大阪で日・イ国交樹立55周年記念しバリ舞踊・音楽公演
日本・インドネシア国交樹立55周年の記念イベント、「ワンダフル・ジュンブラナ・バリ・オブ・インドネシア」と題したバリ州ジュンブラナ県のバリ舞踊・音楽公演が4月30日、午後6時~同8時まで2時間にわたり、大阪市天王寺区の大阪国際交流センター・大ホールで開催された。会場は中高年者を中心に、ホール満杯の1000人を超える観客であふれた。
バレンガンジュールパレードでオープニング。在大阪インドネシア共和国総領事、イブヌ・ハディ氏のあいさつ、橋下徹・大阪市長のあいさつ(代読)の後、二部構成で行われた。
第一部はゲストとして招かれ特別出演したパシール・ビンタングループ、女性6名によるアンクルン竹製伝統楽器による演奏。様々な竹資源が豊富なインドネシアならではの楽器だ。木管風に組まれた竹をはじめ、いろいろな竹製の伝統楽器による素朴な音感が曲目と相まって、ノスタルジックな雰囲気を醸し出していた。「ふるさと」「赤とんぼ」「われは海の子」などの日本の子供の歌のメドレー、インドネシアの子供の歌のメドレー、そして沖縄の「島唄」、「千の風になって」、さらにインドネシアの歌、数曲が演奏された。
第二部はジュンブラナ県舞踊団による公演。クンバンヨワナ舞踊、サトリアニンストリ舞踊、タブークレアシ舞踊、プトペンガントリアンガ舞踊、ジェジョゲダン舞踊の演目で、終盤は演者が数人の観客を舞台上に上げ、手拍子に合わせ即興の手振りで踊るなど観客と舞台が一体化し、会場は大きな盛り上がりをみせた。
今回のジュンブラナ県のバリ舞踊・音楽公演は、在大阪インドネシア共和国総領事館が主催、バリ州ジュンブラナ県および公益財団法人 大阪国際交流センターが共催、ガルーダ・インドネシア航空会社の後援で行われ、バリ州ジュンブラナ県の素晴らしさを強くアピールした。
インドネシア・マカッサルだより-14年に松江市と姉妹都市に
インドネシア・マカッサルだより-14年に松江市と姉妹都市に
2カ月半ぶりに、南スラウェシ州マカッサル市在住の竹内ロビーさんから
近況をレポートしていただきました。
2014年、松江市とマカッサル市が姉妹都市に
4月20日(土)にマカッサルの日本人会の総会がありました。東本所長(在
マカッサル出張駐在官事務所領事)のあいさつの中にあったのですが、現在
インドネシアにおける日本人はジャカルタ周辺でのみ、増えているのだそう
です。前回のレポートでも触れましたが、ここスラウェシ州では在住日本人
は年々減少しています。
しかし、今回の日本人会は私たちにとって明るい話題もありました。現在
いくつかの自治体との間で交流案件が進行していると聞きました。詳細につ
いてはまだオープンにできないようでしたが、現在、愛媛県など数県の自治
体と、スラウェシ市との交流が進んでおり、2014年に島根県松江市とマカッ
サル市が姉妹都市になるそうです。
これからはマカッサルを訪れる日本人も増加するように思われるため、日
本人会としても、できる限りの支援をしていきましょうとの話でした。
今後見込まれる東部インドネシアの発展
これからのインドネシア経済のカギを握るのは、スラウェシ、ボルネオ島
カリマンタン、マルク諸島、ニューギニア島パプア(旧称イリアン)などで、
これら東部インドネシアの発展、躍進が見込まれています。これらの地域で
はいま空港の拡張やインフラ工事が進んでいます。
マカッサルでみていると、ホテルの建設が多いのに驚きます。ビジネスホ
テルから四ツ星クラスまで、そんなに多くのホテルができて経営面で本当に
やっていけるのかと思うくらいです。確かにマカッサル郊外のハサヌディン
国際空港は、24時間空港として終日多くの人で混雑しています。
インドネシアから留学生誘致 ジャカルタ、バンドンでフェア
インドネシアから留学生誘致 ジャカルタ、バンドンでフェア
4月19日、西ジャワ州バンドンのバンドン工科大(ITB)と、南ジャカルタのアトマジャヤ大学で20日、日本留学フェアが初めて開催された。この留学フェアには日本の専門学校3校、日本語学校8校、大学2校が参加した。バンドン工科大では約900人が来場。日本留学に関心を持つ高校生、大学生や親子連れが担当者の話しに熱心に耳を傾けていた。
今回のフェアは、外国人向けに日本文化や日本語学校情報を提供する情報誌「キュートジャポン」(東京都渋谷区)が実施したもので、同社は中国、韓国からの留学生が激減する中、インドネシアに着目、学生誘致を本格化させる意向。また今回参加した日本の学校は、これまでインドネシアで開かれた留学フェアに参加し、手ごたえを感じて本格的にインドネシアで学生誘致活動を始めたところも多いという。
日本語学校の東京ワールド外語学院は昨年のJASSO(日本学生支援機構)の留学セミナー以来、2回目。今後はジャカルタ近郊の高校を回り、誘致活動に力を注いでいく考えだ。アークアカデミーは、東京・代々木に学生寮「ムスリム・ハウス」を用意。ムスリムの生徒に配慮した施設を完備しており、インドネシアのムスリムの生徒誘致活動を積極的に進めるとしている。
2012年5月時点のインドネシア人留学生数は前年比114人増の2276人で、国別ランキングで7位となっている。
「ジャワうなぎ」を日本へ スカブミ県の養殖場に熱い視線
「ジャワうなぎ」を日本へ スカブミ県の養殖場に熱い視線
インドネシア・西ジャワ州で養殖された「ジャワうなぎ」の日本輸出を目指すプロジェクトが着実に進行している。じゃかるた新聞によると、インダスト(熊本県玉名市)が西ジャワでウナギ養殖を始めて7年目。同国では数少ないウナギの養殖業者で、かば焼き加工までを手掛ける。2011年から供給開始し、日本食レストラン向けなど同国内に毎月3㌧程度出荷している。
西ジャワ州スカブミ県プラブハン・ラトゥ。総面積2㌶に、藻の発生を防ぐ遮光テントが一面に広がる。そんなインド洋沿いの閑静な港町にあるこの養殖場がいま注目を集めている。インドネシア全国から水産業者が手法を学びに訪れ、昨年11月にはシャリフ・チチップ・スタルジョ海洋水産相も視察したという。近年、ウナギ生産の大半を占める日本、中国、台湾などで一般的な食用ウナギ「ニホンウナギ」が激減。インドネシアが「世界で最後の稚魚市場」(中川勝也・インダスト社長)と目されるからだ。日本の農林水産省の統計によると、日本の漁獲量ベースで過去10年間にニホンウナギは5割以上減少した。そして、今年2月には環境省はニホンウナギを絶滅危惧種に指定し、保護に乗り出している。
インダストによると、世界で確認されているウナギの仲間18種のうち、7種が生息するインドネシア近海がウナギ発祥の地だと考えられており、稚魚は豊富だという。同社では、インドネシアで独自に進化を遂げた「アンギラ・ビカラー種」の味や大きさが、ニホンウナギ(ジャポニカ種)に近いことに注目。生け簀の設計や水質管理など日本式養殖技術を駆使、稚魚から成魚までの養殖に成功した。そして「ジャワうなぎ」という商品名を付け、現在日本への輸出に向け試行錯誤を続けている。すでに、日本のコンビニや流通業者からのオファーが入っている。
ただ、ニホンウナギと比べると、皮が少し厚く口に残るなど、日本人の口に合うウナギにはまだ課題があり、改良が必要だという。だが、「ジャワうなぎ」が日本の食卓に乗る日はそう遠いことではないようだ。
野中氏が海軍野球チームを指導 代表監督の再登板に意欲
野中氏が海軍野球チームを指導 代表監督の再登板に意欲
2007年から10年まで野球のインドネシア代表監督としてアジアカップで初優勝に導いた野中寿人氏が、今月から東ジャワ州スラバヤのリトルリーグチーム「VIO」と、海軍軍人チーム(1年契約)の指導を始めた。2015年の東南アジア選手権(SEAゲーム)シンガポール大会で代表監督の再登板を目指す考えを明らかにした。同氏によると、自身が運営するチームを除き、外国人がクラブチーム、軍隊チームを指導するのはそれぞれ初めて。
海軍チームでは素質のある選手を発掘・育成し、代表チームに送り出すことを目標にする。VIOではコンサルタントという立場で監督やコーチの育成にも力を入れているという。
東南アジアの野球選手をみると、インドネシアより強いフィリピンには軍隊出身が多い。パキスタン代表は全員が軍人だ。きちんとした指導者がいないのか、めちゃくちゃなフォームで150㌔の球を投げる選手もいるという。ところが、インドネシア代表に軍隊選手はゼロ。そこで、強化するには高い基礎体力を持つ軍人で選手を育てない手はない-と判断した野中氏。目標は代表監督に再登板し、07年は3位に終わった東南アジア選手権のシンガポール大会での”リベンジ”だ。
山梨県とガルーダ・インドネシア航空が観光客誘致で連携
山梨県とガルーダ・インドネシア航空が観光客誘致で連携
山梨県とガルーダ・インドネシア航空は4月14日、インドネシアから山梨県を訪れる観光客拡大を共同で促進すると発表した。山梨を訪れるコースを組み込んだ旅行商品づくりと販売をインドネシアの旅行会社に共同で働きかける。同航空が日本の自治体と提携するのは初めて。山梨県を選んだのは、インドネシアでは富士山は日本のシンボルとしてよく知られており、同県はその観光拠点だからという。
4月14日、山梨県を訪れた同航空のエミルシャ・サタル社長兼最高経営責任者(CEO)ら一行は、サイクリング・ツーリング用のボディスーツに身を包み、想定されるサイクリングコースを颯爽と駆けていた。今月に続き10月にも、インドネシアで人気のサイクリングツアーを山梨で計画している。山梨県の横内正明知事は10月にインドネシアを訪れ、山梨観光を売り込む。
なお、ガルーダ・インドネシア航空は今後、愛媛県との提携も検討しているという。
沖縄の儀間さんがパレンバンで廃品段ボールで雑貨品講習会
沖縄の儀間さんがパレンバンで廃品段ボールで雑貨品講習会
南スマトラ州パレンバン市で3月30日~4月2日の4日間、日本人講師による、ごみとして出された段ボールを再利用して雑貨品をつくる講習会が行われた。講師は沖縄を中心に活動する儀間朝龍(ぎま・ともたつ)さん(36)で、ごみから生活雑貨をつくる楽しさをインドネシア人主婦や大学生に教えた。
廃品となった段ボールも、①水に浸す②3層状の段ボールを分離する③アイロンで乾かす-と、ひと手間加えることで薄い紙に変わる。こうして、ごみだった段ボールはノートや紙袋、封筒、便箋などの材料になるという。
講習会は、パレンバン市環境事務所に駐在する青年海外協力隊の田島亜希子さん(33)が、リサイクル製品の種類を増やしたいと企画。ウェブサイトを通じ、突然の依頼を受けた儀間さんは快諾し、今回インドネシアを初めて訪れ実現した。
「ジャカルタの過去」テーマに京大で歴史ワークショップ
「ジャカルタの過去」テーマに京大で歴史ワークショップ
総合地球環境学研究所の村松伸教授や京都大学人文科学研究所の籠谷直人教授らの研究グループはこのほど、京都大学で「ジャカルタの過去」と題した国際歴史ワークショップを開いた。これは1000万人規模の都市「メガシティ」を対象に、地球環境問題の解決策を探るもの。今回はアジア各国の人口増加で環境に与える影響を危惧し、アジアのメガシティとして長い歴史があるジャカルタを研究し、人口増加する都市と環境対策を両立させる方法を模索する試みだった。
ワークショップには総合地球環境学研究所の加藤剛客員教授や東南アジア研究所の水野広祐教授、ライデン大学のレオナルド・ブリュッセイ名誉教授など、インドネシアからはインドネシア大学の3人の教員を含め、研究者ら約30人が参加した。オランダ植民地期のバタビアにあった華人コミュニティーの成り立ちや、アラブ移民から形成された居住区の空間分析、GIS(地理情報システム)を利用したメガシティの人口密度の分析などが発表された。
交流の”輪”広がる 西ジャワ州チカランで「さくら祭り」
交流の”輪”広がる 西ジャワ州チカランで「さくら祭り」
若手の元日本留学生らで構成するインドネシア日本同好会(KAJI)主催、日本大使館などの後援により、日本文化を紹介する「さくら祭り」が4月6、7日の両日、西ジャワ州ブカシ県チカランのショッピングモール「シティウォーク・リッポー・チカラン」で開かれた。会場は地元住民の家族連れや日本人でにぎわった。
今回のテーマは「日イ永遠の友好」。会場にはたこ焼き、フランクフルト、ラーメン、日本の雑貨などを販売する約70のブース、KAJIが日本文化を紹介するブースなどのほか、子供によるファッションショーなどを披露するステージなども設えられた。目玉イベントの「美人コンテスト」には周辺の企業からそれぞれ1人ずつ30人が出場。同僚らによる応援団から熱い声援も飛び交う中、着物姿の出場者たちがステージを舞った。このほか子供も参加し、餅つきが行われた。
2日目の夕方には、「ジャカルタ祭りの会」の神輿で盛り上がり、来場者の目を引いた。
EPAで来日の介護福祉士の合格率39% 高い日本語の壁
EPAで来日の介護福祉士の合格率39% 高い日本語の壁
厚生労働省は3月28日、2012年度の介護福祉士国家試験で、経済連携協定(EPA)で来日したインドネシアとフィリピン人の候補者の合格率が39.8%だったと発表した。外国人候補者は322人が受験し、128人が合格、合格率は前年度比1.9ポイントの微増だった。初めてインドネシア人の候補者が受験した11年度に比べて受験者が増え、合格者は3倍超となった。
合格者の内訳は、平成20年度に来日し、昨年不合格となったインドネシア人10人と、平成21年度に来日したインドネシア人76人、フィリピン人42人。平成21年度から受け入れが始まったフィリピン人は今回が初の受験だった。
ただ、日本人も含めた全体の合格率(64.4%)とはまだ大きな開きがある。合格率が伸び悩むのは外国人にとって、日本語の習得が難しいためだ。日本語を教える国の支援体制の拡充、整備が求められる。