米中融和ムード変調 台湾・南シナ海で対立鮮明に
北朝鮮問題で協力を探り、融和ムードだった米中(トランプ大統領・習近平主席)関係が変調、対立が鮮明になってきた。これは、北朝鮮問題で米国が中国側に求めた対策でほとんど効果が見られないためだ。
まず米国側は、中国が100日以内に効果的な行動を取ることで合意した4月の会談以後、期日を経ても「成果が出ていない」とし不満を募らせている。加えて、6月に両政府が初めて開いた「外交・安全保障対話」で、米国側は中国が北朝鮮に本格的な制裁を加える意思はない-との感触を持ったためだ。
これを受け6月29日、トランプ政権は中国の最も嫌がる台湾への武器売却方針を初めて発表。また、7月2日には南シナ海の西沙(パラセル)諸島のトリトン島から12カイリ(約22㌔)内を横切る「航行の自由作戦」を実施。これに対し、中国側は3日、「米艦が勝手に中国の領海に入る挑発」は重大な違法行為にあたり、断固反対する」と強く反発している。