高卒者に原則就労ビザ下りず ジェトロ・SMEJセミナー

高卒者に原則就労ビザ下りず ジェトロ・SMEJセミナー
 日本貿易振興機構(ジェトロ)ジャカルタ事務所と中小企業連合会(SMEJ)は2月27日、共催でインドネシア・セミナーを開いた。講演したカルティニ・ムルヤディ法律事務所の柳田茂紀マーケティング・アドバイザーは、2013年12月30日に施行された労働移住相令(2013年第12号)で、最終学歴が高校卒業の場合、原則的に外国人就労ビザが下りなくなったと説明、製造業にとって今年最大の問題になる可能性があると指摘した。
 インドネシアにおける外国人労働者の就労ビザ取得の条件は、これまで「学歴(高専を含む大学)および/あるいは5年以上の職歴」として、どちらかを満たしていれば問題はなかったが、昨年末の労働移住相令では「および」のみに文言が変更。従来は担当官ごとに判断が異なっていたが、今回の改正でさらに厳格に運用される可能性が高まったとしている。
 このほか、柳田氏は最近のトピックについて①13年10月のエネルギー鉱物資源相令で、石油ガス業界で外国人雇用年齢制限が設けられ、30~55歳となった②14年1月に運用開始された社会保険制度により、社会保険機関(EPJS)健康保険加入が義務付けられた③インドネシア初の通商法に国産品使用の推進に関する条項が多く盛り込まれ、輸入販売会社のインドネシア進出が難しくなった④投資申請手続きが変更された-などの説明や、留意すべきアドバイスがあった。