産業人材育成に向け日・イがジャカルタでシンポジウム
NNA.ASIAによると、日本とインドネシアの国交樹立55周年を記念し、インドネシアの産業人材の育成に向けた両国の協力のあり方をテーマにしたシンポジウムが11月22日、ジャカルタのホテルで開かれた。在留邦人や日系企業などで就労するインドネシア人合わせて約150人が参加し、熱心に耳を傾けていた。
同シンポジウムはインドネシア日本友好協会(PPIJ)と海外産業人材育成協会(HIDA)が主催。HIDAの金子和夫理事長、PPIJのギナンジャール会長、鹿取克章駐インドネシア日本大使、工業省のアレックス副大臣らが出席した。トヨタ自動車の現地製造子会社トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インドネシア(TMMIN)の野波雅裕社長が基調講演。
野波社長は、同社の人材育成の現状を実例を交えて説明。同国における自動車市場が急速に拡大する中、社内でリーダーとなる人材の育成が急務になっていると強調した。また、今後の人材育成の強化に向けた取り組みとして、教育機関でものづくりに関する基礎的な知識や技能を習得できる講座の開設や、学生に製造現場で体験できる機会の提供、日本からの高度な技能を持つ専門家の派遣を増やすことなどを提案し、日本とインドネシア双方からの支援を求めた。
その後、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所の佐藤百合・地域研究センター長を議長に、TMMINの野波社長、松下ゴーベル財団のヘル・サントソ副会長、ダルマ・プルサダ大学のオロアン・シアハアン学長、インドネシア金型協会(IMDIA)の高橋誠会長、HIDA総合研究所の下大澤祐二氏らパネリストによるパネルディスカッションが行われた。