ASEAN外相会議 南シナ海で共同声明まとめられず

ASEAN外相会議 南シナ海で共同声明まとめられず

ラオスの首都ビエンチャンで7月24日から開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)外相会議は、中国の「国際法違反」とした南シナ海問題をめぐる仲裁裁判の判断を受け、一致した姿勢を示すかどうかで意見が対立して共同声明をまとめることができなかった。
経済支援を受け、中国の強い影響下にあるカンボジアとラオスは「仲裁判決に直接言及すべきでない」として、中国と利害対立する当事国のフィリピン、ベトナムと真っ向から対立した。
ASEANの盟主を自認するインドネシアのルトノ外相は、今こそ”ASEANの結束”の重要性を呼び掛け、シンガポールとともに中立的な立場から調整役を担うとみられていたが、不調に終わった。

WWF・トヨタ「生きているアジアの森P」で協働

WWF・トヨタ「生きているアジアの森P」で協働

WWF(世界自然保護協会)とトヨタ自動車は、持続可能な社会の実現に向けて、5年間のパートナーシップを開始した。これは自動車業界として世界初、日本企業として初の、WWFグローバル・コーポレート・パートナーシップとなる。
両者は生物多様性の保全と脱炭素社会の実現に向けて、様々な協働を行い、「人と自然が調和して生きられる持続可能な社会」の実現をともに目指す。
7月1日に発効した両者のパートナーシップで以下のプロジェクトで協働する。生物多様性保全の取り組みとして、トヨタは「生きているアジアの森プロジェクト”Living Asian Forest Project”」の支援を開始する。このプロジェクトはWWFが東南アジアの熱帯林と野生生物を保全するために実施してきた活動を強化し、また新たな保全活動へと展開するもの。活動場所はインドネシアのボルネオ島(カリマンタン)とスマトラ島に加え、将来はメコン地域へも広げていく予定。
トヨタは2016年に100万米㌦を「生きているアジアの森プロジェクト」に助成し、このプロジェクトへの支援を5年間継続する予定。特に今回のパートナーシップでは、森林生態系を保全するためには、天然ゴムの持続可能な生産と利用が重要であると考え、これを普及する活動に注力する。

「土用の丑の日」前に中国などから輸入うなぎ続々

「土用の丑の日」前に中国などから輸入うなぎ続々

7月30日の「土用の丑の日」を前に、成田空港では海外から輸入されるうなぎが続々到着している。7月19日、成田空港で輸入うなぎの通関検査の様子が公開された。
成田空港では19日だけで通常の3倍となる3㌧、1万5,000匹のうなぎが到着した。成田税関によると、成田空港に到着するうなぎの主な輸入元は中国や台湾で、今年1月から5月までの輸入量は前の年の2.69倍に達している。

アジア太平洋地域の有料テレビ産業は成長減速

アジア太平洋地域の有料テレビ産業は成長減速

メディアパートナーズ・アジア(MPA)が公表した最新レポート「アジア太平洋地域の有料テレビ市場とブロードバンド市場」によると、、アジア太平洋地域の有料テレビ産業は、2016年から2021年にかけて年平均5.8%成長する。
アジア太平洋の18の主要市場における有料テレビ産業の売上高は2016年の540億米㌦から伸びて2021年には720億米㌦に達し、その後は2025年までに810億米㌦に成長すると予測している。
しかし、景気後退、合法・非合法の代替手段との競争激化により、有料テレビの加入者と売上高の成長ペースは減速、鈍化している。とくに香港、インドネシア、マレーシア、シンガポールにおいては低下または大幅減速する。その一方でインドと韓国は拡大、オーストラリアとフィリピンも成長加速するとみている。ビジネスワイヤが報じた。

17年1月1日に<うるう秒>挿入 世界で一斉に実施

17年1月1日に<うるう秒>挿入 世界で一斉に実施

日本標準時を管理する情報通信研究機構はこのほど、2017年1月1日に1秒の「うるう秒」を挿入すると発表した。
国際機関の決定に基づき、世界で一斉に実施され、日本では午前8時59分59秒の後、午前9時の前に「午前8時59分60秒」を追加し、1日を1秒長くする。うるう秒の実施は2015年7月1日以来で、通算27回目となる。
地球の不規則な自転とのずれを補正するため、数年に1度、うるう秒が挿入される。

川崎汽船 フィリピンの船員研修の中核施設を拡充

川崎汽船 フィリピンの船員研修の中核施設を拡充

川崎汽船は7月11日、海事技術者の教育・訓練の強化と充実に向け、その中核研修施設「”K”Line Maritime Academy(Philippines)」(フィリピンパサイ市)の拡張工事を行うと発表した。
これは既存の研修施設の隣接地に、宿泊施設(225名収容)や最新の医療機器を備えたクリニックなどを含む11階建ての新ビルを建設するとともに、既存ビルの研修施設や設備の拡張・改修工事も合わせて行うプロジェクトだ。新ビルの竣工は2018年1月の予定。

天皇陛下「生前退位」の意向 数年内の譲位望まれる

天皇陛下「生前退位」の意向 数年内の譲位望まれる

天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子に譲る「生前退位」の意向を宮内庁関係者に示されていることが分かった。
数年以内に譲位を望まれているといわれ、宮内庁は近く、陛下自らが国内外にお気持ちを表明する方向で調整を進めている。皇室制度を定めた「皇室典範」に、天皇の退位に関する規定はなく、皇室典範の改正を含めた議論が必要となる。
天皇陛下は現在82歳。2012年2月に心臓のバイパス手術を受けた後は宮中祭祀(さいし)を減らす一方、憲法に規定された国事行為や震災などの被災地の慰問、外国元首との会見など多くの公務を続けられている。
関係者によると、陛下には現在健康上の問題はないが、公務を大幅に減らしたり、摂政などの代役を立てたりする形で、天皇の位にとどまることは望まれていない。

仲裁判断は法的拘束と見なすべき 米政府が見解

仲裁判断は法的拘束と見なすべき 米政府が見解

米国政府は7月12日、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が、中国には南シナ海の海域内の資源に対する歴史的な権利を主張する法的な根拠はないとの判断を下したことについて、この判断は最終的かつ紛争当事国を法的に拘束するものと見なすべきであり、緊張を高める理由にしてはならないとの見解を示した。ロイター通信などが報じた。

中国は国際法違反、南シナ海巡り仲裁裁判所が判決

中国は国際法違反、南シナ海巡り仲裁裁判所が判決

オランダ・ハーグの仲裁裁判所は7月12日、南シナ海のほぼ全域に及ぶ管轄権を主張する中国の主張を「法的根拠がない」とし、全面的に退ける判決を下した。まさに中国側の完敗といえる結果となった。
中国政府は即座に受け入れ拒否を表明したが、習近平指導部には大きな痛手だ。領土や領海を巡る逆風は、習国家主席への党内批判を招きかねず、国内政治で指導部の足元を揺さぶる可能性を指摘する向きもある。

JICA バングラに6件・1,735億円の円借款貸付契約

JICA バングラに6件・1,735億円の円借款貸付契約

国際協力機構(JICA)はこのほど、バングラデシュの首都ダッカでバングラデシュ政府との間で計6件、総額1,735億3,800万円を限度とする円借款貸付契約に調印した。
事業別内訳はダッカ都市交通整備事業755億7,100万円、クロスボーダー道路網整備事業286億9,800万円、マタハリ超々臨界圧石炭火力発電事業119億8,800万円、災害リスク管理能力強化事業169億9,600万円、ジャムナ鉄道専用橋建設事業24億6,400万円いずれも10年据え置きで、償還期間は40年。
世界第8位の人口約1億6000万人を擁するバングラデシュは、急速な経済成長や都市化の進展にインフラ整備が追いついておらずおらず、交通ネットワークの構築や電力の安定供給などビジネス環境の整備が課題となっている。