朝鮮総連幹部の往来可能に 政府が制裁緩和を決定

朝鮮総連幹部の往来可能に 政府が制裁緩和を決定

    日本政府は7月4日、北朝鮮による日本人拉致被害者らの再調査開始の見返りとして「『行動対行動』の原則に従って」(安倍晋三首相)制裁の一部解除を正式決定した。国際社会への配慮から解除は日本の独自制裁の一部に留めたが、人の往来や人道目的物資の移動などは北朝鮮に一定の恩恵をもたらす。

    今回解除したのは①北朝鮮国籍の保有者の日本への入国禁止や日本から北朝鮮への渡航自粛などの規制②10万円超の現金持ち出しの届け出と300万円超の送金報告の義務付け③人道目的の北朝鮮の船舶の入港禁止-の3項目。制裁緩和は2006年の発動以来初めて。

   日朝政府間協議で、北朝鮮はとくに人的往来の規制解除を重視していた。今回の制裁緩和に伴い、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部が自由に行き来できるようになれば、本国で金正恩第1書記の指示を直接うけることができる。