キリンホールディングスは11月15日、インドネシア系不動産会社、オーバーシーズ・ユニオン・エンタープライズ(OUE)と共同で、キリンが株式の約15%を保有するシンガポールの飲料・不動産大手、フレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)を買収する方針を明らかにした。キリンはOUEが実施するF&NへのTOB(株式公開買い付け)に応じ、TOB成立後にF&Nの飲料事業だけを買い取る計画だ。OUEが同日、TOBの実施を発表した。OUEはF&Nの主要事業の一つ、不動産事業を取り込むのが狙い。
ただ、F&Nを巡っては株式の約36%を握る筆頭株主のタイ飲料大手、タイ・ビバレッジが9月からTOBを実施しており、OUEとキリンの思惑通りに買収が実現できるかは不透明。