日産自 ロシアから撤退 約1,000億円の特損計上

日産自動車(本社:横浜市西区)は10月11日、ロシア市場からの撤退を発表した。子会社ロシア日産の全株式をロシア国営の自動車・エンジン中央化学研究所(NAMI)に譲渡する。これに伴い一過性の損失として約1,000億円の特別損失を計上する。今年度の業績見通しに変更はない。なお、今回の譲渡については日産が6年以内に一式を買い戻せる権利が含まれている。

塩野義 コロナワクチン年内申請へ 3カ月先送り

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は10月11日、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、予定を3カ月先送りして、年内に厚生労働省に承認申請する方針を明らかにした。承認された場合の製造の準備に加え、臨床試験(治験)で使用した他社製ワクチンを巡り、情報開示の手続きに時間がかかっているという。

トヨタ「ウーブン・シティ」11月上旬建設開始

トヨタ自動車の子会社、ウーブン・プラネット・ホールディングスは10月10日、静岡県裾野市に建設する次世代技術の実験都市「ウーブン・シティ」について、11月上旬に建設本体工事を開始すると発表した。今回着工対象となる第1期エリア(約5万㎡)は、最も早く2024〜2025年に開所(街開き)する予定。
企業や研究機関と連携し、モビリティ、物流、食・農業・エネルギーなどの実証実験に取り組む。ライフラインを整備し、開所時点で約360人が居住する予定。

シチズンマシナリー インドの拠点面積2倍に拡張

工作機械メーカーのシチズンマシナリー(本社:長野県北佐久郡御代田町)は10月7日、重点市場の一つ、インド・ベンガルール(バンガロール)に設置する販売拠点、テクニカルセンターを同市内の東部に移転し、面積を2倍に拡張すると発表した。インドにおける販売体制を強化するとともに、より一層のサービスの充実を図ることが目的。今回の拠点の拡張により、2024年までにインドでの年販売目標台数を現在の3倍の300台に増やす。自動車業界や医療業界を中心としてインド市場の需要は堅調で、需要の伸びに応える。

中国の日系自動車大手の9月新車販売 明暗分ける

中国の日系自動車大手の9月新車販売台数が10月10日出揃い、明暗が別れた。トヨタ自動車の豊田汽車(中国)投資は、前年同月比50.3%増の17万2,800台と突出した伸びを示した。主力車種はいずれも伸びた。
ホンダの本田技研工業(中国)投資は小売ベースで、前年同月比16.8%減の10万1,069台だった。4カ月ぶりに前年実績を下回った。半導体不足で一部車種の生産調整を余儀なくされたことが響いた。日産自動車の日産(中国)投資は、前年同月比11.8%減の9万2,071台だった。2カ月連続で前年実績を下回った。乗用車、商用車ともに伸び悩んだ。このほか、三菱自動車は9.0%増の6,549台で、7カ月ぶりのプラスだった。

蔦屋 中国山東省に初の「青島海天MALL店」出店

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(本社:東京都渋谷区、以下、CCC)と、子会社、蔦屋投資(上海)有限公司は9月30日、青島信慧商業管理有限公司とフランチャイズ契約を結び、山東省初の「TSUTAYA BOOKSTORE」として「青島海天MALL店」をオープンしたと発表した。
出店場所は海に接する商業施設「海天MALL」の3階。店内には人文・文芸の書籍中心に約2万6,000冊の書籍、5万5,000点の文具雑貨とともに、約90席のカフェ席を用意している。

丸紅,レント ベトナムで産業用機械のレンタルで合弁

丸紅(本社:東京都千代田区)とレント(本社:静岡市)は10月7日、ベトナムで建設・産業用機械のレンタルサービスを目的とした合弁会社「MaxRent Vietnam Co.,Ltd」(本社:ハノイ市)を設立し、11月よりサービスを開始すると発表した。丸紅グループとレントは、両社が同国で持つネットワークと機能をかけ合わせ幅広い商品群のレンタルを通じ、今後も成長が見込まれるベトナムの様々な建設・産業用機械の需要に応えていく。

航空2社の国際線予約急増 水際緩和で訪日回復へ

日本政府が10月11日から新型コロナウイルスの水際対策を緩和することを受け、インバウンド(訪日外国人)消費回復への期待が高まってきた。ANA(全日本空輸)、JAL(日本航空)の航空大手2社の11月以降の日本向け国際線予約は3〜5倍に急増した。これにより、円安効果も含め、インバウンド消費は2023年春までに、コロナ前の半分程度に戻るとの見方も出ている。

ダイハツ インドネシアでSDGsで工場リニューアル

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は10月7日、インドネシア法人、アストラ・ダイハツ・モーター(以下、ADM)が、2兆9,000億ルピア(約275億円)投じ、持続可能で環境にやさしい工場を目指し、スンター車両工場(所在地:ジャカルタ市)の第1ラインをリニューアルし、2024年12月の稼働を目指すと発表した。
スンタ−車両工場第1ラインは設立から27年が経過。将来の改修に向けて、手狭になることが予想されることから、ADMはカラワン工場(所在地:西ジャワ州カラワンスルヤチプタ工業団地)第1ラインの隣接地に新たに第2ラインとして設立することにした。生産能力は従来と同様、年間14万台。
新工場は同社のものづくりの基本的な考え方「SSC(シンプル・スリム・コンパクト)」に基づき同国のカーボンニュートラルに寄与する工場を目指す。