日銀が7月1日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、前回の3月調査から5ポイント悪化し、プラス9となった。2四半期連続で悪化した。原材料コストの高止まりと中国のロックダウン(都市封鎖)による供給制約の強まりが景況感を押し下げた。
大企業非製造業は、新型コロナウイルスの感染状況の落ち着きを背景に、2期ぶりに改善しプラス13となった。
業況判断指数DIは、景況感が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」の割合を引いた値。
5月有効求人倍率5カ月連続上昇 失業率は悪化
厚生労働省が7月1日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍と前月に比べて0.01ポイント上昇した。5カ月連続で前月を上回り、2020年4月以来およそ2年ぶりの高い水準が続いた。宿泊業・飲食サービス業や製造業で新規求人が活発だった。
一方、総務省が同日発表した5月の完全失業率は2.6%と前月比で0.1ポイント悪化した。2022年1月以来4カ月ぶりで悪化した。男女別にみると、男性は2.8%と横ばいだったのに対し、女性は2.4%と0.2ポイント上昇した。
就業者数(原数値)は6,730万人と前年同月比17万人増えた。正規の職員・従業員数が3,626万人と39万人増え、非正規は2,077万人と5万人増えた。
WHO 欧州でサル痘新規患者急増 31カ国で4,500人超
コロナ破綻再び増加傾向 小規模含め累計3,804件に
東京商工リサーチのまとめによると、新型コロナウイルス関連の企業の経営破綻(負債額1,000万円以上)は、7月1日16時時点で25件判明、全国で累計3,615件(倒産3,473件、準備中142件)となった。
2021年の年間破綻件数は1,718件に達し、2020年の843件から2倍に増加。2022年も毎月100件以上が続き、6月も212件と過去2番目に多かった。2022年6月までの累計は前年同期の3割増の1,029件(前年同期比30.7%増)となった。前年より約2カ月早く1,000件を上回り、破綻ペースが加速している。
このほか、倒産集計の対象外の負債額1,000万円未満の小規模倒産は累計189件判明。この結果、新型コロナウイルス関連の倒産は累計3,804件に達している。