東京都の人口 過去最多の1,408万人余 コロナ落ち着き流入傾向

東京都の人口は、5月1日現在の推計で1,408万5,336人と過去最多となった。4月1日時点より2万人余増えた。内訳は男性690万8,136人、女性717万7,200人。
都の人口統計課は「新型コロナが落ち着き、都市に人が流入している傾向が見える。一方で、都内は住宅価格が周辺よりも高いこともあり、この傾向が続くかどうかは不透明」としている。
都の人口がこれまで最も多かったのは3年前の2020年5月の1,407万4,043人で、新型コロナ禍のもとでは減少傾向をたどっていた。ところが、2022年4月以降、増加に転じている。

宅配の再配達率24年度に半減, 「送料無料」表示も是正

政府は6月2日、労働時間規制強化に伴いドライバー不足が懸念される「2024年問題」の対応を協議する関係閣僚会議を開いた。その結果、①再配達率を現在の12%から半減させる②ネット通販の「送料無料」表示は、消費者のコスト意識を希薄にする遠因になるため是正を求める③運転手の待機時間の削減への法整備を進めるーなど、物流の改善に向けた政策パッケージをまとめた。
2024年度に再配達率を現在の12%から半減する新たな目標を掲げた。荷主と運送事業者の取引を監視する「トラックGメン(仮称)」を創設する。運転手の待機時間が荷物の積み下ろしなどにかかる時間の削減に取り組むよう義務付ける法整備を進める。

上岡龍太郎さん死去 81歳 元タレント 関西中心に幅広く活躍

漫才の「漫画トリオ」や、テレビ番組「探偵!ナイトスクープ」などで関西を中心に幅広く活躍した元タレントの上岡龍太郎さんが5月19日、亡くなったことが分かった。死因は肺がんと間質性肺炎。81歳だった。
上岡さんは京都市生まれ。数多くのテレビのバラエティー番組の司会や、辛口のコメントを交えた、切れ味の良い流暢な語り口で親しまれた。ただ、デビューから40周年を迎えた2000年に、芸能界引退を発表してからは公の場に姿を見せることはほとんどなかった。

静岡県以外の知事 リニア開業に強い危機感 期成同盟会総会で

リニア中央新幹線の沿線自治体でつくる建設促進期成同盟会の総会が5月31日、東京都内で開かれた。総会では静岡県以外の知事から静岡工区の未着工がリニアの開業を遅らせていることに強い危機感が示された。これに対し、静岡県の川勝知事はトンネル工事が静岡県内の水資源や自然環境に影響を及ぼす懸念があると強調した。
静岡県は2022年7月に同期成同盟会に加盟。川勝知事の総会出席は初めて。静岡県は加盟にあたり、①現行ルートでの整備を前提に進める②東京ー名古屋間の2027年開業を目指すーとの協力的な立場を示していた。しかし、静岡県はこれまで通り静岡工区の着工を認めないため、2027年開業は絶望的となっている。

ANA 4年ぶり客室乗務員の採用活動再開 旅行需要回復で 

全日本空輸(ANA)は6月1日、4年ぶりに客室乗務員の採用活動を再開した。全社では新型コロナウイルス禍で、在籍社員を外部へ出向させるとともに、この間、客室乗務員の採用活動を取りやめていた。しかし、国内の観光需要の回復や、国際線の観光およびビジネスを含めたインバウンド(訪日外国人)需要が戻りつつあることから、2024年春に卒業予定の新卒採用選考で430人程度を採用する。同社全体の採用人数も610人と前年の6.7倍に増やす。

近畿の4月有効求人倍率1.18倍 3月の横ばい 求人・求職者とも増

大阪労働局によると、近畿2府4県の4月の有効求人倍率は1.18倍で3月の横ばいだった。新型コロナ禍が落ち着き、宿泊業、飲食サービス業、小売業などの求人が増えており、「今後も求人は堅調な傾向が続く」とみている。企業の求人も求職者も3月に比べ増えている。
府県別の有効求人倍率を就業地別にみると、滋賀が1.38倍、京都が1.23倍、大阪が1.13倍、兵庫が「1.17倍、奈良が1.27倍、和歌山が1.27倍となっている。

健康保険証 24年秋に廃止 改正マイナンバー法成立 

行政のデジタル化を進めるための改正マイナンバー法が6月2日の参院本会議で可決、成立した。2024年秋に予定する現行の健康保険証の廃止に向けた制度を揃えた。政府はマイナンバーカードと保険証を一体にする「マイナ保険証」の普及を目指す。既存の保険証は2024年秋以降、1年の猶予期間を経て使えなくなる。
法改正によりカードを持たない人でも保険診療を受けられるようにする「資格確認書」の発行が健康保険組合などで可能になる。確認書の期限は1年とする方針。

最年少で藤井聡太七冠誕生! 名人戦制す 八冠制覇に注目集まる

将棋の第81期名人戦七番勝負に第5局が5月31日、6月1日の両日、長野県高山村で指され、挑戦者、藤井聡太六冠(20)が、渡辺明名人(39)を破り、4勝1敗としてタイトルを奪取した。この結果、竜王・王位・叡王・棋王・王将・棋聖に今回の名人を加え、七冠を達成した。
七冠は、1996年に当時25歳4カ月だった羽生善治九段(52)に続く2人目で、20歳10カ月での達成は最年少記録となる。また今回、谷川浩司十七世名人(61)が持つ21歳2カ月の最年少名人記録も約40年ぶりに更新した。
将棋界には現在8つのタイトルがあり、残るタイトルは永瀬拓矢王座(30)が持つ。藤井七冠は王座戦挑戦者決定トーナメントで初戦を突破し、ベスト8に進出している。今後、王座挑戦者戦でも勝ち進み、秋に行われる五番勝負を制して史上初の全八冠制覇を成し遂げるか、注目が集まる。

東大 川崎市とナノ医療・看護ケアイノベーションで基本協定

東京大学(本部:東京都文京区)は5月31日、公益財団法人川崎市産業振興財団(所在地:神奈川県川崎市)および川崎市とともに、ナノ医療および看護ケアイノベーションの推進と普及に向けて協力する基本協定を締結したと発表した。3者協働により、医療・ケア人材の不足と医療従事者への過度な負担集中といった社会課題の解決につながる新たなケアサービス・システムの創出に貢献する。

鹿島, 東工大などとフィリピンでサンゴ礁の再生プロジェクト始動

鹿島と東京工業大学は5月31日、フィリピン大学ビサヤ校と共同で、気候変動と人間活動の影響により衰退危機にあるサンゴ礁の保全と再生を目的としたプロジェクト「InCORE(インコア)」を始動したと発表した。
同プロジェクトでは東工大の数値シミュレーション技術を用いたサンゴ礁の環境評価と、鹿島のサンゴ再生技術「コーラルネット(R)」に、現地の生態系に詳しいフィリピン大学ビサヤ校の知見を融合する。実施期間は1年半。実施場所はフィリピン・パナイ島アクラン州タンガラン沿岸地域。
同プロジェクトはアジア開発銀行(ADB)の国際公募サンゴ再生事業に採択されている。