人材サービス大手エン・ジャパンのまとめによると、人材派遣市場で事務系の時給が上昇している。7月の平均時給は前年同月比2.4%高となっており、2カ月連続で過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍からの業務正常化に向けた求人が伸びた。
また、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速を受けて、IT系も3.3%高となり過去最高を更新している。
エン・ジャパンが8月17日発表した7月の募集時平均時給は、3大都市圏(関東・東海・関西)の全職種平均で前年同月比3円(0.2%)高い1,628円。6カ月連続で全7職種で前年同月を上回った。
円安により「業績に悪影響」6割超え TDB調べ
帝国データバンク(TDB)が7月に全国2万5,723社を対象に実施した調査によると、記録的な円安により企業の6割超が「業績に悪影響」があると回答した。
具体的にみると、円安により61.7%の企業が業績に「マイナス」と回答。「プラス」と答えたのはわずか4.6%だった。とくにマイナスとしたのは「繊維・繊維製品・服飾品卸売」「専門商品小売」「飲食料品・飲料製造」などアパレルや飲食料品関連で、8割を超えた。
マイナスの理由は、原材料・エネルギー価格の上昇で「コスト負担が増えた」ことを挙げ、約8割に達した。プラスの理由は「海外での販売価格(現地通貨ベース)が下がり、売り上げが増えた」が26.3%でトップ。次いで「海外事業の円ベース利益が増えた」(22.7%)が続いた。