統合作戦司令部 3/24始動 陸海空3自衛隊を一元的に指揮

陸海空の3自衛隊を平時から一元的に指揮する「統合作戦司令部」が3月24日、東京・市ヶ谷の防衛省内に設置された。初代の統合作戦司令官に南雲憲一郎空将(59)が就任し、「平素から有事に至るまで、シームレスに事態に的確に対応する」と語った。新司令部は240人態勢で任務を開始。陸海空やサイバー、宇宙の主要部隊を運用し、①平時の警戒監視にあたる②大規模災害や有事などの緊急事態にも対処する。

袴田さんの約47年7カ月間の補償2億1,700万円 静岡地裁

静岡地裁は3月24日、再審無罪が確定した浜松市の袴田巌さん(89)に対し、刑事補償法に基づき請求通り2億1,736万2,500円の補償金を支払い決定を下した。
決定によると、1966年に静岡県で起きた一家4人殺害事件で、袴田さんは1966年8月に逮捕され、2014年3月に釈放されるまでの約47年7カ月間(1万7,389日間)、身柄を拘束された。刑事補償法では無罪が確定した場合、高速日数に応じて1日あたり1万2,500円を上限に補償すると規定しており、静岡地裁は上限額の交付を決定した。弁護団によると、刑事補償として過去最高額とみられる。

旧統一教会に東京地裁が解散命令 民法上の不法行為で初

東京地裁は3月25日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対し、宗教法人法に基づき解散命令を出した。寄付勧誘に関する民法上の不法行為が解散要件にあたると判断した。文部科学省が東京地裁に、組織的な寄付勧誘が宗教法人の目的に著しく逸脱しているとして解散請求していた。
一方、教団側は決定を不満とし、即時抗告するとみられる。今後、高裁そして最高裁まで争うことができるだけに、最終的な結論までは時間がかかる可能性が高い。

ネットカジノ8球団16人計1,020万円制裁金 NPB処分発表

日本プロフェッショナル野球組織(NPB)と12球団は3月24日、プロ野球選手が違法なオンラインカジノを利用していた問題で、利用が確認されたのは8球団16人で、各球団がそれぞれに制裁金を科すことを決めたと発表した。制裁金の総額は1,020万円となる。
NPBによると、16人への処分は賭けた回数や金額、頻度のほか、年俸、チーム内での立場などを踏まえて判断することとし、制裁金は1人あたり10万〜300万円と決まった。野球を対象とした賭博は確認されなかった。
制裁金は、NPBと12球団からの拠出金と合わせて計3,000万円をギャンブル依存症対策に取り組む団体に寄付する。

大阪・吹田 阪大キャンパスに感染症研究拠点 国内最大規模

大阪府吹田市の阪大吹田キャンパスに3月24日、国内最大規模の新たな感染症研究拠点「大阪大学・日本財団 感染症センター」が完成し、記念式典が行われた。同センターは地上10階、地下1階建て。外観は通常のビルとは異なり、船のようなデザインで、建築家の安藤忠雄さんが監修した。
式典で西尾章治郎総長は「世界中から研究者が集い、国際的にリードする拠点にしたい」と述べた。センターには最先端の機器を導入し、新たな感染症の拡大に備えて治療薬やワクチン開発に向けた体制を整備する。様々な機器を揃えた7階の「共用実験室」は、阪大内外の研究者や企業が利用可能で、細胞の感染後の変化などを迅速に解析できる。

大阪府議会がATMで高齢者の携帯電話の通話禁止条例

特殊詐欺を防止するため、65歳以上の高齢者が携帯電話で通話しながらATM(現金自動預け払い機)を操作することを禁止する規定などを盛り込んだ改正条例が3月24日、大阪府議会で成立した。8月1日から段階的に施行される。
改正条例では不眠だけでなく、金融機関などのATMを設置する事業者にも「注意喚起のポスター掲示などの対応を義務付けている。府によると、こうした措置を義務化するのは全国で初めて。

武豊騎手 JRA史上初の通算2万5,000回騎乗達成 38年間で

武豊騎手(56)(栗東・フリー)は3月22日、阪神競馬8レースでダノンターキッシュに騎乗し、JRA(日本中央競馬会)史上初の通算2万5,000回騎乗を達成した。この時点で4,569勝(うち重賞G183勝を含む363勝)を挙げている。初騎乗は1987年3月1日、阪神競馬4レースのアグネスディクターで2着だった。以来、38年間での達成となった。この間、様々なJRA史上最年少記録や通算最多記録を達成している。

大和ライフネクスト インドネシア コンドミニアム管理開始

大和ライフネクスト(本社:東京都港区)は3月21日、子会社のPT DAIWA LIFE NEXT INDONESIAが、インドネシア・ジャカルタ中心部の複合施設「タムリン・ナイン」(オフィスビル4棟、分譲コンドミニアム3棟、ショッピングモール1棟、総延床面積57万㎡)内の分譲コンドミニアム「ル・パーク」と、ルミナリー・タワーについて、不動産開発会社PT Putra Gaya Wahana(プトラ ガヤ ワハナ)と契約し、2025年3月から管理を開始したと発表した。
ル・パークの戸数は30戸・51戸・34戸の3棟。ルミナリー・タワーの高さは304m。95階、延床面積12万㎡で、オフィスフロア、ホテル、サービスアパートで構成される。

JFEなど3社 製鉄由来のCO2から樹脂原料 26年度に実証実験

JFEスチール、三菱ガス化学、三菱ケミカルの3社は3月24日、製鉄所由来の二酸化炭素(CO2)から製造したメタノールを樹脂原料として使う実証実験を2026年度に始めると発表した。3社の生産拠点が隣接する水島コンビナート(所在地:岡山県倉敷市)で、空気中へのCO2排出を減らし、メタノールの効率的製造方法などを検証する。
JFEスチールが製造過程で発生したCO2を含む副生ガスをパイプで送り、受け取った三菱ガス化学がメタノールを製造する。これを使って、三菱ケミカルが樹脂原料の一種、プロピレンをつくる。この実証実験を進めるため、三菱ガス化学は年産100トンのメタノール製造設備を新設する。