友好・信頼・評価高まる ASEAN10カ国の対日世論調査

友好・信頼・評価高まる ASEAN10カ国の対日世論調査

外務省はIPSOSインドネシア社に委託して、2017年3月にASEAN10カ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)における対日世論調査(各国において18歳から59歳までの300名を対象に、インターネットおよび一部訪問面接を併用した調査)を行った。その結果、友好・信頼・評価がいずれも高まっていることが分かった。主な内容は次の通り。
①対日関係はASEAN全体で89%(前回調査75%)が「とても友好関係にある」または「どちらかというと友好関係にある」と回答、日本との関係に肯定的なイメージが定着している
②対日信頼度はASEAN全体で91%(同73%)が「とても信頼できる」または「どちらかというと信頼できる」と回答、日本に対する評価が高いことが確認できた
③戦後70年の日本の平和国家としての歩みについて、ASEAN全体で88%(同82%)が評価すると回答
④日本の対ASEAN支援について、日本政府の開発協力(ODAによる経済・技術協力等)が、対象者の住む国の開発に役立っているか-について、87%(同84%)が「とても役立っている」または「どちらかというと役に立っている」と回答し、日本のASEAN諸国に対する貢献が評価されていることが確認できた
⑤日本の青少年交流(JENESYS等)を含む人的交流における取組について90%(同84%)が評価すると回答
⑥G20諸国の中で、この50年間最もASEANの発展に貢献してきた国(地域)を選ぶ質問(複数回答)では、55%の回答者が日本を選択。中国(40%)、米国(32%)、韓国(24%)、豪州(23%)などを抑え、日本の貢献がASEAN諸国から最も高い評価を得ていることが確認できた(今回調査のみ実施)。

日本工営 ミャンマー工学会との国際交流協定を延長

日本工営 ミャンマー工学会との国際交流協定を期間延長

大手総合コンサルタント、日本工営(本社:東京都千代田区)はこのほど、ミャンマー・ヤンゴンでミャンマー工学会と国際交流協定(以下、MOU)の期間延長に係る締結式を行った。
ミャンマー工学会は同国を代表する学術団体で、同社は民間開発コンサルタントとして初となる同学会とのMOUを2012年11月に締結。この間、同社が開発したシステム、NK-GIASの普及と利用促進に向けて、ミャンマーの若手技術者の参加のもと、同社主催の講習会を1年に1回のペースで開催してきた。
講習会では同社グループ会社の現地法人、MYANMAR KOEI INTERNATIONAL LTD.の社員がミャンマー語で講師を務めるなど、着実に同国の若手技術者へNK-GIASの技術が浸透してきているという。今後ともミャンマー工学会、日本工営、同現地法人の三者間の技術交流と人材交流を活発化させていく考え。
日本工営は韓国、台湾、中国、カンボジア、スリランカ、イギリス、インド、ミャンマーなど国内外の学術研究機関と12件のMOUを締結している。

フィリピンにマニラ首都圏の地下鉄計画などに1139億円の円借款

フィリピンにマニラ首都圏地下鉄計画などに1139億円の円借款

日本の安倍晋三首相とフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は10月30日、東京で首脳会談を行った。この中で安倍首相はドゥテルテ大統領に対し、首都圏の鉄道および道路の2案件のインフラ整備に円借款の供与(供与限度額合計1139億2900万円)に関する事前通報を行った。内訳は「マニラ首都圏地下鉄計画(フェーズ1)第1期」(1045億3000万円)と、「幹線道路バイパス建設計画(Ⅲ)」(93億9900万円)。
今回の事前通報を踏まえ、今後両政府の間で円借款の供与に関する交換公文を締結する予定。
また、同首脳会談の後、両首脳の立会いのもと、河野太郎外相とアラン・ピーター・カエタノ外相との間で「カビテ州産業地域洪水リスク管理計画」の円借款供与(供与限度額159億2800万円)に関する書簡の交換が行われた。洪水に対して脆弱なカビテ州で洪水対策を実施することにより、産業集積地を中心とする同地域の洪水被害の軽減を図り、持続的経済成長に寄与することが期待される。

ラオスの中等教育への無償資金協力で書簡交換

ラオス中等教育への無償資金協力で書簡交換

日本の外務省によると10月23日、ラオスの首都ビエンチャンで日本の引原毅駐ラオス大使とラオスのサルムサイ・コンマシット外相との間で、13億6900万円を限度とする無償資金協力「中南部地域中等学校環境改善計画」に関する交換公文の署名が行われた。
この計画は、ラオスの中南部4県(カムアン県、サバナケット県、サラワン県、チャンバサック県)において、中等学校の施設および設備を整備することにより、中等教育へのアクセス・教育環境の改善を図り、中等教育の質の向上および教育現場の整備と人材育成に寄与するもの。

JICA ミャンマー向け技術協力プロジェクトに署名

JICA ミャンマー向け技術協力プロジェクトに署名

国際協力機構(JICA)は10月23日、ミャンマー政府との間で技術協力プロジェクト「ミャンマー日本人材開発センタープロジェクト(フェーズⅡ)」に関する討議議事録に署名した。このプロジェクトは、ミャンマー人材開発センター(以下、MJC)に対する組織体制整備、ビジネス研修サービス運営強化およびネットワーク構築の支援を行うことにより、MJCが産業人材育成および情報ネットワークの拠点となることを目指すもの。
ミャンマー商業省、ミャンマー商工会議所連盟が2018年4月~2023年3月実施予定。対象地域はヤンゴン、マンダレーおよびその他地域。
このプロジェクトにより、MJCの組織・運営能力強化を図ることで、ミャンマー企業と日本企業のビジネスパートナーシップの強化促進につながることが期待される。

タイなど3カ国から若者80名訪日 対日理解促進交流

タイなど3カ国から若者80名訪日 対日理解促進交流

対日理解促進交流プログラムの第7陣として、タイ、ミャンマー、ラオスの3カ国から合わせて約80名が10月31日、訪日する。これはJENESYS2017の一環として、これら3カ国の将来を担う若者を招聘し、科学・環境・防災技術交流および文化交流などを通じて日本への理解を深めてもらおうというもの。
タイから高校生・専門学校生約30名、ミャンマーの大学生約35名、ラオスの高校生・大学生約15名が訪日、11月7日までの日程で、東京都内での講義聴講後、3つのグループに分かれて兵庫県、岩手県、熊本県を訪問。地方自治体を表敬、関係者らとの交流や意見交換を行う。また、歴史的建造物の視察やホームステイ等の文化体験等を通じて、日本の魅力に直接触れる機会を持つ。

JICA ベトナム豪雨被害で緊急援助物資供与 毛布、浄水器など

JICA ベトナム豪雨被害で緊急援助物資供与 毛布・浄水器など

国際協力機構(JICA)は、ベトナムにおける豪雨被害に対し、同国政府からの支援要請を受けて、緊急援助物資供与を実施する。緊急援助物資は、JICAシンガポール倉庫分からプラスチックシート、毛布、浄水器などで、至近便でハノイへ輸送することで調整中。
ベトナムでは10月7日に同国に上陸した熱帯低気圧の影響で、同国北部および中部地区で10月16日現在、ベトナム中央防災委員会によると、死者75人、負傷者38人、行け不明者28人、避難者2604世帯となっている。

国際LNG会議 日本がアジアのインフラ整備に1兆円支援表明

国際LNG会議 日本がアジアのインフラ整備に1兆円支援表明

世耕経済産業相は10月18日、東京都内で開かれた産出国と消費国による国際LNG会議で、アジアでのLNG(液化天然ガス)を利用するためのインフラ整備に対して、日本が官民合わせて100億㌦(1兆円規模)の支援を行う方針を表明した。
また世耕氏はアジアで必要となるLNG関連の技術者などについて、今後5年間で500人規模の育成を支援していく方針も示した。
アジア地域では経済発展に伴ってLNGの需要が伸び、2030年には現在の2.5倍に増加する見通しだ。

JICA カンボジア洪水施設整備に39億円の無償資金

JICA カンボジア洪水施設整備に39億円の無償資金

国際協力機構(JICA)は10月10日、カンボジアの首都プノンペンで同国政府との間で、「第四次プノンペン洪水防御・排水改善計画」を対象として39億4800万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結した。
同事業はプノンペン中心部の排水施設の新設および機能強化を通じて、雨水を効率的に排水し、氾濫被害の最小化を図るもの。今回の第四次計画の実施予定期間は、工期45カ月(詳細設計・入札期間含む)。

ミャンマー難民8家族29名への定住支援開始

ミャンマー難民8家族29名への定住支援開始

日本の外務省はこのほど、第三国定住難民(第8陣)として受け入れたミャンマーからの難民8家族29名に対し、東京都内の定住支援施設で日本語教育、社会生活適応指導、職業紹介等の約180日間の総合的な定住支援プログラムが開始されたと発表した。第三国定住難民(第8陣)はマレーシア国内に一時滞在していたミャンマー難民で、9月26日に来日していた。
日本は国際貢献および人道支援の観点から、平成20年以降パイロットケースとして、タイの難民キャンプに滞在するミャンマーからの難民を5年間で計8家族86名を受け入れ。平成27年度以降は本格事業として継続し、マレーシアに滞在するミャンマー難民および、すでにタイから受け入れた第三国定住難民の親族を、家族呼び寄せという形で相互扶助を前提に受け入れることとしている。
この結果、本年度に受け入れた8家族29名を含めると、過去8年間に受け入れたミャンマー難民は総計39家族152名に達した。