東レ トレフィル使い工業廃水再利用 コスト3割削減

東レ トレフィル使い工業廃水再利用 コスト3割削減

東レ(東京都中央区)はこのほど、廃水処理が困難とされている中国の石炭化学工場廃水を対象として、逆浸透(RO)膜の前処理に同社限外ろ過(UF)膜トレフィル(R)を適用することで、UF膜の運転コストを従来の工業廃水再利用プロセスより約3割削減できることをパイロット設備で実証した。
この成果は、同社のグローバル研究拠点の一つ、東麗先端材料研究開発(中国)有限公司水処理研究所との連携により得られたもの。今回、浄水設備向けで実績のあるトレフィル(R)が、工業廃水再利用にも有効であることを実証できたことを受け、今後工業廃水の再利用用途への適用拡大を進めていく。
世界人口の急増と経済成長を背景に地球規模で水不足が深刻化している中、下水や産業廃水は貴重な水資源であり、分離膜を用いた再利用の動きが進んでいる。