新紙幣発行1年 普及率は28.8% 前回20年前の半分以下

渋沢栄一(1万円札)、津田梅子(5千円札)、北里柴三郎(千円札)の新紙幣発行から7月3日で1年を迎えた。日本銀行によると、新紙幣の普及率は、20年前の前回の新紙幣発行時と比べると半分ほどにとどまっている。日銀によると、発行残高に占める新紙幣の割合は5月末時点で28.8%。前回2004年の新紙幣発行時は同じ期間で61.1%に上っており、大きな差がある。
この主な要因は低金利が長く続き、預金に利息がほとんどつかないため、自宅や会社での”タンス預金”されるケースが増え、結果として新紙幣の普及を遅らせた可能性があるとしている。

国循 3Dプリンターで作る心臓模型が保険適用 心疾患に朗報

国立循環器病研究センター(国循、所在地:大阪府吹田市)は7月2日、生まれつき心臓の構造が正常と異なる先天性心疾患の手術に際して、3Dプリンターで作る心臓模型の使用が保険適用されたと発表した。この心臓模型は国循とクロスメディカル(所在地:京都市)が共同開発。2023年に医療機器として承認されている。
先天性心疾患はおよそ100人に1人の割合で発症するとされる。心臓の構造が複雑なうえ、症状も様々で個人差が大きく、一般には手術の難易度が高い。そこでこの模型を使った事前のシミュレーションによって、手術の精度や安全性の向上が期待され、当該患者には朗報だ。

住宅「リースバック」サービスでトラブル急増 5年間で10倍

国民生活センターによると、自宅を売却後、賃料を支払って住み続ける「リースバック」サービスを巡り、大都市圏中心に高齢者からトラブルの相談が相次いでいる。
2024年度に全国から寄せられた相談件数は251件に上り、5年前(2019年度)のおよそ10倍に増えている。このうちおよそ7割にあたる172件が、70歳以上の高齢者が契約したケースという。近畿2府4県では合わせて26件の相談が寄せられ、首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)に次いで多くなっている。
リースバックは、自分が暮らすマンションや戸建て住宅などを不動産業者に売却して現金を受け取り、その後は毎月、売却元に賃料を支払って同じ家に住み続けられるサービス。

トライアルHD 西友の買収完了 デジタル技術で首都圏攻勢へ

九州地方を地盤としてディスカウント店を展開するトライアルホールディングス(HD)(本社:福岡市)は7月2日、大手スーパー、西友(本社:東京都武蔵野市)の買収を完了したと発表した。米投資ファンドKKRと米ウォルマートから、西友の全株式を取得し完全子会社化した。この結果、買収後の連結売上高は、単純合算で約1兆2,000億円規模となり、コンビニ大手のローソンや、スーパー大手のライフコーポレーションを上回る。
トライアルは、デジタル技術を生かした効率的な店舗運営を強みとし、全国に5月末時点で348店舗を展開している。ただ、現時点では東京都内に店舗は保有していない。今後は強みとするデジタル技術を導入し、西友の事業を立て直し、首都圏への出店を強化していく。

猛毒バイカルハナウド 北大以外の札幌市内で自生を確認

札幌市は7月2日、触ると皮膚がただれる猛毒植物「ジャイアント・ホグウィード(バイカルハナウド)」とみられる植物が、サイクリングロード「白石こころーど」(所在地:白石区東札幌1条6丁目)付近に生育しているのを確認したと発表した。草丈1.5m〜2.5mの5、6株と同20cm〜30cmの20〜30株の大小合わせて40株近くを除去したという。
市環境局によると1日、市民から北海道大学構内で確認された毒性の疑いのある植物に酷似した植物があると、市土木センターに相談があった。そこで2日に市環境局と北大が現地に赴き、確認し除去した。
バイカルハナウドは、西アジア原産のセリ科の植物で、の本の環境省の指定する「特定外来生物」には含まれていない。だが、強い毒性が確認されている。

静岡ガス 高級魚「クエタマ」陸上養殖事業に参入 年6,000匹

静岡ガス(本社:静岡市駿河区)は7月1日、高級魚「クエタマ」の養殖事業に参入すると発表した。クエタマは、いずれも高級魚として知られるクエとタマカイの交雑種。静岡市内に養殖施設を設け、年間約6,000匹を生産する。2026年秋から地元も飲食店などに出荷する予定。
陸上養殖装置開発のARK(アーク、所在地:神奈川県平塚市)が提供する養殖システムを採用。2024年11月から試験的に100匹を養殖し、順調に生育していることから事業化する。

くら寿司 中国本土全3店舗年内に閉店 出店計画再検討

回転すし大手のくら寿司(本社:大阪府堺市)は7月2日、中国本土の全3店舗を年内に閉店することを明らかにした。2023年6月に出店した中国本土1号店、上海市の「上海龍之夢中山公園店」は2025年6月30日に閉店。残りの2店舗も年内で閉店を見込む。ただ、現地法人は存続し、出店計画を再検討する方針を示した。
中国本土では同業のフード&ライフカンパニーズの「スシロー」やゼンショーホールディングスの「はま寿司」が先行しており、本土進出で後発のくら寿司は、知名度不足から集客に苦戦していた。

富士山山梨県側7/1”山開き” 1日上限4,000人, 通行料4,000円

富士山の山梨県側は7月1日、”山開き”した。山梨県は昨年の夏山シーズンから5合目の登山口にゲートを設置。危険な”弾丸登山”防止のため、今年は①1日の登山者数の上限を4,000人とする②登山者1人あたり4,000円の通行料を徴収する③午後2時から翌日の午前3時まで登山道を閉鎖するーーなどの登山規制を行っている。
なお、静岡県側は7月10日に山開きする。

万博会場での”ブルーインパルス”展示飛行 7/12・13に実施

中谷防衛相は7月1日、大阪・関西万博の開幕日に、天候悪化により中止した航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の展示飛行を、7月12日と13日に改めて実施すると明らかにした。
両日とも午後2時40分ごろ関西空港を離陸した後、通天閣や大阪城などの上空を飛行し、午後3時ごろに万博会場の上空で展示飛行を披露する予定。