経産省「万博貿易保険」導入を決定 建設会社に請け負い促す

経済産業省は8月2日、準備が遅れている大阪・関西万博の国内および海外パビリオン建設について、建設会社の代金未払いなどのリスクを減らすため「万博貿易保険」を同日から導入すると発表した。
今回創設された保険は、企業が自社が請け負うすべてのパビリオンに保険をかける「包括保険」の形を取る。このため保険がカバーするリスクが分散され、企業が支払う保険料は通常の3分の1程度になる見込み。

アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」厚労省8/21に承認判断

厚生労働省が、日本のエーザイと米国のバイオジェンが共同で開発を勧めてきたアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」について、8月21日に開く専門部会で承認するかどうかを判断することが分かった。承認されれば、国内初の薬となる。
レカネマブは最終段階の治験で、この薬を投与された患者は偽の薬を投与された患者と比べて、1年後の認知機能の低下がおよそ27%抑えられ、症状の進行を緩やかにする効果が確認されている。米国では7月上旬、日本に先駆けて治療薬として正式承認されている。

ライオン 中国で次世代ヘルスケア製品視野に合弁新会社

ライオンは7月31日、連結子会社ライオンハイジーン(所在地:東京都台東区)が、シンガポールの大手アグリビジネス企業のWilmar International LimitedグループのYihai Kerry Arawana Holdings Co.,Ltd.(所在地:中国・上海市)の子会社とともに、合弁新会社「Yihai Kerry Lion(China)Clean Technologr Co.,Ltd.」(所在地:中国・上海市)を設立すると発表した。
新会社の資本金は1,000万人民元(約2億円)で、出資比率はライオンハイジーン49.0%、Yihai Kerry Arawana Holdings51%。2024年1〜6月に設立する予定。次世代ヘルスケア製品のリーディングカンパニーを視野に、業務用洗浄製品、衛生サービスの販売およびマーケティング、同製品群の研究開発および生産委託先管理を担う。

トヨタ 中国市場での競争力強化で知能化・電動化の現地開発を加速

トヨタ自動車は7月31日、電動車の普及が進む中国市場で競争力を強化するため、その根幹である知能化・電動化技術の現地開発を加速すると発表した。
そのため①中国トヨタ最大のR&D拠点「トヨタ自動車研究開発センター(中国)有限会社」の社名を、8月1日付で「トヨタ知能電動車研究開発センター(中国)有限会社」に改称する②中国における合弁会社のR&D3カ所のエンジニアなどをIEM by TOYOTA主導の開発プロジェクトに投入する③電動化では、マルチパスウェイを軸にしたカーボンニュートラルを実現するために、電動車全般(BEV・PHEV・HEV・FCEV)の現地開発を強化。デンソーとアイシンもIEM by TOYOTAに参画し、電動パワートレーン開発を加速する④知能化では、空間設計やAI活用を通じたよりよいユーザーエクスペリエンスのため、スマートコックピットやより中国の実情に合った自動運転・先進安全機能の現地設計・開発を加速、推進する⑤電動化・知能化について、「サプライヤーの開拓」「部品設計の見直し」「生産技術・製造モノづくり改革」の3分野で、製造コストの大幅削減に挑戦する。

第一交通産業など 再生エネ活用の次世代タクシー営業所の運用開始

第一交通産業(本社:福岡県北九州市)、三菱オートリース(本社:東京都港区)、三菱商事(本社:東京都千代田区)は7月31日、第一交通産業の子会社、北九州第一交通の門司営業所と門司港営業所を中心に電気自動車(EV)、太陽光発電設備およびエネルギーマネジメントシステムを導入し、EV中心の次世代型タクシー営業所の運用を開始したと発表した。
3社は門司営業所にEV12台、充電器、太陽光発電システムおよびエネルギーマネジメントシステムを、門司港営業所にはEV6台と充電器を導入する。同事業は地域交通の維持・発展、並びにタクシー事業の低・脱炭素化に向けた取り組みの一環。

スズキ インドの車生産効率化へ子会社マルチ・スズキに集約化

スズキは7月31日、インド子会社のマルチ・スズキに、インド国内の自動車生産を集約すると発表した。スズキの全額出資子会社で四輪車生産を手掛けるスズキ・モーター・グジャラート(SMG)をマルチ・スズキの完全子会社とする。生産効率化が狙いで、2024年3月までに子会社化を完了する予定。これにより、スズキグループがインド国内に持つ3工場は、すべてマルチ・スズキの傘下に入ることになる。

パナソニックHD 届出制に基づく自動配送ロボの運用開始

パナソニックホールディングスは8月1日、2023年4月1日施行の改正道交法に規定された遠隔操作型小型車における届出制に基づく自動配送ロボットの運用を2カ所で開始したと発表した。これは、ラストワンマイル配送の課題を解決するためのサービスの実証。
7月31日から神奈川県藤沢市のFujisawaサスティナブル・スマートタウンで、8月1日から東京都千代田区丸の内でそれぞれ開始した。届出性に基づく自動配送ロボットの運用は日本初。

観光庁 6月の旅行宿泊者4,626万人 コロナ禍前の19年上回る

観光庁が7月31日発表した宿泊旅行統計(速報値)によると、6月にホテルや旅館に宿泊した日本人と外国人の合計は延べ4,626万人で、2019年同月比1.0%増だった。新型コロナウイルス禍以降、初めて単月で2019年を上回った。
日本人宿泊者数は3,683万人で2019年同月比で1.7%増。外国人宿泊者数は943万人で、2019年同月の98.4%まで回復した。宿泊施設全体の客室稼働率は54.2%だった。前年同月比9ポイント高まり、2019年同月比では6.4ポイント低かった。