一般医薬品の販売540億円に拡大 都市部で伸び率2倍に

一般医薬品の販売540億円に拡大 都市部で伸び率2倍に
 市場調査会社ニールセンによると、インドネシアの全国の都市部における2012年9月~13年8月の1年間の一般医薬品(OTC)の総販売額は前年同期比1割増の6兆3000億ルピア(約543億円)と、過去5年で最大の伸びとなった。健康意識の高まりとともに、ビタミン剤の販売増が顕著で伸びを牽引している。OTC市場の成長率は前年同期から2倍に伸びた。NNA.ASIAが報じた。
 調査は首都圏をはじめとする全国の都市部の5600世帯(高所得層26%、中間層43%、低所得層31%)を対象に実施。OTCの支出額、購入頻度、場所などを聞いた。
 全体に占める割合は薬局などの近代流通が22%、雑貨店(ワルン)などの伝統流通が78%。成長率は近代流通が18%、伝統流通が8%だった。品目別の成長率はビタミン剤が38%で最も高く、鎮痛剤・風邪薬19%、せき止め薬9%、制酸薬(胃腸薬)6%と続いた。
 OTCの支出額は低所得層が前年同期比43%増、中間層が3割増、高所得層5%増。総販売額増への貢献度が最も高い中間層の支出額に占める品目別の割合はビタミン剤が56%で最高。せき止め薬が22%、鎮痛・風邪薬が21%で続いた。ビタミン剤の普及率は34%に達しており、高所得層が46%、中間層が36%、低所得層が22%だった。中間層ではビタミン剤の購入頻度は年間3.6回と前年同期から0.7ポイント上昇したほか、支出額が39%増の4万9800ルピアになった。