香港民主派区議70人超が辞職表明 忠誠義務化で

香港紙によると、香港の地方議会にあたる区議会(479議席)の民主派区議70人以上が7、8日の両日辞職を表明した。香港政府は区議に対し、忠誠を誓うよう義務付け、「愛国者」と見なされなければ失職する。辞職を表明した議員は「香港の人々のために奉仕できない」などと説明している。
2019年11月の区議選では、民主派が全体の約8割に当たる380議席以上を獲得して圧勝。香港政府が締め付けを強める中で、区議会は民主派にとって重要な抵抗の拠点となっている。
こうした局面打開のため、香港の立法会(議会)は5月、区議に政府への忠誠を義務付ける条例改正案を可決した。これに沿って、当局は全区議に対して7月中に忠誠の宣誓をするよう求めると説明。民主派区議への徹底した攻撃を仕掛けていた。また、香港紙は230人が条例によって定められた議員資格を満たしておらず、政府への忠誠を宣誓しても失職する可能性があると報じていた。

世界のコロナ感染再び増加へ デルタ株104カ国に

デルタ株の広がりに伴い、新型コロナウイルスの感染が世界で再び拡大している。ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、世界の1日の新規感染者数(7日移動平均)は7日連続で前日の水準を上回り、デルタ株の流入によりワクチン接種が低水準にとどまっている国を中心に感染が広がっている。
7月7日の新規感染者数(7日移動平均)は41万497人とワクチン接種が済んでいない若年層で影響が広がっている。世界保健機関(WHO)によると、デルタ株は104カ国で感染が確認され、20カ国で流行が加速している。

20年度末個人株主300万人増え最多の5,981万人

東京証券取引所などが7月7日公表した2020年度末の株式分布状況調査によると、2021年3月末時点の個人株主数は延べ5,981万人となった。2020年3月末から308万人増え過去最多だった。
金額ベースでみた個人株主の全体に占める株式保有比率は、2020年3月末から0.3ポイント上がり16.8%だった。17.2%だった2018年以来の高さだった。海外投資家は0.6ポイント上昇し30.2%、事業法人は1.9ポイント下がり20.4%だった。

公取委 20年度買収・合併の届け出14.2%減の266件

公正取引委員会は7月7日、一定の規模があり独禁法に基づく審査が必要な企業の買収や合併計画などの届け出が、2020年度は前年度比14.2%減の266件だったと発表した。
20年度の主な事例はいすゞ自動車によるUDトラックス買収、ZホールディングスとLINEの経営統合などだった。
266件のうち258件は1次審査で承認し、7件は1次審査終了前に取り下げられた。残る1件は2次審査への移行後に承認した。
新型コロナウイルス流行による経済活動の停滞が影響したと分析している。近年は毎年度300件以上の届け出があった。

6月個人景況感3四半期連続で改善 日銀調査

日銀が7月8日発表した6月の生活意識アンケートによると、個人の現在の景況感を示す指数は前回の3月調査から7.8ポイント改善のマイナス61.6だった。今回の調査で3四半期連続の改善となった。ただ、変異株による感染拡大や緊急事態宣言の再発令などが影響し、数値的には低い水準にとどまった。
調査は5月7日から6月2日に全国の20歳以上の4,000人に行い、2,321人から回答を得た。

子宮移植 国内実施を容認 慶大,来年にも臨床研究

日本医学会の倫理検討委員会は7月8日、子宮がない女性に第三者から移植し、妊娠・出産ができるようにする「子宮移植」の国内実施について、臨床研究の実施を容認するとの報告書をまとめた。関連する日本産科婦人科学会と日本移植学会が合同委員会を設置し、モニタリング体制を整える。
子宮移植の国内の対象者は、出産適齢期の20~30代で5万~6万人と推計されている。海外では子宮移植はスウェーデンや米国などで2020年10月時点で82件実施され、37人が誕生している。しかし、国内では倫理面への懸念があり、また生体間移植の場合、子宮を提供する側のドナーが負う摘出手術のリスクと、移植を受けて出産するレシピエント側が受ける利益のバランスが釣り合うのかという点も、大きな論点だった。
今回の報告を受けて、国内では慶応大学のチームが」第1例の実施に向けた準備を進めており、年度内にも学内の倫理委員会に申請する方針だ。

5月景気動向指数3カ月ぶりに悪化 内閣府

内閣府が7月7日発表した5月景気動向指数(2015年=100、速報値)は、景気の現状を示す「一致指数」が前月比2.6ポイント下落し92.7となり、3カ月ぶりに悪化した。世界的な半導体不足で自動車の生産や出荷が落ち込み、影響は関連産業にも波及した。
基調判断は「改善」で据え置いた。自動車生産が滞り、エンジンや鋼材など関連部材の出荷も減少した。

日本 5月も輸出回復 経常黒字85.3%増

日本の財務省が7月8日発表した5月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は、前年同月比85.3%増の1兆9,797億円だった。新型コロナ禍で落ち込んでいた輸出の回復が続き、3カ月連続で増加した。黒字額はコロナ感染拡大前の2019年5月を上回り、5月として過去2番目の大きさとなった。

世界のコロナ死者400万人超 デルタ株猛威

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は7月7日、新型コロナウイルスによる世界の累計死者は400万人を超えたことを明らかにした。死者は4月中旬に300万人を超えたが、そこから3カ月弱でさらに100万人が亡くなった。欧米を中心とするワクチン接種が進んだことで、死者の増加率鈍化しているが、感染力の強いインド由来のデルタ株が各地で猛威を振るい、感染が再拡大し、その対応に追われている地域も少なくない。
死者が多いのは米国(約61万人)、ブラジル(約53万人)、インド(約40万人)、メキシコ(約23万人)、ペルー(約19万人)、ロシア(約14万人)、そして英国、イタリアがそれぞれ約13万人で続いている。
米ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、世界のコロナ累計感染者数は1億8,400万人を超えており、デルタ株の動向から早晩2億人に達しそうな情勢だ。

大谷32号 ゴジラ超え 日本選手のシーズン最多本塁打

米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平(27)は7月7日、本拠地アナハイムのエンゼルススタジアムで行われたレッドソックス戦に打者で出場し、2-2の5回に勝ち越しの32号ソロを放った。「ゴジラ」の愛称で親しまれた松井秀喜がヤンキース時代の2004年にマークした日本選手のシーズン最多本塁打記録を更新した。
シーズンはまだ半ば。残り試合からどこまで記録を伸ばすか、そして大リーグでの本塁打王争いの有力な一角として、どこまで存在感を示すか、興味は尽きない。エンゼルスは162試合のレギュラーシーズンで86試合を消化。試合は5-4で競り勝った。