「チームE関西」ベトナムで3社・団体とモデル事業

「チームE関西」ベトナムで3社・団体とモデル事業

  関西で環境技術を持つ企業などで構成する「Team E-Kansai」(チームE関西)は、ベトナムの国営企業グループなど3社・団体と、排水処理など関西企業製の環境設備を導入するモデル事業実施で合意した。設備だけでなく、生産効率化など関西企業が持つノウハウも提供してコストを削減し、導入負担を軽減する包括連携が特徴。経済成長が見込まれるベトナムで関西企業の環境関連ビジネス促進のきっかけにする。

 設備・システムの導入を検討しているのはビール製造のVBA、繊維製造のVINATEX、製紙のVINAPACOの3社・団体。チームE関西からはベトナム側が求める設備納入に対応できるなどとして、神鋼環境ソリューション、日立造船、帝人、環境機器製造の東洋スクリーン工業(奈良県斑鳩町)の4社が「ベトナムシステム・ソリューションチーム」をつくり、4月に現地を訪問して3社・団体と協議した。

 合意内容は3社・団体が指定するモデル工場に、排水や廃棄物、用水処理などの環境関連機器・システムを納入し、環境管理の中核となる人材の育成などを支援する。併せて関西企業の専門家がモデル工場の生産工程改善や省エネの取り組みを指導する。近く正式な覚書を結ぶとともに、企業間で具体的な導入設備の選定や事業規模などを詰める。事業は2年間をメドに実施し、今後のビジネス展開のモデルにする。日本経済新聞が報じた。

 

愛知県立大学がガジャマダ大学と人材育成で連携

愛知県立大学がガジャマダ大学と人材育成で連携

 愛知県立大学はインドネシアジョクジャカルタ特別州のガジャマダ大学と、人材育成で連携する。トヨタ自動車などインドネシアで幅広く事業展開する企業の現地法人が特別講座をすでに実施。今秋にはデンソーやダイハツ工業、豊田通商の現地法人も参加し、3日間の特別講座を開く。

    日本の経営戦略や企業文化について理解を深めてもらい、日本企業の現地法人を経営できる人材を育てる。今年12月には特別講座に参加した企業が、現地でのインターンシップも実施する。

J甲府のインドネシアデーに国旗「メラプティ」

J甲府のインドネシアデーに国旗「メラプティ」

 国立競技場で5月6日行われたサッカーJリーグ第12節のヴァンフォーレ甲府と浦和レッズ戦で、甲府は「インドネシアデー」を開催した。甲府が交流サイト「フェイスブック」のクラブの公式アカウントなどで告知したインドネシアデーを見て、各地から集まった熱狂的なサッカーファンで盛り上がった。

今年1月に入団したイルファン・バフディム選手(25)が所属する甲府スタンド側には、インドネシア人約100人がインドネシア国旗「メラプティ」を掲げ、懸命に甲府を応援していた。試合は引き分けた。イルファン選手はベンチ入りしなかったが、インドネシア人来場者などを対象にしたサイン会を開いた。

今回の試合は、2020年の東京五輪に向け改修工事が始まる国立競技場での最後のJリーグ公式戦だった。

アジア太平洋研と立命館アジア大が連携協定

アジア太平洋研と立命館アジア大が連携協定

 アジア太平洋研究所(APIR)は立命館アジア太平洋大学と連携協定を締結した。両者でアジア太平洋に関する研究に共同で取り組むほか、研究者やスタッフの交流、研究情報の共有化なども検討する。まず、留学生など外国人の人材活用による関西の活性化をテーマにした共同研究に着手する。留学生の関西での就職率向上につながる取り組みや、企業が求める人材育成のためのカリキュラムなどを両者で研究する。

ミャンマーの水施設に日本の無償援助400万㌦供与  

ミャンマーの水施設に日本の無償援助400万㌦供与  

 アジア開発銀行(ADB)は5月9日、ミャンマーに対し日本の「貧困削減日本基金(JFPR)」を財源とする無償援助400万米㌦(約4億円)を供与すると発表した。同国最大の都市ヤンゴンおよび第2の都市マンダレーの計約1万8000人に対する水道、衛生施設の整備に充てる。4年間のコミュニティー・インフラ・基礎的サービス改善プロジェクトとして実施され、感染病の流行抑制、固形・液体の廃棄処理システムの改善、洪水、浸水の軽減などに役立てられる。

大阪ガス財団の2014年度助成事業は総額2500万円

大阪ガス財団の2014年度助成事業は総額2500万円

 大阪ガス国際交流財団はこのほど、2014年度の助成事業の総額を2500万円と決めた。この主な内訳は東カリマンタン州ボンタン市の小、中、高校に教育機材の助成、バンダアチェの移動図書館への図書贈呈に372万円、インドネシア大、バンドン工科大、ボゴール農業大、サラワク大の試験研究への助成金520万円、ボンタン市の高校、大学生やバンダアチェの小、中、高校生、ムラワルマン大やサラワク大の学生を対象とする奨学金支給867万円など。

 同財団はインドネシアの学校に毎年助成金を贈っており、この教育援助は今年で23年目。国際親善への寄与を目的に教育機材の助成や奨学金支給を続けてきている。

 

台湾・新北市と沖縄市が無料WiFi相互利用サービス

台湾・新北市と沖縄市が無料WiFi相互利用サービス

 台湾・新北市と沖縄市は5月1日から、公衆WiFiを無料で相互に利用できるサービスを始めた。両市がそれぞれ提供するWiFiに事前に利用登録すれば、渡航後にそれぞれホットスポット約50カ所で現地のWiFi、新北市が提供する「New Taipei」と沖縄市の「コザWi-Fi」が相互に利用できる。新北市が日本の都市と同様のサービスで提携するのは、2013年8月の福岡市以来2例目。聯合報などが報じた。

 

ブータン料理に福井の児童ら挑戦 一流シェフが手ほどき

ブータン料理に福井の児童ら挑戦 一流シェフが手ほどき

 福井県の食材を使ってブータン料理を作るワークショップが5月6日、福井市の県立子ども歴史文化館で開かれた。ブータンの家庭料理をアレンジしたベーコン巻きとリゾットに児童らが挑戦。一流の料理人の手ほどきで異国情緒あふれる料理をつくり上げ、笑顔で舌鼓を打った。

 同館で開催中の特集展「ブータンの子どもたち」の理解を深め、食の大切さを考えてもらおうと県が企画した。小学1年から中学1年まで、市内外の20人が世界料理オリンピック大会銅メダルの畑和也さん(35)=福井県坂井市三国町=から調理法を学んだ。福井新聞が報じた。

ムスリム向けに鶏スープの日本のラーメンを提供

ムスリム向けに鶏スープの日本のラーメンを提供

 豚骨ラーメンが主流のインドネシアで、ムスリム向けに鶏スープベースの日本のラーメンを低価格で親しんでもらおうと意気込んでいるラーメン店がある。オーナーの松永基希さん(29)が2013年12月、東ジャワ州スラバヤ市内の「ロイヤルプラザ」に店を構えた「ラーメン将軍」だ。

   鶏スープベースのオリジナル、ピリ辛、カレー、味噌の4種類、サイズは小、大の2つ。価格はオリジナル小サイズの9000ルピアから味噌大サイズの1万9000ルピアまでと、2万ルピア以下で日本ラーメンを味わうことができる。味玉や照り焼きチキンなどトッピングも充実させた。

   インドネシアでは現在、「博多一幸舎」や「山頭火」「山小屋」など有名ラーメン店が出店しているが、華僑をターゲットに豚骨を煮込んでつくる豚骨ラーメンが多い。価格が高くても受け入れられ、人気があるからだ。

    しかし、松永さんはインドネシアの大多数を占めるムスリムに目を向ける。ムスリムにラーメンを提供するには豚は使わず、低価格設定と味が重要だと強調する。食材はすべて国内で調達し味噌などもインドネシア産だ。現在はまだハラル認証は取得していないが、手続きを始めるという。

    開店して半年。オープン時と比べ売り上げは約3割アップし、週末には平均100人の来客があるという。今後はFC店を増やし、東ジャワ州を皮切りにジャワ島全域への進出を目指すと意気軒昂だ。じゃかるた新聞が報じた。

カンボジアに「高田学校」PKOの犠牲者遺族らが建て替え

カンボジアに「高田学校」PKOの犠牲者遺族らが建て替え

 国連平和維持活動(PKO)に従事していた1993年、カンボジアで武装集団に殺害された岡山県警警視、高田晴行さん(当時33歳)の遺族が建て替え事業に取り組んできた現地(カンボジア・オッドーミアンチェイ州)の小学校舎が完成した。母の幸子さん(81)=岡山県倉敷市=と、姉の国府和子さん(59)=同県総社市=は5月4日の晴行さんの命日を前に、4月30日に現地で開かれた「TAKATA HARUYUKI SCHOOL」と命名された新校舎の贈呈式に参加した。

 高田さんはカンボジア北西部のタイ国境付近を移動中に銃撃された。現場近くの日本のNPOや地元住民が悲劇を忘れないようにと建てたとされる小学校があり、晴行さんの名前から「ハル学校」と呼ばれていた。2013年5月、老朽化が進む校舎の建て替え資金を集めようと、幸子さんと和子さんが東京のNPOと協力して基金を設立。5カ月で目標額の約800万円超が集まった。

 隙間だらけだった木造校舎が、新校舎の完成で三つの教室を持つ鉄筋レンガ造りへと生まれ変わり、約50人の子供たちはかつてのように雨漏りの心配なく、授業が受けられるようになった。毎日新聞が報じた。