ヒットするパワフルジェット気流搭載エアコン シャープ
シャープの、冷たい強風が吹きつけるエアコンが、インドネシアで受けている。このエアコン、同社がインドネシア向けに2007年から販売してる「パワフルジェット気流搭載エアコン」で、電源を入れると、風向きを変える羽「ルーバー」が自動的に下を向き、強い冷風「パワフルジェット気流」が一気に吹き出す。エアコンの下に立っていれば、室内全体が冷える前でも、シャワーで水を浴びる感覚で涼を取ることができるのだ。
このエアコンがインドネシアでヒットしている要因には、インドネシアの住宅事情や冷房に対する考え方の違いがある。日本の家は冷気を外に漏らさず、熱気を中に入れないよう気密性、断熱性の向上を図っている。一方、インドネシアでは、高床式や茅葺き屋根など、通気性の良い家が多い。赤道直下で外の気温も高く、エアコンをつけてもなかなか涼しくならない。また、日本ではエアコンからの風を体に直接当てることはあまり好まないが、インドネシアでは逆に喜ぶ人が多い。このため、シャープでは強い冷風を出すために、騒音対策上、エアコンのファンの回転数を上げずに、ファンを従来品より10%伸ばすなどの工夫も施している。ヒットするにはそれなりの理由があるのだ。