日揮HD UAE向け大型低炭素LNGプラントの先行役務受注

日揮ホールディングス(本社:横浜市西区)は3月14日、海外EPC事業会社、日揮グローバルがフランスのテクニップエナジー並びにアラブ首長国連邦(UAE)NPCC社と共同で、アブダビ国営石油会社(ADNOC)向けLNGプラント新設プロジェクトのEPC役務の先行役務を受注したと発表した。
同プラントの建設場所はUAEアブダビルワイス工業都市。役務内容は新設LNGプラント(年産480万トン✕2系列)に係る設計、機材調達、建設工事(EPC)役務の先行役務。
新設するLNGプラントでは、プラント操業時のCO2排出低減に最大限配慮。中東および北アフリカ地域で初となる、また世界でも事例の少ない低炭素LNGプラントとなる予定。

ペットボトル再生工場完成 岡山・津山市で水平リサイクル

プラスチックのリサイクル事業を手掛けるヴェオリア・ジャパン(所在地:東京都)、三井物産(本社:東京都千代田区)、セブン&アイ・ホールディングス(本社:東京都千代田区)の3社は3月14日、共同で設立した合弁会社「サーキュラーペット」(所在地:岡山県津山市)の使用済みペットボトルを原料に戻す「水平リサイクル」工場を完成させ、竣工式を執り行った。本格稼働は今春を予定。
新工場は、これまで難しいとされてきた汚れやキャップが付いたままの廃ペットボトルの処理が可能。飲料業界が取り組む環境負荷の低減に向け、目標に掲げる「ボトルtoボトル」の加速が期待される。サーキュラーペットによると、国内で使われるペットボトル原料は年間約57万トン。工場では330ミリリットルボトル16億本相当の約2万5,000トンの生産を見込む。

日産自・ホンダ EVや車載ソフトでの提携検討で覚書

日産自動車(本社:横浜市西区)とホンダ(本社:東京都港区)は3月15日、自動車の電動化・知能化に向け、戦略的パートナーシップの検討を開始する覚書を締結したと発表した。具体的には自動車車載ソフトウェアプラットフォーム、バッテリーEVに関するコアコンポーネント、商品の相互補完など幅広いスコープで検討を進めていく。

大阪高裁 住民側の即時抗告「棄却」関電の美浜原発3号機

大阪高裁は3月15日、運転開始から40年を超えて稼働している福井県・美浜町の関西電力・美浜原発3号機をめぐり、市民グループが運転差し止めを求めた仮処分申し立てについて、市民グループの即時抗告を棄却した。今回の判断を経て、美浜3号機の運転は継続することになる。
美浜3号機は1976年に運転を開始。原発の運転年数は原則40年と定められているが、2016年に国の原子力規制委員会から20年の運転延長を認められたため、現在も稼働している。

鹿島 大阪万博でCO2排出7割削減したコンクリートでドーム

鹿島は3月13日、2025年大阪・関西万博の会場に、製造時や現場施工時発生する二酸化炭素(CO2)排出量を7割削減したコンクリートを使用したドームを建設すると発表した。万博会場の西ゲート付近に建て、環境教育のための展示施設として使用される。鉄筋コンクリート造りで、高さが5.45m、幅23m、奥行きが18mの楕円形とする。
低炭素コンクリートと、同社がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」プロジェクトの一環としてデンカや竹中工務店などと共同開発した、CO2の排出量よりも削減効果の方が大きいコンクリートを組み合わせる。全体でCO2を約17.9トン、従来比で7割削減した。

三菱商事, 三菱ふそう, 三菱自 6月にEV関連サービス新会社

三菱商事は3月13日、三菱ふそうトラック・バスおよび三菱自動車と共同で、電気自動車(EV)関連サービスのプラットフォームを運営する新会社を6月に設立すると発表した。新会社「イブニオン」には三菱商事と三菱ふそうが各35%、三菱自動車が30%出資する。出資額は非公表。オンライン上で充電設備や車両の価格や性能などをワンストップで比較できるサービスを8月から提供する。消費者やディーラーの需要を開拓し、EVの普及につなげる。

SUBARUとアイシン 次世代電動車用eAxleで協業開始

SUBARU(スバル、本社:東京都渋谷区)とアイシン(本社:愛知県刈谷市)は3月12日、両社の車両並びに変速機開発に関する知見・ノウハウを持ち寄り、AUBARUが2020年代後半から生産開始するバッテリーEV(電気自動車)に搭載するeAxleを共同開発・分担生産することで合意したと発表した。高効率・軽量コンパクトをコンセプトに、両社で最適な部品調達先、生産スキームを検討していく。
eAxleは、バッテリーEVなどでモーターを主動力とするクルマが「走る」ために必要な主要部品を一つにまとめ、パッケージ化したもの。主にギア、モーター、インバーターなどの部品で構成。

京成バス 中国BYD製電気バス4両導入3/25より運行開始

京成グループの京成バス(本社:千葉県市川市)は3月12日、ビーワイディージャパン(本社:横浜市神奈川区、以下、BYD)の電気バスを江戸川営業所に2両(大型車両)、奥戸営業所に2両(小型車両)、合計4両を導入し、2024年3月25日より順次運行を開始すると発表した。
今回導入する電気バスは、従来のディーゼルバスと比較して、1両あたり年間10トン程度のCO2を削減できる見込み。

政府 洋上風力発電EEZに拡大 改正法案を閣議決定

政府は3月12日、洋上風力発電の設置場所を現行の領海内から排他的経済水域(EEZ)に拡大する再生可能エネルギー海域利用法の改正案を閣議決定した。国が指定した海域を落札した事業者は最大30年間占有できる。現在は海底に固定する着床式の洋上風力が主流だが、EEZでは風車を浮かべるため深い海域にも設置できる浮体式が主流になる見通し。
海に囲まれた日本の強みを生かして再生可能エネルギーの適地を広げ、2050年までに温暖化ガス排出量の実質ゼロを目指す。日本は国土の面積は世界61位にすぎないが、EEZと領海を含めると世界6位になる。

東大発スタートアップELYZA 国内最大規模の生成AI開発

東京大学発スタートアップ企業、ELYZA(イライザ、所在地:東京都文京区)は3月12日、日本語への対応に優れた、日本国内最大規模の生成AIの基盤技術」を開発したと発表した。この生成AIは基盤となる大規模言語モデルの学習量を示す「パラメータ数」が700億で、これまで各社が手掛けた国産の生成AIとしては最大規模の処理能力がある。
大規模言語モデルの開発はオープンAIやグーグルなど米国テクノロジー企業が先導してきたが、イライザの曽根岡侑也・最高経営責任者(CEO)は「先行する米国企業の生成AIと同等の日本語の処理能力がある」としている。
イライザは、チャット形式の生成AIを今後、一般に公開するほか、企業や自治体などに向け順次提供を始める予定。