住友生命グループのアイアル少額短期保険(本社:東京都中央区)、アドバンスクリエイト(本社:大阪市)、燦ホールディングスグループのライフフォワード(本社:東京都港区)の3社は5月10日、共同で「終活相談付き みんなの葬儀保険」を5月17日から発売すると発表した。
契約した顧客にライフフォワードが、葬儀や相続など終活カウンセリングサービスを無償提供するなど、3社の強みを活かした付帯サービスの提供、マーケティング等の取り組みを推進していく。
再生可能エネ導入拡大へ 送電網の容量倍増計画案まとまる
全国の電力需給を調整する「電力広域的運営推進機関」は、再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、地域間で電力を融通する送電網の容量を今の2倍に増やす計画案をまとめた。
具体的には洋上風力発電に適した土地が多い北海道と消費地の関東を直接結ぶ海底ケーブルを新たに整備する。容量は800万KWで、これは北海道・本州間を結ぶ今の送電網の容量の9倍近い規模となる。また、太陽光発電が普及する九州と、中国地方との間を今の2倍の556万KWに増強するなどとしている。
整備には最大で4兆8,000億円の費用が見込まれることから、経済産業省が整備の優先順位や費用負担のあり方などについて検討を進める方針。
ミャンマーのキリン系 不買運動で打撃 合弁解消協議難航
キリンホールディングス傘下で、ミャンマーのビール最大手ミャンマー・ブルワリー(MB)の販売額が2月のクーデター以降、前年同期比8~9割減となったことが5月10日分かった。地元メディアが報じた。MBには国軍系企業グループが出資しており、反発する市民の不買運動が続いているためだ。
MBはキリンが発行済み株式の51%、国軍関係者が主要株主のミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)が49%を保有する。キリンはクーデターを問題視し、MEHLに合弁解消を申し入れ、2月と3月に交渉を持ったが難航、不調に終わっている。
国産初のワクチン 年内供給へ 塩野義製薬社長が見通し
塩野義製薬の手代木社長は5月10日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、条件が整えば年内に供給することが可能になるとの見通しを明らかにした。実現すれば日本の製薬会社が自社開発する初の国産ワクチンとなる可能性がある。同社は関係省庁との協議を通じ、早期の供給を目指したい考え。
パナソニック テレビ国内生産終了 世界全体で生産体制見直し
パナソニックは5月10日、テレビの国内生産を終了したと発表した。唯一、国内で稼働していた宇都宮工場で、国内向けの有機ELテレビの生産を続けてきたが、3月末までに生産拠点をマレーシアに移管した。中小型の液晶テレビは中国の電機大手TCLに生産委託する方向で協議中。宇都宮工場は製造工法の開発や補修部品の生産を行う拠点として残す。
パナソニックは旧松下電器産業時代、1952年からテレビの国内生産を開始。最盛期の2010年度には世界で2,000万台以上を販売し、長く会社の花形部門だった。ちなみに直近の2020年度の世界のテレビ販売はわずか360万台に落ち込んでいる。同社は世界全体で生産体制を見直しテレビ事業の収益力を高めるのが狙い。
モデルナワクチンの国内治験で「中和抗体」増加確認 武田薬品
武田薬品工業は5月10日、米国の製薬会社モデルナが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、日本国内の治験の結果、2回の接種を受けた全員にウイルスの働きを抑える「中和抗体」の増加を確認、データを国に提出したと発表した。日本での流通を手掛ける武田薬品は今年1月から20歳以上の男女合わせ200人を対象に治験を行っていた。
厚生労働省は5月20日に専門家部会を開き、すでに治験のデータを提出している英国の製薬大手アストラゼネカのワクチンと、合わせて2社のワクチンの承認の可否を同時に判断する見通し。
東芝インフラS 台湾高速鉄道向け電気設備76億円で受注
東芝インフラシステムズ(本社:川崎市幸区)は5月10日、台湾高速鉄道向けの電気設備を受注したと発表した。受注額は約76億円。
受注したのは、7カ所の変電所向けの配電盤や駅・車両基地の遠隔制御装置など。2022年4月から納入を開始し、2025年度中に納品を終えるのが目標。
台湾高速鉄道は台北と高雄間約350kmを最速約1時間30分で結ぶ。
東北電力 木質燃料のみのバイオマス発電に参入 24年運転開始
東北電力が木質の燃料だけを使う専焼バイオマス発電に参入する。山形県が所有する鳥海南工業団地(所在地:山形県遊佐町藤崎)に、出力規模5万2,900KW(12万世帯分)お「鳥海南バイオマス発電所」を9月に着工。2024年10月末の運転開始を目指す。
同発電所の敷地面積は約5ha。東南アジアや北米から輸入した木質ペレットを燃やして発電する。電気は固定価格買い取り制度に基づき、東北電力ネットワークに売却する。
トヨタ・ENEOS ウーブン・シティで水素社会実現にチャレンジ
トヨタ自動車とENEOSは5月10日、静岡県裾野市でトヨタが建設進めるWovenCity(ウーブン・シティ)での水素エネルギー利活用について、具体的な検討を進めることで基本合意したと発表した。
両社は、トヨタの子会社でソフトウェアを中心とした様々なモビリティの開発を担うウーブン・プラネット・ホールディングスとともに、水素を「つくる」「運ぶ」「使う」という一連のサプライチェーンに関する実証を、ウーブン・シティおよびその近隣で行い、日本や世界の多くの国が宣言する2050年までのカーボンニュートラル実現への貢献を目指す。
水素ステーション事業のリーディングカンパニーのENEOSと、世界に先駆けて水素による燃料電池車(FCV)を世に出したトヨタの、両社の水素に関する知見を活かし、様々な実証を通じてウーブン・シティにおけるモビリティ、人の暮らし、そして街全体のカーボンニュートラルを目指し、豊かさと持続可能性が両立する水素社会の実現にチャレンジする。
インドの日系企業 コロナ感染拡大・高水準で工場停止延長
インドの日系自動車メーカーが、同国の変異型新型コロナウイルスの拡大・高水準で医療体制が危機的状況にあることを受け、工場停止期間を延長すると発表した。
乗用車最大手のマルチ・スズキは5月8日、北部ハリヤナ州の工場の停止期間を16日まで延長すると発表した。当初は1日から9日までの予定だったが、コロナの拡大を受けて延長した。ホンダの四輪車法人、ホンダカーズ・インディアは7日、西部ラジャスタン州タプカラの工場の稼働を同日から18日まで停止する。5月中に予定していた保守作業に伴う休止措置を、コロナ拡大を受け前倒し実施する。