中国人訪日客 通年化の兆し 春節,花見,労働節,国慶節

中国人訪日客 通年化の兆し 春節,花見,労働節,国慶節

これまで春節(旧正月)が中心だった中国からの訪日観光が、通年化の兆しをみせている。桜の開花時期に合わせ3月15~4月15日に訪日する中国人は、約35万人と前年同期から倍増。訪日ブームと喧伝された今年2月とほぼ同水準だ。花見シーズンの訪日客の総消費額は70億元(約1370億円)ともされ、日本国内での需要の取り込みも通年化の対応が迫られる。

日本政府観光局(JNTO)によると、春節の休暇(通常1週間程度)を利用した2月の中国人観光客は約36万人だった。春節や花見シーズンだけでなく、中国からの訪日はピークがいくつもある「通年化」の兆しをみせる。中国では5月下旬に労働節の連休を控えるが、すでに人気のルートは満席という。さらに学校の夏休みに入る7~8月、国慶節の大型連休がある10月と続く。

観光庁によると、2014年の訪日外国人の旅行消費額は2兆2781億円と前年比で43.1%増。このうち中国からの旅行者の消費額は同102.4%増(2倍超)の5583億円。この結果、全体に占める中国の比率も13年の19%から27%に増えた。