「南シナ海,引き続き懸念」ASEAN外相会議が声明

「南シナ海,引き続き懸念」ASEAN外相会議が声明

 ミャンマーの首都ネピドーで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議の共同声明が8月10日未明、発表された。声明では中国が一方的な海洋進出を続ける南シナ海問題に関し、「緊張を高めた最近の情勢について、引き続き深刻に懸念している」と明記。すべての当事者に、事態を複雑化させて平和を損なう行動を避けるよう求めている。ASEANは今年5月の外相会議と首脳会議でも共同声明で、「深刻な懸念」を表明している。

 今回の声明では、ASEAN各国と中国がともに、信頼醸成に向けた「全体的な関与」を行う必要を指摘した。その上で法的拘束力のある「行動規範」の早期妥結のため、作業を急ぐことを盛り込んだ。焦点の一つだった南シナ海での挑発行為「凍結」をもとめたフィリピン案については「留意する」との表現にとどめた。