井関農機 中国にトラクター工場 農機生産能力6倍へ
井関農機は中国に工場に新設し、同国での生産能力を従来比約6倍の年間6万台に高める。自動車大手の東風汽車傘下の現地企業との、生産・販売を手掛ける合弁会社「東風井関農業機械」が約90億円を投じて湖北省に新工場を建設し、新たにトラクター生産も始める。
中国政府は労働集約的だった農業の機械化を促しており、農機市場は世界最大級に成長する見込み。IHIなども含め日本の大手が市場攻略に動き出す。
2014年7月に取得した約38万平方㍍の土地に、国内の主力工場と同規模の約9万6000平方㍍の建屋をつくり、16年11月に稼働する予定。中国での販売を強化するほか、汎用コンバインや歩行型田植え機はベトナムやインドネシアなど東南アジアに輸出する。
業界では2013年に約3兆円だった中国農機市場は、10年後には約8兆円に成長するとみており、現在の最大市場の欧州を上回る公算が大きい。日本経済新聞が報じた。