旭化成 中国・南通市の塗料原料の生産能力倍増
旭化成ケミカルズは、中国江蘇省南通市で増設工事を進めていた、航空機向け塗料原料などに使われるHDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系ポリイソシアネート「デュラネート」生産設備がこのほど稼働開始し、6月2日に開業式典を執り行ったと発表した。同式典には中国および日本から関係者約140人が出席した。
増設の結果、南通市の工場の年産能力は倍増の2万トンとなった。投資額は昨年稼働開始したポリウレタン原料の生産ラインと合わせて50億円前後とみられる。デュラネートは耐候性に優れ、経年劣化しにくい特徴があり、自動車・建築・重防食などの無黄変ウレタン塗料の硬化剤や、インキ、接着剤、注型材の原料として幅広い分野で使用されている。今後も特に中国を中心とするアジア市場で高い伸びが見込まれている。同社の国内外合わせたデュラネートの年産能力は3万トン(江蘇省南通市2万トン、宮崎県日向市1万㌧)。