中国リスク回避へミャンマー進出加速 電子部品各社

中国リスク回避へミャンマー進出加速  電子部品各社

電子部品各社が相次いでミャンマーでのビジネスを拡大している。タムラ製作所は現地協力工場と合弁会社を設立し、家電向け部品の生産に乗り出す。フォスター電機は車載用スピーカーの生産子会社を12月に設立し、1年後に生産を始める。これらはいずれも中国に偏る生産拠点の分散化を図るとともに、タイやベトナムなど周辺国への輸出拠点として活用することなどが狙いだ。

中国への進出は本来、安価な労働力を求めたものだったが、同国での人件費の上昇が想定外のスピードで進み、生産拠点の見直しが必要になっている。中国に生産拠点が偏る電子部品メーカーは多く、ミャンマーを筆頭に安価な労働力を活用できる国へ生産シフトする方向が加速し、人件費急上昇の”中国リスク”を低減することが各社とも急務となっているもの。

ミャンマーとベトナムをつなぐ「東西経済回廊」の活用で物流環境が良くなり、ミャンマーは生産・物流コストの両面で進出メリットが大きい。しかも、ミャンマー政府は民主化以降、外資企業の誘致に積極的だ。これまで流通小売業の進出が目立っていたが、すそ野はさらに広がりそうだ。