モスクのスピーカーを活用し津波警報 防災通信システム

モスクのスピーカーを活用し津波警報 防災通信システム
 インドネシアにおける、日本主導の防災通信システム導入に向けたプロジェクトが始動した。津波警報などを全国のモスク(イスラム礼拝所)に設置されたスピーカーを使って住民に伝達する計画が浮上。トルコなど自然災害が多発するイスラム諸国の関係者からも関心が集まっている。
 インドネシアは世界最多のイスラム教徒を抱え、全国に20万以上のモスクがあるとされる。プロジェクトではモスクに設置されたコーラン(イスラム聖典)を流すスピーカーに注目。津波警報や緊急地震速報を衛星経由で全国のモスクに伝達し、スピーカーから避難を促す音声を自動的に放送する。
 NTTデータ、日立ハイテクノロジーズなどが、離島などですでに実証実験を行っており、今年3月にスマトラ島のモスクで行われた実験では、発信から3秒以内にサイレンが鳴り、地震速報が流された。