首都圏の洪水対策、治水事業などでJICAがセミナー

首都圏の洪水対策、治水事業などでJICAがセミナー
 インドネシアの経済担当調整相事務所と国際協力機構(JICA)は5月30日、首都圏で頻発する洪水被害の軽減、雨水の貯留・利用の方法などの情報を共有するセミナーを開いた。ジャカルタでは急速に進む都市化で河川への雨水の流入増、地域の貯留機能の低下、地下水の汲み上げによる地盤沈下が洪水の原因となっていると指摘されている。そこで日本が過去に経験した地盤沈下対策などを共有することで、具体的な解決につなげたいというのがセミナーの趣旨だ。
 セミナーの冒頭では、自治体の貯留池の建設や住民の意識啓蒙を促進するため、ジャカルタ特別州のジョコウィ知事と西ジャワ州のペリー・スパルマン知事代理が出席し、ジョコ・キルマント公共事業相の立ち会いで、両州政府が協力する洪水対策、水管理運用推進の覚書に署名した。
 ジョコウィ知事は洪水対策のために、首都圏に浸透井戸1万カ所の設置を目指しており、今回の覚書でジャカルタ特別州は西ジャワ州を支援し、各所に井戸の設置を急ぐ。