林外相 スリランカ大統領と会談 日中印で債務協議

林芳正外相は9月27日、安倍元首相の国葬参列のため来日したスリランカのウィクラマシンハ大統領と東京都内で会談した。前政権の失政で経済危機に陥っているスリランカの債務に関し、日本、中国、インドを中心とした全債権国が参加した協議で、透明かつ公正に再編されることが重要との認識で一致した。

中国人民元 約14年半ぶり安値 1ドル=7.23元

中国の上海外国為替市場で9月28日、中国の通貨、人民元が対ドルで一時1ドル=7.23元まで下落した。2008年1月下旬以来約14年半ぶり安値水準となった。米国、中国の中央銀行、FRB(米連邦準備制度理事会)と人民銀行の金融政策の方向の違いから、人民元が売られやすくなっている。

安倍元首相「国葬」海外から50人近い首脳級参列

安倍晋三元首相の国葬は9月27日、日本武道館(所在地:東京都千代田区)で午後2時過ぎから、東京都心部にテロ対策など終日厳戒態勢が敷かれ、国葬を巡る世論が賛否割れる中、執り行われた。
海外から米国のハリス副大統領、インドのモディ首相、オーストラリアのアルバニーニー首相、ベトナムのグエン・スアン・フック国家主席ら元職を含め50人近い首脳級要人はじめ、国内外合わせ4,200人が参列した。また、一般献花会場には長い列ができ、午後6時時点で2万3,000人が訪れ、憲政史上最長の通算8年8カ月にわたり在任した元首相に別れを告げた。
国葬が行われたのは、1967年の吉田茂元首相以来、55年ぶり2度目。

OECD予測 23年世界経済成長率2.2%に下振れ

経済協力開発機構(OECD)は9月26日公表した経済見通しで、2023年の世界の実質成長率を2.2%に引き下げた。前回6月の予測を0.6ポイント下方修正した。ウクライナ危機で加速した物価高の影響が長引くとの見立て。各国の中央銀行がインフレ対応で進めている利上げも重荷となる。この結果、2021年12月時点の見通しからの下振れ幅は1.0ポイントに拡大した。

東北大,JAXA「りゅうぐう」試料に水を確認

東北大学や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームは9月22日付の米科学誌サイエンスで、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂などの試料に水が含まれているのを確認したと発表した。
研究チームは大きさ1〜8ミリの砂粒17個を分析。内部構造や鉱物の組成、硬さなどを詳細に調べたところ、試料内の硫化鉄結晶に微小な穴があり、内部に水が閉じ込められているのが見つかった。成分に塩や有機物のほか、二酸化炭素(CO2)が含まれる「炭酸水」で、りゅうぐうの元となった母天体の内部で硫化鉄の結晶が形成された際に取り込まれたと分かった。
地球外で採取された試料から、常温で水が液体となる状態で見つかったのは初めてといい、地球の海の起源解明などにつながる成果と期待される。

全国旅行支援10/11から12月下旬まで 斉藤国交相

斉藤鉄夫国土交通相は9月26日、観光促進策「全国旅行支援」を10月11日から実施すると正式に発表した。旅行代金割引とクーポン券を合わせ1日1人あたり最大1万1,000円を補助する。
当面12月下旬までを期限とし、需要動向や新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、延長も検討する。9月末までとしていた「県民割」は10月10日宿泊分まで延長し、全国旅行支援に切り替える。

全国で「全数把握」9/26から見直し 新型コロナ

すべての新型コロナウイルス感染者について、法律に基づく発生届の提出を医師に義務付ける「全数把握」が9月26日から見直された。保健所や医療機関の負担軽減へ、医療逼迫状況の9県ではすでに順次、先行して見直しが始まっており、全国に拡大する。これは届出対象を重症化リスクの高い人に限定。とくにケアが必要な患者に医療サービスが行き渡るようにするのが狙い。
政府は届出対象の絞り込みを決定。①65歳以上②入院を必要とする人③重症化リスクがあり、治療薬の投与などが必要な人④妊婦−に限定。ただ、感染動向を把握するため陽性者数の集計は続ける。

玉鷲 37歳10カ月で最年長2度目V 大相撲秋場所

大相撲秋場所(両国国技館)で9月25日、千秋楽の事実上の優勝決定戦で両者平幕の玉鷲(2敗)が髙安(3敗)を強烈な突き押しで押し出し、13勝2敗で2度目の優勝を果たした。37歳10カ月での制覇は年6場所となった1958年以降で最年長。玉鷲は21場所ぶりの賜杯を手にした。
三賞は、殊勲賞は玉鷲が2度目、翔猿が初の受賞。敢闘賞は髙安が6度目、技能賞は若隆景が4度目のそれぞれ受賞となった。

大谷14勝目 ベーブ・ルース超え 200奪三振も達成

米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平は9月23日、ミネアポリスでのツインズ戦に3番・投手兼指名打者で先発し、5回0/3を3安打2失点で14勝目(8敗)を挙げた。この結果、大谷は「14勝、34本塁打」とし、1918年にベーブ・ルースがマークした「13勝、11本塁打」を超えた。また、大谷はこの試合で7三振を奪い、日米を通じ自身初となるシーズン200奪三振を達成した。メジャーの日本選手では4人目。