「大阪パビリオン」建設費40億円膨らみ府・市が補正

2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の大阪府・大阪市などが出展する「大阪パビリオン」建設費が当初見積もりから約40億円増え、115億円となることが10月11日、明らかになった。このため、この追加負担分を府と市は折半し、それぞれ約20億円を補正予算案に盛り込むことになった。
大阪パビリオンは、府・市や経済界などが共同で万博から25年後の大阪の生活をテーマに出展。透明な屋根の上には水が流れ、内部には風が吹き抜けるようにする特徴的な形状に仕上げられる計画となっている。

2022年4〜9月倒産2年ぶり3,000件台乗せ 増勢たどる

東京商工リサーチが10月11日発表した2022年度上半期(4〜9月)の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が3,141件(前年同期比6・9%増)、負債総額1兆7,420億8,500万円(同203.1%増)だった。
件数は4月から9月まで6カ月連続で前年同月を上回り、年度上半期としては3年ぶりに前年同期を上回り、2020年度以来、2年ぶりに3,000件台に乗せた。負債総額は年度上半期では2年ぶりに前年同期を上回った。負債総額が1兆円を超えたのは2017年度の2兆1,173億7,800万円以来、5年ぶり。
2022年上半期の新型コロナウイルス関連倒産は1,121件(同36.3%増)で、9月は過去最多の210件発生し、次第に増勢のピッチが上がっている。

台湾総統「軍事衝突は選択肢にない」対話呼び掛け

台湾の蔡英文総統は10月10日、台北市内の総統府前で、中華民国の建国記念日にあたる「双十節」の祝賀式典で演説した。
蔡氏は中国よる軍事・外交・貿易の各方面での圧力に触れ、「両岸関係を遠ざけるだけ」と指摘。対話により「双方が受け入れ可能な解決策を見い出すことが共同責任だ」とし、軍事衝突は選択肢にない」と述べた。また、中国との対話では「台湾が主張する主権や民主・自由の尊重が前提」と明言した。

中国 国慶節の観光収入26.2%減 コロナで遠出避け

中国文化観光省は10月7日、国慶節(建国記念日)を祝う10月1〜7日の大型連休の観光収入が2,872億1,000万元(約5兆8,000億円)と、前年同期比26.2%減少したと発表した。
10月16日」に開幕する共産党大会を控え、”ゼロコロナ”政策のもと新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が一層強まる中、遠出を避け、近場のホテル滞在しキャンプなどで過ごす人たちが主流を占めたとみられる。今年の期間中の国内旅行者数は延べ4億2,200万人と前年同期比18.2%減少した。

全国旅行支援で8,300億円の経済効果 大和総研試算

大和総研は10月8日、11日から始まる全国旅行支援について、「旅行需要を大きく押し上げる効果が期待できる」とし、波及効果も合わせると計約8,300億円の経済効果が見込めるとの試算を公表した。同じ期間で比較した場合、令和2年に実施した「GoToトラベル」を大きく上回る経済効果となる可能性があるとしている。
経済効果の内訳は、宿泊や移動、買い物などで使われる直接効果が約6,400億円、飲食店で提供する食材などへの波及効果は1,900億円になる見通し。

老人福祉・介護事業者の22年1〜9月倒産が最多に

東京商工リサーチのまとめにによると、老人福祉・介護事業者の2022年1〜9月倒産は100件(前年同期51件)と前年同期の2倍に急増し、過去最多を記録した。2000年以降1〜9月累計が100件に達したのは初めて。現在の状況が続くと、2022年の倒産は2020年の118件を抜き年間最多を更新する可能性がある。
2021年は、政府の無担保・無利子のいわゆる”ゼロゼロ融資”など、コロナ関連の資金繰り支援効果で倒産が抑制された。だが、2022年は光熱費や燃料費の高騰、人手不足の顕在化で経営環境が悪化。加えて、デイサービス運営のグループ7社の連鎖倒産や、長引くコロナ禍で関連倒産が43件発生し、全体の倒産件数を押し上げた。
業種別では、連鎖倒産が発生したデイサービスを含む「通所・短期入所介護事業」が45件(前年同期13件)と急増した。次いで「訪問介護」が36件(同30件)と増加。また「有料老人ホーム」も10件(同2件)に上った。

8月消費支出5.1%増 3カ月連続プラス 外出増で

総務省が10月7日発表した8月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は28万9,974円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比5.1%増加した。3カ月連続で前年同月を上回り、7カ月ぶりの高い増加率となった。
コロナ対策の行動制限がない夏となったことで、旅行など外出関連の消費が伸びた。旅行など教養娯楽が20.6%増だったほか、交通・通信は11.6%増、食料は0.9%増となるなど、消費支出を構成する10項目のうち7項目で増加した。