JICA カンボジア向け235億の円借款に調印

JICA カンボジア向け235億の円借款に調印

国際協力機構(JICA)はこのほど東京で、カンボジア政府との間で「シハヌークビル港新コンテナターミナル整備事業」を対象として、235億200万円を限度とする円借款貸付契約に調印した。
同事業はシハヌーク港で新コンテナターミナルを整備し、同港の貨物取扱能力を向上させることにより、カンボジアの物流環境の改善と貿易促進に寄与することを目的としている。貸付資金はコンテナターミナルやアクセス道路の整備、航路や泊地の浚渫(しゅんせつ)等に関する土木工事、コンテナを取り扱う荷役機械等の調達、コンサルティング・サービスに充てられる。
これにより同港のコンテナ貨物取扱能力が約45万TEU増加し、現在の取り扱い能力の1.5倍以上になる。また、同地はホーチミン(ベトナム)・プノンペン(カンボジア)・バンコク(タイ)を結ぶ南部経済回廊の要所に位置している。

フィリピン・マニラでASEAN50周年記念式典 外相ら

フィリピン・マニラでASEAN50周年記念式典 外相ら

フィリピンの首都マニラで8月8日、当初の結成から50年を迎えた東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国の外相らが参加する記念式典が行われた。
式典には各国外相ほか、レ・ルオン・ミンASEAN事務局長、日本から河野太郎外相、中国・王毅外相、米国のティラーソン国務長官らが出席し、東南アジア地域との関係強化を示した。
ASEANは1967年8月8日にインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5カ国が「バンコク宣言」に署名し、結成された。その後、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、ラオス、ブルネイなどが参加し、現在の10カ国となった。そして、域内において経済格差を指摘されながらも乗り越えて、2015年末にはASEAN経済共同体を発足させ、人口6億人の巨大市場を生み出した。

フン・セン カンボジア首相 20回目の訪日

フン・セン カンボジア首相 20回目の訪日

外務省によると、カンボジアのフン・セン首相が8月6~9日の日程で日本を訪問する。滞在中、安倍晋三首相は同首相と会談し、夕食会を催す予定。これにより、日本とカンボジア両国の親善関係が一段と深まることが期待される。フン・セン首相の訪日は今回で20回目。

日本・インドネシア国交樹立60周年事業第1回会合

日本・インドネシア国交樹立60周年事業第1回会合

日本とインドネシアの国交樹立60周年(2018年)を記念して、幅広い分野での交流を促進するための各種行事を実施するため8月2日、東京・経団連会館で同記念事業実行委員会の第1回会合が開かれた。今回の会合により、約80の団体が委員として参加、同実行委員会が正式に発足した。
名誉顧問に岸田文雄外務大臣、福田康夫一般財団法人日本インドネシア協会会長及び二階俊博日本インドネシア国会議員連盟会長、委員長に大八木成男一般社団法人日本経済団体連合会・日インドネシア経済委員会委員長(帝人会長)及び小林健同委員長(三菱商事会長)、顧問に榊原定征一般社団法人日本経済団体連合会会長、三村明夫日本商工会議所会頭、小林喜光公益社団法人経済同友会代表幹事及び小林栄三一般社団法人日本貿易会会長が選出された。
同会合ではこのほか、同実行委員会規約、監事の選任、今後の準備計画が決議された。

JICA ベトナム「人身取引対策」議事録に署名

JICA ベトナム「人身取引対策」議事録に署名

国際協力機構(JICA)はこのほど、ベトナム・ハノイで7月30日の人身取引反対世界デーに合わせ、同国政府との間で技術協力プロジェクト「被害者支援及びカウンセリングのための人身取引対策ホットライン運営強化プロジェクト」に関する議事録に署名した。
このプロジェクトは、経済発展により地方と都市部の格差が拡大、より良い経済環境を求めて国内外への人の移動が増えたことに伴い、深刻化している人身取引被害に本格的に取り組もうというもの。人身取引対策ホットラインの地域コールセンターの整備、中央および省・市レベルでの関係機関との連携強化、全国での人身取引対策ホットラインに関わる人々の認識向上を支援する
実施予定期間は2017年11月~2020年11月。実施機関は労働傷病兵社会省。ハノイ市(北部地域)、ダナン市(中部地域)、アンザン省(南部地域)でホットライン地域コールセンターを整備する。

JICA ジャカルタの地盤沈下対策を支援 10月から実施

JICA ジャカルタの地盤沈下対策を支援 10月から実施

国際協力機構(JICA)は7月27日、インドネシアの首都ジャカルタで同国政府との間で、開発計画調査型技術協力「ジャカルタ地盤沈下対策プロジェクト」に関する討議議事録に署名した。
この事業はジャカルタで深刻化する、地下水の過剰揚水などによる地盤地価への対策を進めるために、インドネシア側の実施体制を整備し、対策にな必要なアクションプランを策定することにより、地盤沈下対策の促進・強化とともに、実施機関の人材育成にも寄与することを目的としている。
同事業の実施予定期間は2017年10月から2020年9月。実施機関はインドネシア公共事業・国民住宅省水資源総局、対象地域はジャカルタ特別州。

大阪市水道局 ベトナム・HCM市水道の漏水改善事業

大阪市水道局 ベトナム・HCM市水道の漏水改善事業

大阪市水道局はタブチ(大阪市平野区)と共同で、ベトナム・ホーチミン(HCM)市水道の漏水改善に向け、「給水装置施工技術普及促進事業」を開始する。同事業は国際協力機構(JICA)「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」に提案し、採択を受けたもの。
配水管から給水管を分岐するために用いるサドル付分水栓の取り付けに係る施工ライセンス制度の導入を図るなど給水装置工事の施工監理能力の向上を目的としている。漏水率の改善に向け、ソフト・ハード両面にわたる支援を行う。2017年8月1日に契約締結し、2~5日に第1回現地調査が行われる。同事業の実施期間は2018年12月28日まで。

JICA ベトナムの塩水遡上制御整備に242億円の円借款

JICA ベトナムの塩水遡上制御整備に242億円の借款

国際協力機構(JICA)はこのほど、ベトナムの首都ハノイで同国政府との間で「ベンチェ省水管理事業」を対象として、242億5700万円を限度とする円借款貸付契約に調印した。
同事業は塩水遡上による農作物被害が発生しているベトナム南部ベンチェ省で、塩水制御施設の整備を行うことにより、塩分濃度が低い農業用水の供給を通じた農業生産性の向上を図り、それにより気候変動等への適応および農村・地域開発を通じた地域住民の生計向上に寄与するもの。
ベンチェ省は稲作や果樹栽培等が盛んで、ベトナムの中でも第一次産業のGDPに占める割合が約44%で、全国平均(約18%)を大きく上回るなど第一次産業が同省経済を牽引している。しかし近年、気候変動の影響とされる塩水の遡上がメコン川で発生しているため、被害が深刻化している。2015年には煙害の被害額が約1.5兆ドン(約70億円)に達している。

ヤマハ「日本式ものづくり学校」印チェンナイに開校

ヤマハ「日本式ものづくり学校」印チェンナイに開校

ヤマハ発動機は7月21日、インドにおける現地法人インディア・ヤマハ・モーター(IYM)のチェンナイ工場(タミル・ナドゥ州)に日本式ものづくり学校(JIM)「ヤマハNTTFトレーニングセンター(YNTC)」を開校した。
日本式ものづくり学校は、日本、インドの両政府と日本企業の官民一体で進める技能移転推進プログラムの柱の一つで、YNTCは初の開校となる。

京都薬大とSIgN iPS細胞研究で成果 認知症治療に道

京都薬大とSIgN iPS細胞研究で成果 認知症治療に道

京都薬科大学は7月19日、シンガポール科学技術研究庁(ASTAR)の関連機関シンガポール免疫学ネットワーク(SIgN)との共同研究で、iPS細胞からマイクロファージ様細胞への分化誘導に成功したと発表した。
同国際研究チームは、同じiPS細胞から作製した免疫細胞と神経細胞を一緒に培養し、脳特有の免疫細胞「ミクログリア」に近い細胞に分化させた。ミクログリアは、アルツハイマー病の原因たんぱく質「アミロイドβ」を食べる性質がある。このため、今後アルツハイマー病の治療法の開発などへの応用が期待される。