低所得子育て世帯へ子ども1人5万円の現金給付決定 政府

政府は3月16日、関係閣僚会議で住民税が非課税の所得の少ない子育て世帯に対し、子ども1人あたり5万円の給付金を新たに支給することを決めた。
このほか、孤独や孤立している人を支える活動をしているNPO法人への支援の強化などのため、およそ60億円の予算措置を講じるほか、収入が減少した人が生活費を借りることができる「緊急小口資金」と「総合支援資金」について、3月末の申請期限を6月末まで延長する。
菅首相は、これらの対策については5,000億円を超える予備費の追加を来週までに行うとしている。

20年自殺者2万1,081人で11年ぶり増加 女性は2年ぶり増加

厚生労働省が3月16日発表した国内の2020年自殺者数(確定値)は、前年比912人増の2万1,081人だった。リーマン・ショック直後の2009年以来、11年ぶりに増加に転じた。新型コロナウイルスの感染拡大による家庭環境や学校など教育環境の変化などが影響したとみられる。
性別では男性が1万4,055人(前年比23人減)で11年連続減少したが、女性は7,026人(同935人増)と2年ぶりに増加した。
警察庁の自殺統計を厚生労働省がまとめた。年間自殺者数は1997年までは2万人台で推移し、1998年以降は14年連続で3万人超が続いた。2003年には最多の3万4,427人に達したが、2012年以降は3万人を下回っている。

「冬虫夏草」は新種 クチキゴキブリに寄生して成長 琉球大

琉球大などの研究チームは、南西諸島などの森林にすむクチキゴキブリに寄生してキノコを生やす「冬虫夏草(とうちゅうかそう)」が新種であることを確認したと、国際菌学連合の学術連合の学術誌に発表した。ゴキブリに寄生する冬虫夏草の確認は国内初。世界でも3種目という。
研究チームによると、沖縄県国頭村(くにがみそん)や鹿児島県屋久島町、宮崎県延岡市の野外調査で、森林の朽ち木に住むクチキゴキブリの仲間「タイワンクチキゴキブリ」と「エサキクチキゴキブリ」から、それぞれキノコが発生しているのを見つけた。DNA配列の解析などの結果、それぞれから見つかった菌が同一の新種であると確認された。
冬虫夏草は「子(し)のう菌」の仲間で、昆虫などに寄生する菌類の総称。宿主に感染して、体内で増殖してキノコに成長し、胞子を放出して別の宿主に感染する。世界で数百種以上が知られ、漢方薬として使われる種もある。

値札が変わる!4/1からの税込み表示義務化で 頭抱える小売店

消費税の税率アップから1年半となる4月1日から、税込み価格での表示が義務付けられる。これに合わせ、多くの小売店が値札を変える。この変更に合わせ、値上げや値下げの動きも予想される。消費者の反応を考慮し、あるいは配慮し、総額表示による値上げ感をどう和らげるか?小売店はいま頭を抱えている。

中国で「黄砂」北京も自動車がライト点灯 過去10年で最大規模

中国の気象当局によると、中国北部の広い範囲で大規模な「黄砂」が発生し、過去10年で最大規模と発表している。寒気の影響で3月14日から15日にかけて隣国、モンゴルで巻き上げられた砂が拡散し、中国北部の広い範囲で黄砂が発生。首都・北京でも15日午前、街全体が黄色くかすみ視界が悪く、自動車がライトを付けて走る様子がみられた。
こうした視界不良のため、地元メディアは北京の2つの空港では合わせて400を超える便の運航が取りやめとなったと伝えている。

「WIN5」史上最高の5億5,444万円余の配当 的中はわずか1票

中央競馬で3月14日、「WIN5」(日本中央競馬会が指定した5レースの勝ち馬をすべて当てる)で、100円で5億5,444万6,060円になる史上最高配当が出た。今回の超高配当が出たのは、指定5レースのうち1番人気馬が1頭も勝てず、3レース目の金鯱賞(きんこしょう)では10頭立ての10番人気のギベオンが勝つなど、波乱の1日となったため。
従来の高配当記録は2021年1月11日の4億8,178万3,190円だった。

ミャンマー国軍 ヤンゴンの一部に戒厳令 銃撃でデモ隊38人死亡

複数のメディアによると、ミャンマーでクーデターを実行した国軍は3月14日夜、最大都市ヤンゴンの一部に戒厳令を出した。戒厳令が出されたのは縫製工場などが集まるヤンゴンのラインタヤ、シュエピタの両地区。国営テレビは「治安と法の支配、平穏を効果的に維持するため」と説明している。
ミャンマー各地では14日も治安部隊がデモ隊に向けて発砲し、人権団体によると、1日の犠牲者数としては過去最多と並ぶ少なくとも38人が死亡した。この結果、2月1日のクーデター以降、これに抗議するデモ参加者に対する治安部隊の銃撃等による犠牲者は、3月15日時点で126名に上っている。

河野規制改革担当相 経済界と「ワクチン休暇」制度を検討

河野太郎規制改革担当相は3月14日、新型コロナウイルスワクチンを接種したり、接種後に副作用が出た場合の休暇制度を検討する考えを示した。現役世代の接種を前に経済界と調整する考え。
新型コロナウイルスは原則、住民登録する自治体で接種する。自宅から離れた場所に通勤する会社員らが、平日に居住する自治体で接種できなければ、週末に自治体の接種会場が混雑する事態も想定される。こうした事態を回避するため。

タイ国鉄 首都圏路線「レッドライン」7月から試験 11月開通

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、タイ国鉄はこのほど首都圏鉄道「レッドライン」の運行計画を公表した。レッドラインは3月から試験走行を開始しており、7月から乗客を乗せた無料試験運転を実施した後、11月に正式に開通する計画。
レッドラインはバンコク都内のバンスー駅からパトムタニ県のランシット駅間27kmと、バンスー駅から都内タリンチャン駅間14kmを結び、合計41kmに及ぶ鉄道。
レッドラインの運賃は初乗りが14タイバーツ(約50円)で、最大運賃は42タイバーツ前後となる見込み。車両設計上の最高速度は時速160キロ、通常運行時は時速100~110キロ程度で走行する予定。

外国人技能実習生の「人身取引」対策強化 厚労省が外部と連携

厚生労働省は、外国人技能実習生の処遇を巡り、いわゆる「人身取引」が疑われるケースが出ていることから、全国の労働局に担当者を配置し、関係機関と合同で監督や調査を行うなど対策を強化することになった。
労働基準監督署や外国人技能実習機構などが合同で対応するよう求めている。悪質なケースは捜査を進めてうえで検察に送検し、暴力や監禁などが疑われる場合は警察とも連携を強化する。
外国人技能実習制度により、2020年6月時点でおよそ40万人が働いている。厚労省によると、技能実習生が受け入れ先の企業から暴力を受けており、低い賃金で兆時間労働を強制されるなど、「人身取引」が疑われるケースが出ている。