中国の習主席 来春国賓来日へ、日朝関係改善を支持

安倍晋三首相は6月27日夜、G20大阪サミット出席のため、就任以来初めて日本を訪問した中国の習近平国家主席と会談した。その結果、2020年春、桜の季節に習主席の国賓としての日本訪問を実現することで一致した。また、習主席は先に北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に、日朝首脳会談を目指す安倍首相の考えを伝えたとしたうえで、拉致問題を含め日朝関係の改善を支持する考えを示した。

日本 ミャンマーの職業訓練学校整備に無償資金協力27億円

日本政府はミャンマーの職業訓練学校整備の所要資金として総額27億2,600万円を限度に無償資金協力する。ミャンマーの首都ネピドーで6月27日、日本の丸山市郎駐ミャンマー大使とミャンマーのセッ・アウン計画・財務副大臣との間で「日本ミャンマー・アウンサン職業訓練学校整備計画」に関する交換公文の署名が行われた。                        この協力は、日本の知見を生かした質の高い職業訓練を行うためにヤンゴン市で新たに設立された職業訓練学校の施設・機材を整備するもの。事業完成3年後の2025年時点で、新設された職業訓練施設で新規コースの自動車整備コースおよび電気関連コースに累計200人の学生を受け入れることが可能となる。

日本・インドネシア両政府が遺骨発掘・収集協定に署名

日本とインドネシアの両政府は、第二次世界大戦時にインドネシアのパプア州および西パプア州で死亡した日本の兵士の遺骨の発掘・収集および送還に関する協定を交わした。インドネシアの首都ジャカルタで6月25日、日本の石井正文駐インドネシア大使とインドネシアのヒルマール教育文化省文化総局長との間で、当該書簡に署名が行われた。先の大戦で両州における戦没者は約5万3,000人と推定され、現在も未収容の遺骨が1万9,570柱あると推定されている。

日本が支援のミャンマー生産性本部が本格的に稼働へ

ミャンマー生産性本部(MPC:ミャンマー・プロダクティビティ・センター)がこのほど、正式に設立され本格的に稼働することになった。MPCは、日本生産性本部がミャンマー工業省およびミャンマー商工会議所連合会(UMFCCI)と協力し、設立に向け2015年12月より支援を続けてきたもの。ヤンゴンで6月22日、政府関係者、産業界などから約150名が出席し、設立セレモニーが開催された。

日本 ブータンの若手行政官の人材育成に1.7億円の無償資金協力

日本政府はブータンの若手行政官の人材育成に総額1億7,400万円を供与限度額とする無償資金協力する。インドの首都ニューデリーで6月19日、日本の平松賢司駐ブータン大使(インドで兼轄)と、ブータンのヴェツォプ・ナムギャル駐日大使との間で、この「人材育成奨学計画」に関する書簡の交換が行われた。これはブータンの若手行政官が日本で学位(修士または博士)を取得するために必要な学資を供与するもの。これにより、最大で修士課程9名および博士課程1名のブータンの行政官の留学資金に充てられる。

日比経済協力インフラ合同委 第8回会合開催

フィリピン・クラークで6月18日、日フィリピン経済協力インフラ合同委員会の第8回会合が開かれた。日本側から和泉洋人内閣総理大臣補佐官ほかが、フィリピン側からカルロス・G・ドミンゲス財務大臣およびアーネスト・M・ペルニヤ国家経済開発長官他が出席した。今回の会合では2017年10月にドゥテルテ大統領が訪日した際に発表した「今後5年間の二国間協力に関する日フィリピン共同声明」のフォローアップを行い、マニラ首都圏の地下鉄事業や南北通勤鉄道計画等を含むインフラ整備、暫定自治政府発足を踏まえた新たな段階に入ったミンダナオ和平プロセスへの支援など、フィリピン政府が取り組む重要課題の解決に向けた協力について議論を行った。

コベルコとスズキの人材育成 インドのモノづくり学校に認定

日本の経済産業省は6月10日、コベルコ建機を幹事とする日系企業7社と、スズキがそれぞれインドに設置した人材育成機関を「日本式ものづくり学校(JIM:Japan India Institute for Manufactring)」として認定したと発表した。コベルコ建機など日系企業7社は、アンドラプラデシュ州の工業団地「スリシティー」で、2019年4月に「スリシティー・ジャパニーズ・カンパニーズJIM」を開校した。同校は一学年に20人を受け入れ、1年コースで人材育成する。スズキの「マルチ・スズキJIM(ウンチャ・マジラ・グルグラム)」を8月に、ハリヤナ州グルガオンで開校する予定。同校は一学年に420人を受け入れ、1~2年コースを用意するとしている。これらはいずれも経産省が2016年11月にインドの能力開発・企業家精神省と締結した「ものづくり技能移転推進プログラムに関する協力覚書(MOC)」に基づき認定したもの。この結果、経産省の認定を受けたJIMは計10校となった。

日本 モンゴルの若手行政官の人材育成に3億円の無償資金協力

日本政府は、モンゴルの若手行政官を対象とした人材育成に総額3億900万円を限度とする無償資金協力する。モンゴルの首都ウランバートルで6月11日、日本の高岡正人駐モンゴル大使とモンゴルのチメド・フレルバータル大蔵大臣との間で、「人材育成奨学計画」に関する書簡の交換が行われた。これは同国の課題となっている若手行政官の人材育成のため、彼らが日本の大学院で学位(修士・博士)を取得することを支援するもの。今回の協力により、最大22名のモンゴルの若手行政官が日本の大学院に留学することになる。

ミャンマー・ティラワ港のターミナル供用開始

ミャンマーの最大都市ヤンゴン近郊のティラワ港で6月1日、日本の支援で建設、整備されたコンテナターミナルの供用開始式典が執り行われた。円借款約235億円で桟橋や耐震性能のあるクレーンなどが整備された。隣接する経済特区は日系を中心に進出企業がすでに100社を超えており、今回の供用開始に伴い原材料や部品の輸入、製品の輸出で大幅に利便性が増す。ミャンマーのコンテナ貨物量は現在、年100万個(20フィートコンテナ換算)余。10年以内に約3倍に増える見通し。

日本 カンボジアの人材育成と貨物倉庫建設に5億円の無償資金協力

日本政府は5月31日、カンボジアの人材育成貨物倉庫建設に総額5億3,900万円を供与限度とする無償資金協力すると発表した。同日東京で日本の安倍晋三、カンボジアのフン・セン両首相立ち会いのもと、日本の堀之内秀久駐カンボジア大使とカンボジアのウン・ラチヤナ駐日大使との間で、これら2案件に関する交換公文の署名および書簡の交換が行われた。対象案件は①人材育成奨学計画(供与限度額3億3,900万円)②シハヌークビル港経済特別区における貨物混載倉庫等の建設支援(供与限度2億円)の2件。①はカンボジアの若手行政官等が日本の大学院で学位(修士・博士)を取得することを支援するもの。これにより最大26名の若手行政官は日本の大学に留学できることになる。②は堅調な経済成長を背景に、増え続けるコンテナ取扱量に呼応して必要となる貨物混載倉庫等の建設支援に充てられる。