西ジャワ州・ブカシ県の最賃デモの損失額31億円超に
ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)などが実施したアンケート調査によると、11月19~21日に西ジャワ州ブカシ県の工業団地で起きた最低賃金引き上げ要求デモによる企業の損失総額は約31億円に達したことが分かった。現時点のアンケート調査は東ジャカルタ工業団地(EJIP)とMM2100工業団地入居企業の約3割の回答を反映したもので、実質損失額はさらに大きな規模に上るとみられる。
アンケートは入居企業に、操業停止時間に対する生産額や人身被害、物損被害などを聞いたもの。EJIPは製造業83社中、現時点で35社が回答、うち日系企業が34社。工場の操業停止などによる機会損失額は約19億円だった。人身被害は1件、物損被害は3件。MM2100工業団地は入居企業178社中、37社が回答。操業停止時間を考慮した損失額は約11億円に達した。今年は警察官がデモを抑制する動きがあった点で、デモへの対応面で改善がみられた。だが、根本的に最低賃金の決定システムが機能していないことから、毎年大規模なデモが起こっていることを懸念する回答があった。JJCはアンケート結果を踏まえ、インドネシア政府に働きかけるなど、今後の対応を協議する。じゃかるた新聞が報じた。