再生可能エネルギー活用に軸足を 国家エネルギー会議
地元メディアによると、インドネシアの国家エネルギー会議(DEN)のハディ・プルノモ事務局長は7月11日、急速な経済成長と人口増大で国内の天然資源の消費量が増え、埋蔵量が減少している現状を踏まえ、再生可能エネルギーの活用に、より軸足を移していく必要性があるとの見解を明らかにした。また、外貨獲得の手段として資源輸出を積極的に進める政府の方針にも警鐘を鳴らした。
現在、同国のエネルギー消費の割合は石油が44%、天然ガスが23%、石炭が27%、再生可能エネルギーが6%。DENの国家エネルギー政策計画では2050年の種類別エネルギーの利用について、再生可能エネルギー30%、石炭26%、天然ガス24%、石油20%と定めている。政策目標達成に向け、25年には全エネルギーに占める再生可能エネルギーの使用率を少なくとも23%にまで引き上げる必要があるとしている。
経済成長と人口増により、エネルギー消費は50年の段階で現在の6倍の規模になると予想されているが、ハディ事務局長は国内でバイオ燃料を製造し使用しようとする意識が低いと指摘。国民の大多数が石油資源国としての地位が続くと楽観視していることへの懸念も示している。