中国、防空識別圏の「警告」の運用規則を削除
中国国防省が尖閣諸島上空を含む南シナ海に設定している防空識別圏で、指示に従わないすべての航空機に「軍当局が防御的緊急措置を取る」とした運用規則を、航空当局が各国向けに通知した航空情報から削除していたことが分かった。外交筋の間では規則を実際に運用すれば国際的な摩擦を助長しかねないとの中国側の懸念があったとの見方が強い。
中国国防省はは2013年11月に防空識別圏を設けた際、すべての航空機に①中国当局に飛行計画の提出を義務付ける②規則や指示に従わない場合は軍当局が防御的緊急措置を取る、などの規則を発表。
これに対し、日米両政府は「飛行の自由を不当に侵害する」と反発して、中国側の独断的かつ一方的な規則に従わない意向を表明したが、航空各社は中国側に飛行計画を提出するなど対応が混乱した。