慈恵医科大, 横浜市立大など 光免疫療法の戦略手法を確立

東京慈恵会医科大学、横浜市立大学、米国国立がん研究所らの研究グループは11月6日、光免疫抗体を用いることで、生物種や薬剤耐性に関係なく様々な標的を選んで破壊、除去できる光免疫治療戦略の基準となる手法を確立したと発表した。
光免疫療法はウイルス、細菌・細胞といった標的に光免疫抗体を結合させ光を当てることで、標的のみを破壊、除去できるが、この研究では標的に結合する抗体(モノクローナル抗体)と、近赤外光に反応するプローブが結合した光免疫抗体を用いることにより、多種多様な細胞や微生物を光免疫療法の対象とする手法を確立した。

UAゼンセン 「賃上げ6%」要求へ 2年連続で連合超え

流通、外食、繊維などの労働組合が加盟するUAゼンセンは11月6日、2024年の春季労使交渉で正社員とパートなどを合わせた全体の賃上げ目標を6%とする方向で調整に入った。連合が10月に発表した「5%以上」とする要求方針の水準を上回る。伸び率で連合を上回るのは2年連続。2023年の要求で「6%程度」としていた表現を明確にして、より強く賃金の改善を求めていく。
UAゼンセンは約2,200組合が加盟し、約185万人の組合員がいる国内最大の産業別労働組合。パートなどの短時間労働の組合員が6割を占める。

京都・南座 師走「吉例顔見世興行」 勘亭流の”まねき書き”公開

京都市東山区の劇場、南座で12月1〜24日にかけて行われる歌舞伎公園「吉例顔見世興行」の”まねき書き”の作業が11月6日、京都市内の妙伝寺で報道陣に公開された。これは11月末に南座前に飾り掲げられる出演俳優の名前を大看板に墨書するもの。長さ1.8m、幅約30cmのヒノキの看板に、太く丸みを帯びた書体「勘亭流(かんていりゅう)」で書き込む。隙間がないほど大入りになるようにーとの願いが込められている。顔見世興行の”まねき上げ”は、京都に師走の訪れを告げる風物詩として親しまれている。

11/5「世界津波の日」全国各地で避難・地域防災訓練

11月5日は国連が定める「世界津波の日」。全国で南海トラフ巨大地震を想定した避難訓練が行われた。また、同日は日本政府が「津波防災の日」と定めており、今年は関東大震災から100年目となる節目の年でもあり、地域の防災力を高める様々な避難経路や避難方法の確認などのシミュレーション・訓練が行われた。

「ジャパンモビリティショー2023」来場者111万2,000人

日本自動車工業会(自工会)は11月6、10月25〜11月5日まで開催した「ジャパンモビリティショー2023」の来場者数が、目標とした100万人を上回る111万2,000人だったと発表した。ただ、前身の「東京モーターショー」として開催した前回の2019年の来場者数は130万900人で、前回比では15%下回った。東京モーターショー時代、最も来場者数が多かったのは1991年で200万人を超えていた。
同ショーは、国内の自動車メーカーなどで構成する自工会が2年に1度開いているが、2021年は新型コロナウイルス禍で開催が見送られ、今回は4年ぶりの開催だった。

オリックス 山本由伸投手のメジャー挑戦を承認 争奪戦の様相

オリックスは11月5日、パ・リーグ3連覇の原動力となった山本由伸投手(25)がポスティングシステムを利用して米大リーグに挑戦することを承認したと発表した。山本投手は2021年から3年続けて、リーグ最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、勝率第一位の投手の主要タイトル4冠と先発完投型の優秀投手に贈られる「沢村賞」を獲得。まさに類例のない実績を残している。日本球界を代表する剛腕にメジャーの相当数の球団による激しい争奪戦が予想される。

阪神 38年ぶりに2度目の日本一達成 関西対決制す MVPに近本

日本シリーズ第7戦が11月5日、オリックスの本拠地・京セラドーム大阪で行われ、阪神が7−1で関西対決を制し、38年ぶり2度目となる悲願の日本一を達成した。MVP(最高殊勲選手)には近本光司外野手(28)が選ばれ、賞金700万円を獲得した。近本はシリーズ14安打(打率4割8分3厘)、8得点を挙げ1番打者としてチームを牽引した。

22年の有給取得率62.1% 初の6割超え 義務化が追い風

厚生労働省がまとめた2023年の就労条件総合調査によると、2022年の労働者の年次有給休暇の取得率は62.1%となり、初めて6割を超えた。2019年の52.4%10ポイント近く上昇した。同年、労働基準法が改正され、年5日の有休取得が義務化されたことが追い風になった。有休取得率は2000年〜2010年代にはほぼ40%台で推移していた。ただ、これでも政府が目標としている「2025年までに70%以上」の取得にはまだ隔たりがある。
調査は労働者30人以上の企業6,421社を対象に実施し、有効回答率は58.7%。1人あたりの有給休暇の持ち分は平均17.6日で、実際の取得日数は10.9日だった。

国税庁 22年度法人所得 初の80兆円超 料理・旅館・飲食業好調

国税庁は11月1日、2022年度の法人の申告所得総額が前年度比7.0%増の85兆106億円となり、過去最高を更新したと発表した。総額が80兆円を超えたのは初めて。業種別の申告所得額で前年からの伸びが最も大きかったのは料理・旅館・飲食店業で、前年度比27.3%増の8,499億円だった。

近鉄・阪急・阪神 24年内に全駅でクレカのタッチ決済導入

近畿日本鉄道、緩急電鉄、阪神電鉄の3社は11月2日、管轄する全駅でタッチ決済対応のクレジットカードを使って改札機を通れるようにすると発表した。三井住友カードが提供する公共交通機関向けのタッチ決済サービスを使う。2024年内に各駅で少なくとも1カ所の改札に専用の読み取り機を設置する。増え続ける訪日観光客や2025年大阪・関西万博を見据え、交通系ICカードを持たない訪日客の利便性を高める。