ウクライナ避難民230万人超え 国連580億円の支援呼び掛け

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ロシアの侵攻が続くウクライナから周辺国に逃れた避難民は230万人を超えた。3月10日に持たれたロシア、ウクライナ両国外相による初会談でも停戦の見通しが全く立たない中、各地で戦闘は激しさを増しており、避難者はさらに増えることは間違いない。このまま侵攻が続けば、避難民は400万人に達するとの予測もある。
こうした状況を受け、グランディ国連難民高等弁務官は10日、ウクライナや近隣諸国での緊急活動のために約5億ドル(約580億円)が必要と述べ、国際社会に支援を呼び掛けた。
避難先をみると、隣国ポーランドはこれまでに140万人以上を受け入れている。ただ、同国に受け入れ能力にも限界があり、避難民の家族がいる第3国への避難先の確保が模索されている。
このほか、ハンガリーに約21万人、スロバキアに約17万人、ルーマニアに約8万人が逃れている。

政府 今夏にも4回目ワクチン接種の開始想定

日本政府は、新型コロナウイルスワクチンの4回目接種を行う検討に入った。3回目接種から6カ月以上の間隔を空け、今夏にも開始することを想定している。これまでと同様、公費負担で行う方向。
政府は3回目接種の全対象者分を上回る1億2,820万回分のワクチンの配送を4月末までに終える計画を発表している。4回目接種には、2022年中に輸入する米ファイザー製7,130万回分と同年上半期に輸入するモデルナ製2,350万回分を回す方針。1、2回目の接種で余った4,400万回分も3回目接種に活用しており、厚生労働省によると3回目接種で生じる余剰分を合わせれば、すでに希望する国民全員が4回目を接種できる数の見通しは立っているという。

ブタの心臓移植受けた世界初の米男性が死亡

米メリーランド大学メディカルセンターは3月9日、1月に世界で初めて豚の心臓の移植を受けた男性が死亡したと発表した。死亡したのはデービッド・ベネット氏(57)で、術後、懸念された拒否反応などはみられずリハビリを進めていたが、数日前に病状が急変したという。
同氏は移植手術前、人間の心臓移植に不適格と判断され、人工心肺装置を着けた状態だった。他に治療の選択肢がなかったことから、米食品医薬品局(FDA)が研究段階にあるブタの心臓移植を緊急承認した。移植には人体で拒否反応が起きないよう、遺伝子操作されたブタの心臓が使われていた。

21年CO2排出量363億トンで過去最高に 石炭消費急増 

国際エネルギー機関(IEA)は3月8日、2021年の二酸化炭素(CO2)の排出量が前年比6%増の363億トンとなり、過去最高になったと発表した。新型コロナウイルス禍からの景気回復に伴い、CO2を多く排出する石炭の消費が急増したとしている。中でも中国の近年の増加が突出している。
地域別では、ほとんどの地域で排出量が増えた。ブラジル、インドはそれぞれ10%以上増えたほか、米国、欧州連合(EU)も7%程度増えた。日本の増加は1%未満だった。中国は前年比では5%増だが同国は主要国ではほぼ唯一2020年も前年比で増加を記録。2020、2021年の2年間で7億5,000万トン増えている。

21年GDP年率4.6%増に下方修正 21年10~12月期改定値

内閣府が3月9日発表した2021年10~12月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.1%増、年率4.6%増だった。2月に公表した速報値(前期比1.3%増、年率5.4%増)から下方修正した。個人消費や企業の設備投資などが下振れした。
速報値から、耐久財が9.7%増から8.9%増へ、サービス消費が3.5%増から3.1%増へ、設備投資が0.4%増から0.3%増へ、公共投資が3.3%減から3.8%減へそれぞれ下方修正や下振れした。
21年通年GDPは1.6%増で、速報段階の1.7%増から減速した。10~12月期の下振れが押し下げ要因となった。

日本 5月末までに全留学生10万人超の入国受け入れへ

日本政府が、新型コロナウイルスの水際対策緩和を受け、5月末までに日本への入国を希望する外国人留学生全員の受け入れを検討していることが分かった。平日の航空機の空席を活用して10万人超の入国を計画している。
岸田首相は14日から、1日あたりの入国者数の上限を5,000人から7,000人に拡大し、留学生は別枠で1日1,000人を受け入れる方針を表明している。政府は3月中旬から5月末までの約10週間で留学生10万人程度の受け入れを見込む。