三井造船 インドネシアから実習生300人受け入れ

三井造船 インドネシアから実習生300人受け入れ

三井造船は9月8日、インドネシア東ジャワ州スラバヤのパル造船所から日本に最大300人程度の技能実習生を受け入れる計画を明らかにした。新造船の受注拡大による操業度向上が見込まれる半面、国内では人手不足が顕在化しているため、年内にもパル造船所と新たな5年間の包括提携を結び、人事交流を含めて関係を強化する。パル造船所にとっても日本の造船技術を学べるなど利点は大きい。

立命館大が中国・大連理工大に共同学部を開設

立命館大が中国・大連理工大に共同学部を開設

立命館大学は9月9日、中国の理系難関校の一つ、大連理工大学(大連市)に国際情報ソフトウェア学部を開設した。大連理工大学との共同学部として中国政府の認可を受けており、「日本初の大学本格輸出」だという。同学部はIT(情報技術)分野の人材育成を目的に、立命館大学情報理工学部(滋賀県草津市)のカリキュラムを基本として運営。立命館大から年間延べ約20人の教員が現地に赴任し、全体の3分の1の科目・単位を日本語で講義する。1学年の定員100人のうち、上位40人は3年次に立命館大に転入予定で、両校の学位を取得できる。

インドネシア・バンダアチェ職員が東松島市で研修

インドネシア・バンダアチェ職員が東松島市で研修

宮城県東松島市で、インドネシアアチェ州の州都バンダアチェ市から派遣された市職員2人が研修に励んでいる。津波で大きな被害を受けた自治体同士、経験やノウハウなどを共有し「相互復興」に生かすのが狙い。研修しているのはバンダアチェ市文化観光部プロモーション協力室長のムハマド・イクバルさん(31)と、同市海洋水産農学部総務課長ズルファドリィさん(38)。2人は11月末までの3カ月間滞在する。

2人は期間中、市内外の企業らでつくる産学官民連携組織「東松島みらいとし機構」に所属。同機構が取り組んでいるメガソーラーやバイオマス発電所建設を見学するほか、集団移転先の住宅造成工事、防潮堤整備の現場を視察したり、漁業施設や水産加工場などを見て回る。

「住民のニーズに応じ、長期的な視点で計画が実行されている点に感心した。帰国したらすぐに取り入れたい」と話している。帰国するまでの3カ月間に2人は、バンダアチェ市で実践すべき具体的な課題やテーマをどれだけ見つけることができるだろうか。

中小企業整備機構 タイ工業省と政策協力の覚書

中小企業整備機構 タイ工業省と政策協力の覚書

中小企業基盤整備機構は9月5日、タイ工業省と中小企業振興の政策協力の覚書を結んだ。バンコクを訪れた同整備機構の高田坦史理事長が調印式に出席した。タイ進出を希望する日本企業への情報提供や、日本企業との提携を望むタイ企業とのビジネスマッチングなどを行っていく。

会社発足式にモディ首相が激励に訪れる

会社発足式にモディ首相が激励に訪れる

三菱商事とインドのタタ・コンサルタンシー・サービシス(TCS)がそれぞれの子会社を統合した日本TCS(東京都港区)の新人育成プログラムの発足式に9月2日、来日中だったインドのモディ首相が激励に訪れた。48人の新人社員に「皆さんはTCS社員としてインドへ行くが、日本へはインドの大使として戻ってきてほしい」と話した。この発足式には当然、印TCS社長も出席した。

日印首脳 東寺を散策 安倍氏、モディ氏をおもてなし

日印首脳 東寺を散策   安倍氏、モディ氏をおもてなし

安倍晋三首相は8月31日、日本を訪問中のインドのモディ首相を世界遺産の東寺(京都府南区)を案内し、ともに仏像などを見学した。前夜の京都迎賓館での夕食会に続く”おもてなし”で、インドとの関係強化を目指す意向をアピールした。

東寺は真言宗の開祖・弘法大師空海ゆかりの寺院で、密教を通じてインドとの関係も深い。安倍首相は東寺講堂前でモディ氏を出迎え国宝の五重塔を一緒に見て回った。大日如来の前では並んで合掌した。

インド首相 山中所長に血液疾患治療で協力要請

インド首相  山中所長に血液疾患治療で協力要請

日本を訪問中のインドのモディ首相は8月31日、京都大学iPS細胞研究所(京都市)を視察し、ノーベル生理学・医学賞受賞者の山中伸弥所長から幹細胞研究の説明を受けた。モディ氏は「インドでは血液疾患に苦しむ子供が多い。インドでもiPS細胞の研究を進め、治療に役立てたい」と協力を求めた

インドでは治療法が確立されていない鎌状赤血球貧血症という遺伝病が多数報告され、対応が課題となっている。インド政府筋によると、モディ氏は医療分野での技術向上や開発促進につながる日本の協力に強い関心を寄せており、自ら山中所長との面会を希望したという。

京都市、インド・バラナシ市と提携 確認書交わす

京都市、インド・バラナシ市と提携 確認書交わす

京都市の門川大作市長とワドゥワ・駐日インド大使が8月30日、京都迎賓館で京都市とインド北部の歴史都市・バラナシ市のパートナーシティ提携の意向確認書交わした。安倍晋三首相とインドのモディ首相も立ち会った。2015年、正式に協定を締結し、文化、芸術、歴史遺産保全など特定分野の交流を民間主体で進める。バラナシ市は、ガンジス川沿いにあるヒンズー教の聖地で、人口は約120万人。

ASEAN各国と知的財産分野で協力強化 特許庁

ASEAN各国と知的財産分野で協力強化  特許庁

経済産業省・特許庁は8月28日、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との知的財産分野における協力を強化すると発表した。ミャンマー知的財産庁設立に対する支援などに取り組む。マレーシア特許庁とは特許審査の迅速化に向けた協力の枠組み「特許審査ハイウェイ(PPH)制度を10月から試行することで合意した。フィリピン、シンガポール。インドネシア3か国それぞれの知的財産庁とも人材育成や模倣品対策、IT分野の特許審査に関するノウハウの習得を日本が支援するなどの協力関係を築く。

北九州市 ベトナムに独自の浄化技術による水処理施設

北九州市 ベトナムに独自の浄化技術による水処理施設

 北九州市は8月27日、政府開発援助(ODA)を活用し、ベトナム第3の都市、ハイフォン市の主力浄水場に、独自方式の高度処理による浄水施設を整備すると発表した。海外の大規模施設への導入は初めて。十数億円の事業規模を見込んでおり、北九州市の「水ビジネス」が本格的に動き出す。

 北九州市の独自の高度処理「上向流式生物接触ろ過」(U-BCF)は、悪臭の原因となるアンモニアなどの物質を分解する微生物を活性炭に定着させて浄水に活用するしくみ。オゾンなどを使う通常の高度処理施設に比べ建設費が約半分、ランニングコストも20分の1で済むのが最大の特徴。

 北九州市は今年1月、ホーチミン市でも実証試験を開始。将来は北九州方式による高度処理のベトナム全土への普及を目指す。