1~3月の繊維生産の減少顕著 賃金・電力上昇響く
インドネシア中央統計局が5月4日発表した2014年第1四半期(1~3月)の工業生産指数によると、繊維産業の生産の減少が顕著になった。労働集約型産業の代表である繊維産業は過去、インドネシアの主要産業として輸出市場で枢要な地位を占めてきたが、今後は賃金や電力料金の上昇、他国間の貿易協定発効などで事業環境は一段と厳しさを増しそうだ。
14年第1四半期の大企業・中堅企業の繊維生産は前年同期比5.88%減、前期比で6.61%減となった。減少の要因は13年、14年と2年にわたる大幅な最低賃金の上昇で生産コストが上昇し、競争力が低下しているためだ。
5月から実施されている産業用電力料金の段階的な値上げもさらにコストを押し上げ、事業採算を圧迫するだけに、繊維業界はこのままでは大幅な労働者解雇につながるとして反発を強めている。