タイ投資”急ブレーキ”1~3月申請額97%減

タイ投資”急ブレーキ”1~3月申請額97%減

外資企業によるタイへの投資機運が急速に冷え込んでいる。2015年1~3月期の外資企業の直接投資申請額は、前年同期比97%減の56億バーツ(約200億円)にとどまった。直接の要因は、タイ投資委員会(BOI)が15年1月に投資促進制度を大幅変更し、税制優遇などの恩典を絞り込んだことだ。
1月からの投資制度変更が明らかになったのは14年12月。日系を含む外資系企業は一斉に変更前の駆け込み申請に走り、その結果、14年通年の投資申請額は前年比95%増の1兆229億バーツと過去最高だった。12月単月で通年の約6割を占めた。異常な駆け込み申請があったことが分かる。
今年1~3月の落ち込みはその反動だ。新制度の恩典対象は従来の243業種から190業種に減少。簡単な金属加工業種や縫製産業の一部などが対象外となった。日経産業新聞が報じた。