貿易赤字11月9,547億円 4カ月連続 輸入額43.8%増の過去最高

財務省が12月16日発表した11月の貿易統計速報によると、輸出額は前年同月比20.5%増の7兆3,670億円だった。鉄鋼や半導体関連の伸びが目立った。一方、輸入額は円高の影響で同43.8%増の8兆3,218億円に上り、過去最高だった。この結果、貿易収支は9,547億円の赤字となった。4カ月連続の赤字。
輸出を地域別にみると、中国向けが16%増の1兆5,771億円。半導体などの製造装置が5割増えた。アジア向けは24.7%増の4兆2,975億円だった。米国向けは10%増の1兆2,991億円。原油の輸入額は7,205億円となり、2倍以上になった。増加は8カ月連続。

府知事ら万博で先進技術紹介へ法整備や規制緩和を国に要望

大阪府の吉村知事は12月14日、関西経済連合会(関経連)の松本会長、博覧会協会の石毛事務総長などと内閣府を訪れ、若宮万博担当相に、2025年の大阪・関西万博で様々な先進技術を幅広く紹介できるよう必要な法整備や規制緩和を要望した。
要望書では、万博を「未来社会の実験場」と位置付け、①ドローンの技術などを応用した「空飛ぶクルマ」が実現できるよう、必要な規制緩和を求めた②来場者に未来の医療機器を体感してもらおうと、未承認の機器を展示するための規制緩和-などを盛り込んでいる。
面会の後、若宮担当相は「万博のアクションプランを年内に取りまとめるべく準備を進めている。地元と連携しつつ、オールジャパンで国家的プロジェクトを成功させたい」と述べた。吉村知事は同日、松野官房長官などとも面会し、同様の要望を行った。

中国浙江省で工場の稼働停止相次ぐ 新型コロナ感染拡大で

2022年2月の北京冬季五輪を控える中国で、新型コロナウイルスの感染が拡大しつつある。北京市、上海市、広東省などの幅広い地域で散発的に市中感染が発生しているほか、感染拡大が指摘されているのが浙江省だ。12月13日までに少なくとも上場企業の10社以上が工場の稼働停止を公表している。地方政府の要請に従い稼働停止を決めており、いずれも再開の時期は明らかにしていない。
浙江省では6日以降、紹興市や寧波市などでクラスター(感染者集団)が相次いで発生し、12日までに計173人の市中感染が確認されている。感染者の出た建物などは厳格な封鎖が実施され、周辺の観光地や映画館など娯楽施設の営業も停止しているという。

デジタル庁 ワクチン接種の電子証明書公開 12/20から発行

デジタル庁は12月13日、新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書を公開した。20日から発行される。これは、緊急事態宣言が出ても行動宣言を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」や、海外渡航手続きでの使用を想定したもの。スマートフォン画面に接種日やワクチンの酒類などが表示される。

通天閣に全長60mの滑り台設置 22年大型連休にも開業

竹中工務店(本社:大阪市中央区)、タンデム(大阪府東大阪市)、通天閣観光(本社:大阪市浪速区)など3社は12月14日、大阪市の観光名所・通天閣に体験型アトラクションとして、全長60mの滑り台「TOWER SLIDER(タワースライダー)」をつくると発表した。 試行運転を経て、2022年のゴールデンウィーク(GW)ごろの開業を目指す。
既存のエレベーター塔を回るように設置。利用者は3階から地下1階までスパイラル状にに滑り降りる。竹中工務店が工事全体を取り仕切り、タンデムが滑り台を設置する。利用料金は1回1,000円を予定。
新型コロナウイルス禍でインバウンドを含めた観光客が激減している中、新たな来場動機をつくり観光客を呼び込みたい考え。

ドバイ万博 来訪500万人突破 コロナ禍でも開放継続奏功

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国際博覧会(万博)は10月の開幕から2カ月余りで来訪者が500万人を突破した。猛威を振るった新型コロナウイルス・デルタ株をはじめとする変異株に、世界が見舞われる中、万博開催当局は観光客や要人への門戸を閉ざさず、開放継続の賭けに出た。この方策が見事に奏功した形だ。

米新型コロナ感染者 累計5,000万人超え,死者80万人に迫る

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米国の新型コロナウイルスの累計感染者数は、米東部時間12月13日午後3時時点で5,000万人を超えた。死者数は約79万7,900人となり、80万人に迫っている。これまで猛威を振るってきた「デルタ株」に加え、新たな変異株「オミクロン株」の出現で収束時期は全く見えなくなった。予防ワクチンの接種が普及して、一時は明るさが指摘されていたが、感染の勢いはいぜんとして収まらず、オミクロン株の急拡大で深刻化の度を増している。

21年の漢字は「金」東京五輪金メダル,大谷MVPなど金字塔

日本漢字能力検定協会(京都市東山区)は12月13日、一年の世相を表す2021年の「今年の漢字」に「金」を選び、京都市東山区の清水寺で発表した。同協会によると、東京五輪で日本人選手が多数の「金」メダルを獲得したことや、大谷翔平選手が大リーグでMVPなど多数の栄誉に輝いたこと、将棋の藤井聡太さんが最年少四冠達成など各界で「金」字塔を打ち立てたことを挙げている。今年の漢字に「金」が選ばれたのは2000年、2012年、2016年に続き4回目。
今年の応募22万3,000通余りのうち、最も多かったのが「金」だったが、2番目に多かったのは「輪」で、「金」との票差は過去最も少ない118票だった。

競馬 香港カップ ラヴズオンリーユーV引退飾る 海外G1年3勝

競馬の香港国際競争は12月12日、シャティン競馬場で日本馬計12頭がG1・4レースに出走し、メインの香港カップ(2000m芝)で、同レースを最後に引退するラヴズオンリーユー(川田雅雅騎乗)が激しい競り合いを制し優勝、G1・4勝目を挙げた。これで同馬は、4月のクイーンエリザベス2世C(香港)、11月のブリダーズCフィリー&メアターフ(米国)に続き、日本馬で初めて海外G1で年間3勝を挙げた。
香港ヴァーズ(2400m芝)では、グロリーヴェイズ(モレイラ騎乗)が豪快に差し切り、2年ぶり2度目の優勝を果たした。香港スプリント(1200m芝)では、レシステンシアが2着に入った。ピクシーナイト(福永祐一騎乗)は4頭の落馬に巻き込まれ競争を中止。福永騎手は現地の病院に搬送され、左鎖骨骨折と診断された。ピクシーナイトも左前ひざの骨折が判明、右トモは捻挫した。香港マイル(1600m芝)では、4頭出走した日本馬はサリオスの3着が最高だった。