トラに襲われ木の上に逃げた男性5人を4日ぶりに救出

トラに襲われ木の上に逃げた男性5人を4日ぶりに救出
 地元警察によると、インドネシアのスマトラ島北部のグヌンレウセル国立公園でスマトラトラに追われて木の上に逃れ、4日間にわたり身動きが取れなくなっていたインドネシア人男性5人が7月8日、無事救出された。野生動物の専門家らがトラを追い払うことに成功したもの。
 当初、男性6人は希少な香木を求めてこの森に入ったが、食料にするレイヨウやシカを捕らえるために仕掛けた罠に、トラの子どもが誤ってかかり死んでしまったため、怒ったトラたちに襲われる破目に陥ることになった。仲間の1人が襲われ死亡したため、5人は4日から木の上に逃れていた
 警官や兵士30人からなる救助隊が7月7日、森の奥深くにある現場に到着したが、木の周りにはまだトラたちが徘徊していたので近付くことができず、地元の動物の調教師3人を呼び寄せ、ようやくトラを追い払うことができた。

 

首都圏工業用地の第2四半期の分譲面積は3年ぶり低水準

首都圏工業用地の第2四半期の分譲面積は3年ぶり低水準
 米不動産サービス会社コリアーズ・インターナショナルの調べによると、第2四半期(4~6月)のインドネシア首都圏の分譲面積は84㌶だったことが分かった。需要は引き続き旺盛なものの、供給量が少ないことを背景に前期の243㌶から65%減少。3年ぶりの低水準にとどまった。販売価格は2地域で上昇した。
 地域別の分譲面積は西ジャワ州ブカシ県が最大。グリーンランド・インターナショナル・インダストリアル・センター(GIIC)が約25㌶と最も多かった。同州カラワン県では、カラワン工業団地(KIIC)が20㌶弱だった。業種別では自動車が61%を占めトップ。これに飲食品の9%、物流・倉庫の5%、建材の4%が続いた。
 価格は分譲が多かったブカシ、カラワンで上がった。前期比の上昇率はカラワンが3.7%、ブカシが3.3%、その他の地域は横ばいだった。新規供給は25㌶のみ。

ラマダン入り前に墓参り、買い物に追われるムスリム

ラマダン入り前に墓参り、買い物に追われるムスリム
 7月10日から予定されているラマダン(断食月)入りを前に、ムスリムは墓参りや買い物など準備に追われている。中央ジャカルタ・プジョンポンガンの州営墓地カレット・ビファックは7月7日、墓参者で終日にぎわっていた。墓地の入り口には1000台以上のオートバイが駐車し、周辺の道路は大渋滞。バラやクナンガなどの花びらが入った袋を売る露店が30以上も軒を連ねていた。ショッピングモールは、プアサ(断食)前後用の食料などを買い揃える市民で終日ごった返した。
 ムスリムは、プアサ期間中は毎日午前3時ごろにサフール(断食前の食事)を取り、昼間は飲食を断つ。午後6時ごろ、ブカ・プアサ(1日の断食明け)の食事をする。

 

最高裁が酒類販売禁止の条例発布を地方政府に移譲

最高裁が酒類販売禁止の条例発布を地方政府に移譲
 インドネシア最高裁判所は7月5日、酒類の販売を禁止する条例の取り扱いに関する法律で、イスラム強硬派の訴えを認めたと明らかにした。地方政府が販売禁止の決定を下すことができるようになるため、イスラム団体から歓迎の声が上がる一方で、観光業界などに打撃を与えることを心配する声が出ている。
 地元紙によると、最高裁は6月半ばに地方政府が持っていたアルコールの販売を禁止できる権限を停止した1997年発布の大統領令について違憲と認める判決を下していた。インドネシア社会の秩序を保つには、地方が条例を発布する権限を持つべきとの考えからだ。
 原告のイスラム防衛戦線(FPI)のサリム・ジャカルタ支部長は「判決は長年にわたって酒類の悪影響を訴え続けていたイスラム教徒の意向を支持するものである」と述べた。ただ、ジャカルタ娯楽事業者協会(APHL)のアドリアン会長は「アルコール販売ができなくなれば、外国人観光客の足が遠のくほか、滞在期間が短くなる。非常に懸念すべき判決だ」と語っている。 

国民健康保険料率、政労使が3%で合意 14年1月から適用

国民健康保険料率、政労使が3%で合意 14年1月から適用
 地元紙によると、インドネシア政府、労働団体、経営者団体の3者は来年導入される国家社会保障制度(SJSN)で健康保険料率を3%にすることで合意した。政府は5%の適用を検討していたが、企業側の反対もあり、比率を下げた。インドネシア商工会議所(カディン)のハルヤディ副会頭など政労使代表が7月4日、料率について合意した。適用期間は2014年1月からの5年間。15年6月までは事業主が3%すべてを支払い、15年7月からは労働者も負担する。実施の3カ月前までに負担割合を決める方針。政府はこれまで健康保険の料率5%を主張、うち企業が4%、労働者が1%をそれぞれ負担するよう求めていた。

FB公式アカウント設置 2日間でフォロワー20万人

FB公式アカウント設置 2日間でフォロワー20万人
 ユドヨノ大統領は7月5日、国民と積極的な意見交換を図る手段として、フェイスブック(FB)の公式アカウント開設を発表した。2日間でフォロワー数は20万人を超え、注目度は上々だ。来年の総選挙を控え、SNSを広報活動の有効な手段として利用しようというものだが、支持率が低迷する党勢の回復に役立てようとの目論見が見え隠れする。インドネシアではツィッターのアカウント数が世界6位、フェイスブックで同世界2位と、SNSの普及率が極めて高い。

インドネシア・スマトラ沖で7/2に続きまたM6.0の地震

インドネシア・スマトラ沖で7/2に続きまたM6.0の地震
 米地質調査所(USGS)によると、インドネシア・スマトラ沖で7月6日午後0時5分(日本時間同2時5分)ごろ、マグニチュード(M)6.0の地震があった。津波警報は出ていない。国家災害対策庁が被害の有無を確認している。震源はスマトラ島西方のムンタワイ諸島沖で、震源の深さは19.7㌔。同島では2日に北西部アチェ州でM6.1の地震があり、7日までに死者40人、重軽傷者63人を含む負傷者2400人以上が確認されている。

予定地・周辺住民らが中部ジャワ発電所の建設反対デモ

予定地・周辺住民らが中部ジャワ発電所の建設反対デモ
 インドネシア中部ジャワ州の州都スマランの環境管理局前で7月5日、同州バタン県で日本が官民一体で進める中部ジャワ発電所の建設に反対する地元住民約1000人が抗議デモを行った。建設予定地や周辺の住民らは①計画の即時取り消し②環境影響評価の発行差し止め③国軍の事業会社社員による用地売却強要の中止-の3点を求めた。
 同計画を巡って、地元の環境管理局長が7月1日、「8月にも計画書が承認される」と発言。これに対し反対派は硬化、住民や環境保護団体は「環境管理局は中立ではない」と反発を強めている。

劣悪な飼育環境で死に追いやられる動物たち-スラバヤ

劣悪な飼育環境で死に追いやられる動物たち-スラバヤ
 インドネシアのスラバヤ動物園で劣悪な飼育環境が原因で、絶滅危惧種のスマトラトラを含む多数の動物が死に、同国内で政府に対応を求める声が高まっている。同園はジャカルタに次ぐ同国第2の都市スラバヤにある同国最大の動物園だ。同動物園では資金不足による施設の老朽化や一部職員の怠慢などで、2010年に月平均20~25頭の動物が死に、2011年も年間で約130頭もの動物が亡くなったとされている。
 民間団体「ジャカルタ動物救済ネットワーク」(JAAN)は7月2日、ジャカルタ市内で記者会見を開き、インターネットで行った同園の施設の改善を求める署名活動の賛同者が3万7736人に達したと発表。飼育されていたスマトラトラ「メラニー」が瀕死の状態にあるとして、飼育環境を批判した。メラニーは15歳のメス。餌に含まれていた化学物質などが原因で消化器系の疾患を抱え、健康であれば100㌔を超す体重が60㌔まで減少。治療のため6月20日、西ジャワ州の動物病院に移送されたという。
 スラバヤ動物園は1912年創設の民間施設で約350種、約4200頭の動物を飼育。年間150万人が訪れる人気施設だが、飼育環境の悪化は来園者の目にも明白で、もはや待ったなしの状況にあるようだ。

燃料値上げによる物価上昇に対応し野菜など15品目を輸入

燃料値上げによる物価上昇に対応し野菜など15品目を輸入
 6月22日に実施された燃料値上げに伴い今後予想される諸物価上昇に対応し、インドネシア商業相は6月28日、野菜や果物計15品目の輸入を7月から12月まで76の輸入業者に許可したと発表した。許可を出したのはタマネギ、トウガラシ、オレンジ、リンゴなどで、いずれもすでに価格が上昇している。許可認定は政府が今年から簡素化しており、各社はオンラインで申請した。