日本酒の上半期の輸出額54億円超で過去最高に

日本酒の上半期の輸出額54億円超で過去最高に

 和食人気を背景に、日本酒の輸出が好調だ。2014年上半期(1~6月)の輸出額は54億円を超えて過去最高を更新した。国内市場が縮小する中、酒造会社は大手、中小を問わず、販路の拡大に躍起だ。狙うのは経済成長が続く東南アジアなどの富裕層や流行に敏感な都市部の若者だ。

 白鶴酒造(神戸市)は6月、インドネシアに日本酒の輸出を始めた。定番の「上撰」「生貯蔵酒」からにごり酒まで6~7品目を主に現地の和食店に売り込む。「白雪」の小西酒造(兵庫県伊丹市)も輸出担当者を増やし、インドネシアやマレーシアの市場開拓を進めている。

 白鶴はすでに輸出している台湾、シンガポールなど東南アジア8カ国・地域で12年度に約1億円を販売している。大関は(兵庫県西宮市)は主力商品「ワンカップ大関」のラベルに日本人女性や富士山の絵柄をあしらった商品を開発した。マニラなどフィリピンの高級飲食店を中心に販売している。同社は13年度に8800万円を東南アジアで販売した。3年後には1億3200万円に伸ばす計画だ。