住友商事・大同特殊鋼 中国で高級工具鋼事業拡大へ
住友商事(本社:東京都中央区)と大同特殊鋼(本社:名古屋市東区)は、中国における高級工具鋼流通加工事業の拡大を目的として、今回中国江蘇省無錫市に合弁で、無錫頂鋒日嘉金属制品有限公司(以下、無錫頂点鋒日嘉)を設立することに合意した。新会社の資本金は2000万米㌦で、出資比率は住友商事81%、大同特殊鋼19%となる。
無錫頂鋒日嘉は増大する工具鋼需要を的確に捕捉し、金型メーカーの前加工対応・短納期といった高度化する要請に柔軟に応えるべく、金型メーカーの集積地の一つである江蘇省無錫市に新たに設立し、加工能力・在庫スペースを拡充させ、2018年半ばを目途に商業生産・販売を開始する予定。
工具鋼は工業製品部品の製造に用いる金型の素材であり、中国はその世界最大の市場。中国の金型生産高は2015年で2000億元(約3.3兆円)、2020年には2500億元(約4.1兆円)に達する見通しだ。中でも高級工具鋼は、高い強度や耐熱性が要求される自動車部品用の鍛造用金型や鋳造用金型、高光沢と意匠性が求められる高級樹脂用金型といったハイエンドな金型向けに今後需要拡大が見込まれている。