阪神大震災27年追悼「忘1・17」震災の教訓 次世代へ繋ぐ

戦後初の大都市直下型地震で、6,434人(震災関連死を含む)の犠牲者を出した1995年の阪神大震災から1月17日で27年。神戸市など被災地の追悼行事は、新型コロナウイルスの影響で前年に続き感染対策を徹底しての開催となった。
地震発生時刻の午前5時46分、神戸市中央区の東遊園地では、「忘 1・17」の形に並べられた竹灯籠の周りで遺族らが黙とうを捧げた。主催者側によると、「忘れてはいけない」との思いだけでなく、「忘れてしまう」「忘れてしまいたい」などの声も反映されているという。
政府や自治体などの首都・大都市直下地震のシミュレーションで、その備えの重要性が強く指摘される中、耐震化など震災に強い街づくりは、なお途上だ。そして防災・減災に向けた取り組みに終わりはなく、教訓の次世代への継承が課題となる。

慶応大 脊髄損傷にiPS細胞移植 世界初の臨床研究実施

慶応大は1月14日、iPS細胞から変化させた神経のもとになる細胞を脊髄損傷の患者に移植する臨床研究の1例目を2021年12月に実施したと発表した。iPS細胞を使った脊髄損傷の治療は世界初。患者の経過は、極めて順調という。今後はリハビリをしながら、1年かけて安全性や運動機能の改善状況を調べる。
臨床研究では、スポーツ中のけがや交通事故で運動機能や感覚を失った負傷後2~4週の患者計4人に、iPS細胞からつくった神経のもとになる細胞を損傷部位に注射で移植する計画。

スーチー氏を新たに「汚職」で5件訴追 ミャンマー司法当局

クーデターで権力を握ったキャンマー国軍の統制下にある司法当局は1月14日、軟禁下にあるアウンサンスーチー氏(76)を新たに5件の汚職防止法違反で訴追した。スーチー氏はこれとは別に、国家機密法違反など10件以上で訴追されており、すべて有罪なら100年を大幅に超える禁錮刑が科される可能性がある。
NLD(国民民主連盟)政権で大統領だったウィンミン氏も14日、同様の汚職容疑で訴追された。

日本政府 使い捨てプラ製品12品目 4月から削減義務の政令

日本政府は1月14日の閣議で、ストローやハンガーなど使い捨てプラスチック製品12品目の使用料を削減する「プラスチック資源循環促進法」の施行日を2022年4月1日とする政令を決定した。年間5トン以上使用する事業者に有料化や再利用などの対応を義務付けるほか、削減目標をつくって使用量を計画的に減らすよう求める。
代替素材への切り替えや、消費者に必要かどうか意思確認するといった対応を求める。命令に従わない場合は50万円以下の罰金を科す。

中国 12月新築マンション価格下落 大都市も3年3カ月ぶり

中国国家統計局が1月15日発表した2021年12月の主要70都市の価格動向によると、北京、上海、広州、深圳の「1級都市」の新築マンションの平均価格が前月を0.1%下回った。3年3カ月ぶりの下落となった。政府の不動産規制の影響が広がっている。
主要70都市のうち前月から値下がりした都市は50に上り、全体の7割を占めた。ただ、11月の59と比べると減った。各都市の変化率を単純計算すると0.3%の下落だ。4カ月連続のマイナスとなっている。価格下落は、中小都市から大都市に波及している。省都クラスより小さい「3級都市」は2021年9月から、省都クラスの「2級都市」は10月からそれぞれ下落が続いている。

五輪直前の北京でオミクロン株初確認 上海市や広東省でも

北京冬季五輪開幕を2月4日に控える中国・北京市で新型コロナウイルスの変異株、オミクロン株への感染者が出た。
北京市政府は1月15日、同市海淀区で同日、オミクロン株の市中感染1例を確認したと発表した。北京でのオミクロン株の感染確認は初めて。感染経路は不明。感染者は直近2週間は市外に出ておらず、感染者との接触歴もないといい、北京市内で市中感染が広まっている恐れもある。
中国政府は15日の記者会見で、13~14日に上海市と広東省珠海、同省中山で報告された新型コロナウイルス感染者もオミクロン株だったと発表した。感染者の行動履歴広範囲にわたっているといい、すでに市中感染が広まっている可能性があり、懸念される。

トンガで大規模噴火 広域に津波発生 日本でも津波警報

気象庁によると、日本時間の1月15日午後1時10分ごろ、トンガ諸島の火山島、フンガ・トンガフンガ・ハアパイで大規模な噴火が発生した。これに伴い気象庁は16日午前0時15分、津波警報を鹿児島県の奄美群島とトカラ列島および岩手県に発表した。予想される津波の高さを3メートルとし、沖縄から北海道まで日本列島の広範囲な沿岸地域に警戒を呼び掛けた。
16日午前7時20分前後から全国各地の警報・注意報発令地域から50㎝~90cmの津波の観測確認が順次伝えられ、奄美大島小湊で1m20cm、岩手県久慈港で1m10cmの津波が観測された。
ニュージーランド・ウェリントンの航空路火山灰情報センターによると、火山噴火により噴煙は上空1万5,000m余りに達していたという。

出入国在留管理庁 21年12月の入国者3割増の10万人

出入国在留管理庁は1月14日、2021年12月の入国者(速報値)が、前月比3割増の10万8,321人になったと発表した。日本人の帰国者が8割近く増えて8万4,536人に達した。外国人入国者は2万3,785人と3割減った。
新型コロナウイルス「オミクロン株」の水際対策で原則停止となった外国人の新規入国者は8割近く減少し、2,783人にとどまった。外国人の再入国者はほぼ横ばいの2万1,002人。

台湾 21年の貿易額は輸出入とも過去最高 貿易黒字も最高

台湾財政部がこのほど発表した貿易統計速報によると、台湾の2021年通年の貿易額は、輸出が前年比29.4%増の4,464億4,785万ドル、輸入が同33.2%増の3,811億6,672万ドルとなり、いずれも過去最高額を記録した。この結果、貿易黒字も同10.7%増の652億8,113万ドルと過去最高額となった。
国・地域別輸出は、上位国・地域向けがいずれも過去最高額を記録した。中国向けは22.9%増、香港向けは28.7%増、ASEAN向けは32.0%増、日本向けは24.8%増だった。輸入では、これらの上位国・地域で軒並み増加したほか、中東からの輸入が59.0%増の251億4,217万ドルと大幅に増加した。

全国コロナ新規感染者2万人超え 1万人からわずか2日間で

新型コロナウイルスの1日の新規感染者が1月14日、全国で2万2,045人に上った。連日急速に増え続けている。新規感染者が2万人を上回るのは2021年9月1日以来。
オミクロン株の感染急拡大により、12日に1日の感染者が1万人を超えたばかりだが、それからわずか2日間で2万人を超えたことになる。
2021年夏の第5波では7月に初めて1万人を超え、そのおよそ2週間後に2万人超えとなった。今回のオミクロン株の感染力がいかに強く、急拡大しつつあるかが分かる。1日の感染者がこれまでで最も多いのは2021年8月20日の2万5,992人。今の勢いだと早晩、これを更新することが懸念される。