自動車市場 14年は停滞予測もMPV,小型車は競争激化
2014年のインドネシアの自動車市場は、経済の減速と通貨ルピア安で停滞するとの見方が強まっている。ただそんな中で、MPV(多目的車)や政府のLCGC政策適合車の低価格小型車などは、今後も高い成長率が見込まれる分野でのシェア争いは激しさを増しそうだ。とりわけ、昨年秋から販売開始された、優遇税制があるLCGC適合車ではトヨタ、ダイハツ、ホンダ、スズキに、今年から発売予定の日産も加わり、販売台数はかなり伸びそうだ。
14年の国内カカオ生産目標を37.5%増の110万㌧に設定
14年の国内カカオ生産目標を37.5%増の110万㌧に設定
インドネシア政府は2014年の国内カカオ生産目標を昨年の80万㌧の37.5%増の110万㌧と設定した。増産のための取り組みの一つは09年から開始したカカオ国家運動だ。当初この運動は11年で終了する予定だったが、14年まで延長されている。政府はこの3年間で3兆ルピアを投じて40万㌶のカカオ農園再生、強化を実施した。また、14年は1万2335㌶のゴム農園再生も行う予定。
パナソニックが東南アジアの半導体3工場を売却へ
パナソニックが東南アジアの半導体3工場を売却へ
パナソニックは1月16日、インドネシアをはじめ東南アジアにある半導体3工場をシンガポールの半導体メーカー、UTACに売却する方針を固めた。2014年度中の譲渡を目指しており、海外の半導体工場は中国の2カ所を残すだけとなる。すでに国内では富山、新潟の3工場を4月に分社し、株式の過半をイスラエル企業に売却することを決めている。不振の半導体事業のリストラを加速し、黒字化を急ぐ。日本経済新聞が報じた。
売却するのはインドネシア、シンガポール、マレーシアの工場。日本の工場で前処理した基板を持ち込んで組み立てており、マイコンや画像センサー、パワー半導体などを生産している。テレビやデジタルカメラなど自社製品向けの供給減少で稼働率が低下していた。中国の2工場と合わせた従業員数は約7000人で、売却対象の3工場で過半を占めるとみられる。
トヨタファイナンシャルサービス 2年で4兆ルピア起債
トヨタファイナンシャルサービス 2年で4兆ルピア起債
トヨタファイナンシャルサービスのインドネシア合弁会社トヨタ・アストラ・ファイナンシャル・サービス(TAFS)は1月16日、今後2年間に公募社債の発行で最大4兆円ルピア(約348億円)を調達する計画を明らかにした。うち6000億ルピアを2月半ばに発行する。NNAが報じた。
設定した金額の枠内で発行時期や金額を自由に決定できるよう金融監督庁(OJK)に登録した。今回発行する社債はAシリーズ(償還1年)とBシリーズ(同3年)の2本。利率は1月27日までのブックビルディング(需要積み上げ)の結果をみて決定する。現時点ではAシリーズで8.6~9.6%、Bシリーズで9.5~10.5%と想定している。
インドネシア証券取引所(IDX)に2月14日上場する。引受幹事はHSBCセキュリティーズ・インドネシアなど4社。格付け会社フィッチ・レーティングスから「AAA」の格付けを得ている。
ホンダの2013年販売は10%増の122万台 14年は横ばい
ホンダの2013年販売は10%増の122万台 14年は横ばい
ホンダのインドネシアにおける四輪車生産販売会社ホンダプロスペクトモーター(HPM)は1月15日、2013年のインドネシア国内向けの販売台数は前年比10.0%増の122万7804台だったと明らかにした。4年連続の増販を維持した。ただ、通貨ルピア安による値上げや頭金規制の強化などが響き、伸び率は前年の24.8%から鈍化した。2014年の販売見通しについて、”踊り場”を迎えるとし、台数は昨年並みと見込んでいる。
ホンダ インドネシア新工場で新型モビリオの生産開始
ホンダ インドネシア新工場で新型モビリオの生産開始
ホンダのインドネシアにおける四輪車生産販売会社PT ホンダプロスペトモーター(HPM)は1月15日、新四輪車工場となる第二工場の稼働を開始したと発表した。同工場の年間生産能力は12万台で、年間生産能力8万台の既存工場と合わせHPMの年間生産能力は20万台となる。同日行われた記念式典には、インドネシア工業省高官を来賓として招き、ホンダから伊東孝紳・代表取締役社長らが出席した。
新工場では小型車「ブリオ」をベースとして、主にインドネシア市場向けに開発したマルチパーパスビークル(MPV=多目的車)の新型車「モビリオ」の生産を開始。今後はブリオなど既存工場で生産しているモデルの生産移管も予定している。モビリオはタイとインドネシアの研究所が共同で開発したアジア市場向けモデル。1.5㍑i-VTECエンジンを搭載し、多人数乗車時でもパワフルな走行性能を発揮する。インドネシアにおける部品調達率を86%まで高め、1億5950万ルピア(約136.4万円)からという低価格を実現した。
2013年のセメント販売は5.5%増 3年ぶりに1ケタ増
2013年のセメント販売は5.5%増 3年ぶりに1ケタ増
インドネシア・セメント協会(ASI)によると、2013年の国内セメント販売量は前年比5.5%増の5800万5037㌧にとどまった。伸び率は12年の15%から大きく鈍化し、3年ぶりに1ケタにとどまった。地域別にみるとジャワ島が3270万4304㌧で前年比7.7%増となった。このうちジョクジャカルタ特別州が同19%増の98万6157㌧、中ジャワ州が同11%増の684万8260㌧などの伸びが目立った。ジャワ島以外ではカリマンタン島が同7.6%増の438万7998㌧で伸びが最大だった。以下、スラウェシ(3.9%増)、ヌサトゥンガラ(2.9%増)、スマトラ(1.4%増)で、マルク、パプアは1.9%の微減となった。
携帯大手テルコムセルの13年加入者数5%増にとどまる
携帯大手テルコムセルの13年加入者数5%増にとどまる
携帯電話最大手テルコムセルの2013年末の加入者数は、12年末から650万人増え1億3150万人となり、5%増にとどまり、前年の伸び率17%から大幅に低下した。14年は通信基地局(BTS)の増強を進めるほか、新規加入者の大幅な増加を狙う。地元各紙が報じた。
14年はBTSを1万5000基(約3割)追加して計6万7000基に拡大し、通信環境を整備する計画。このうち第2世代(2G)向けが4万3000基、第3世代(3G)向けが2万4000基となる。これにより新規加入者数の目標を1500万人に設定。SIMカードとデータ通信のセット販売を拡充することで、目標の達成を目指す。
NTTドコモの子会社がインドネシア市場に参入
NTTドコモの子会社がインドネシア市場に参入
NTTドコモのタイ子会社でITソリューションを手掛けるモバイル・イノベーションは、インドネシア市場に参入する。2月から本格的に営業開始する。物流の品質を高める車両運行システムや緊急時の安否確認システムを売り込む。2億4000万人という東南アジア最大の人口を擁するインドネシア市場の潜在成長力は高く、タイに次ぐ主力拠点としたい考え。まず2015年に売上高1億円を目指す。NNAが報じた。
2013年9月に設立した完全子会社モバイル・イノベーション・インドネシアを通じて事業展開する。同社の資本金は30万米㌦(約3150万円)、現地法人の熊野俊社長と現地スタッフ2人の体制でスタート。年内に6人、15年に10人へと増員する予定。
車両運行管理システムは物流会社やメーカーを中心に販売。顧客企業の車両に専用の端末機を搭載し、衛星利用測位システム(GPS)を用いて位置情報をサーバーで一元管理、”物流の見える化”を図ることで、コスト削減などにつなげてもらう。料金は端末1台当たり600万ルピア(約5万2000円)から。月額利用料金は1台15万ルピアからとする。安否確認システムでは、災害など有事に従業員などにショートメッセージサービス(SMS)を一斉送信して安否や出社の可否を確認できるサービスを提供する。月額基本料金は1万5000円からとする。
古河電工 1月中にもインドネシア工場を増設
古河電工 1月中にもインドネシア工場を増設
古河電気工業は1月中にもインドネシアの自動車向け配線(ワイヤーハーネス)工場を5億円かけて増設する。従業員数は現在の約350人から約1200人体制になる。2016年までに売上高を現在の約4倍にあたる62億円に引き上げる計画だ。日本経済新聞が報じた。