23年度の”中途採用”比率 過去最高の37% 7年で2倍に 変わる慣行

日本経済新聞がまとめた採用計画調査(最終集計)によると、2023年度の採用計画に占める”中途採用”の比率は過去最高の37.6%となり、2016年度から7年で2倍に上昇した。2023年度の中途採用計画人数は2022年度実績日24.2%増で、増加率は過去最高。このことは新卒主体の日本の採用慣行が生産年齢人口の減少に伴い、徐々に限界に近付いており、根本的に日本型雇用が変革を迫られる事態となっている。

22年度の貿易赤字 最大の21.7兆円 原油高と円安で輸入120兆円

財務省が4月20日発表した2022年度の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は21兆7,285億円の赤字だった。貿易赤字は2年連続。赤字額が前年度の約3.9倍に拡大し、比較可能な1979年度以降で最大となった。原油価格の高騰と円安によるもので、輸入が前年比32.2%増の120兆9,550億円に膨らんだ。輸出は15.5%増の99兆2,265億円だった。

インドの人口 世界最多に 年央に中国抜く 国連が推計

国連人口基金(UNFPA)が4月19日公表した世界人口白書によると、7月1日時点の推計でインドが14億2,863万人、中国が14億2,567万人になる。その結果、インドの人口が約290万人上回る。”メーク・インディア”の政策のもと、製造業およびその人材育成へ向け、世界からの活発な企業誘致で高い経済成長を続けるインドと、少子高齢化で人口減、とりわけ生産年齢人口の減少に転じた中国との差が鮮明になっている。

関西の景気判断5カ月連続で据え置く, 個人消費は回復期待 日銀

日銀大阪支店の中島健至支店長は4月18日、記者会見し関西の景気判断について、強弱両要因を指摘し、全体として5カ月連続で据え置くとした。ただ、新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」に移行されれば「ポジティブな効果が期待できる」と個人消費のさらなる伸びにつながるとの見方を示した。
コロナの水際対策の緩和で免税品の売り上げ増加や、半導体不足などの影響を受けていた自動車販売が回復しているプラス要因がある。一方で「輸出・生産」が中国国内でスマートフォンやパソコンの販売が減少していることから、中国や東アジア向けの電子部品の動きが鈍くなっているマイナス要因があると指摘。トータルで景気判断を据え置いた。

「熱中症警戒アラート」4/26から運用開始 対策徹底を呼び掛け

気象庁と環境省は4月18日、「熱中症警戒アラート」を26日から運用を開始すると発表した。10月25日まで運用する予定。熱中症警戒アラートは、気温や湿度などをもとにした「暑さ指数」が33以上と予測される場合に発表される。アラートが出されたら、普段以上の対策の徹底を呼び掛けている。
気象庁によると、2022年は4月下旬から10月下旬までの運用期間中に延べ889回発表したという。

京都市 4/25から高さ制限緩和 京都駅南, 市東部で31mへ, 容積率も

京都市は4月18日、厳しい高さ制限が企業誘致の障害や人口流出の遠因になっていることから、見直しを進めた新たな都市計画を25日から施行すると発表した。
要点は①JR京都駅の南側で大通り沿いの高さ制限を現在の20〜25mから31mに引き上げる②南部の工業地域では容積率を現在の400%から最大1000%にする③JR山科駅付近では大通りに面した、要件を満たす土地では高さ制限をなくすーなど。これにより、商業施設やオフィスなどの誘致につなげる。また、JR山科駅付近で建物の1階部分に店舗を設けるといった条件を満たせば、タワーマンションなども建設可能になる。
京都市は2007年から歴史的な街並みを保存するために「新景観政策」を導入して建物の高さを厳しく制限してきた。このため市内では手ごろなマンション不足が指摘され、子育て世代を中心に滋賀県などに人口流出する事態となっていた。

3月の訪日外客181万7,500人, 19年比34.2%減, いぜん回復途上 

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、3月の訪日外客数は2019年3月比34.2%減の181万7,500人だった。新型コロナの水際対策が緩和された2022年10月以降で、最高を記録した。定期便では夏ダイヤへの変更に合わせて増便・復便されつつあるが、多くの地域からの観光客はいぜんとして回復途上にある。
主要国・地域からの訪日客数は韓国46万6,800人(2019年3月比20.3%減)、台湾27万8,900人(同30.7%減)、香港14万4,900人(同15.5%減)、タイ10万8,000人(同26.8%減)などとなっている。
目立ったのは米国で20万3,000人(同15.0%増)に上ったほか、ベトナム5万3,600人(同11.9%増)、豪州4万5,200人(同2.3%増)中東地域1万2,300人(同4.9%増)などで増えている。

町村長選は56%が無投票 20町村議選で「定数割れ」地方選 後半戦

第20回統一地方選・後半戦は4月18日、125町村長選と373町村議選が告示された。投開票は23日に行われる。
町村長選には195人が立候補し、全体の56%にあたる70町村で無投票となった。記録が残る1955年以降、2番目に高かった。20町村議選では、立候補者が定数を下回る「定数割れ」となり、2019年の前回選挙の8町村から大幅に増えた。
この結果、定数割れの20町村を含む123町村議選で1,250人が無投票当選した。

3月の首都圏新築マンション 平均初の1億円超 前年同月の2.2倍

不動産経済研究所のまとめによると、3月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新築分譲マンションの平均価格は、前年同月の2.2倍の1戸あたり1億4,360万円となった。単月の平均価格が1億円を超えるのは統計を取り始めた1973年以来初めてという。初月契約率は79.5%。前月比で6.2ポイント、前年同月比で4.3ポイントそれぞれアップした。70%台となるのは2カ月連続。発売戸数は前年同月比2.1%減の2,439戸。
高騰の要因は、東京・港区で山手線などの駅直結の物件で、1戸あたりの平均価格が2億円超えのマンションや、中には4億円を超えるマンションなどの高額物件の発売が相次いだため。その結果、東京23区の平均価格は2億1,750万円と前年同月のおよそ2.7倍に上昇した。このほか、神奈川県は5.4%上昇し5,865万円、千葉県は5.5%上昇し4,908万円、埼玉県は19.4%下落し4,804万円となった。

中国1〜3月GDP4.5%増 年間目標の5%前後を下回る

中国国家統計局が4月18日発表した2023年1〜3月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比4.5%増だった。成長率は2022年10〜12月期(2.9%)から上昇したが、中国政府の年間目標(5.0%前後)を下回った。外食や旅行などは好調だったが、生産や不動産は伸び悩み、中国の景気回復はまだ力強さを欠いている。