理研・日立 iPS由来の網膜自動培養装置を開発

理研・日立 iPS由来の網膜自動培養装置を開発

神戸市に研究拠点がある理化学研究所と日立製作所は共同で、iPS細胞が由来の網膜の組織を培養する新たな装置を開発したと発表した。
高さや幅が2mほどの装置は、病原体や微生物の侵入を防ぐため、内部が完全に外気と遮断されている。さらに培養に最適な温度や湿度、培養液の量などが設定されており、高品質の網膜組織が作製できるという。
今回の自動培養装置の開発により、組織培養の熟練者がいなくても、iPS細胞由来の網膜組織が安定的に供給できるようになり、再生医療の普及につながると期待されている。

脳梗塞の「t-PA」治療指針見直し 日本脳卒中学会

脳梗塞の「t-PA」治療指針見直し 日本脳卒中学会

日本脳卒中学会はこのほど、脳梗塞の特効薬ともいわれる「t-PA」について治療指針を見直した。これまでは発症から4時間半以内と確認できた患者にしか使うことができなかったが、今回発症時間が分からなくても、画像診断で血管のダメージが少なく問題がなければ使えるようになる。これにより、年間数千人の患者が「t-PA」による治療を受けられるようになる。
脳梗塞の治療では、脳の血管に詰まった血の塊を強力に溶かす「t-PA」を使うと死亡や後遺症のリスクを下げることができる。

在留外国人273万人で過去最多 不法残留者数5年連続増

在留外国人273万人で過去最多 不法残留者数5年連続増

法務省は3月22日、2018年末の在留外国人数が273万1,093人で、前年末比16万9,245人(6.6%)増となり、過去最多を更新したと発表した。また、、2019年1月1日現在の不法残留者数は7万4,167人で、1年前より7,669人(11.5%)増え、5年連続増加した。
在留外国人を国籍・地域別にみると、多い順に①中国76万4,720人(前年比4.6%増)、②韓国44万9,634人(同0.2%増)、③ベトナム33万835人(同26.1%増)。
在留資格別では永住者の77万1,568人(同3.0%増)がトップ。以下、留学生33万7,000人(同8.2%増)、技能実習生32万8,360人(同19.7%増)と続き、留学生、技能実習生とも前年まで2位だった特別永住者を上回った。
不法残留者数は韓国が最多の1万2,766人(同0.9%減)。ベトナムが前年比64.7%増の1万1,131人で中国、タイを抜き2位となった。

滋賀県大津市・京阪バス 路線バスの自動運行実験

滋賀県大津市・京阪バス 路線バスの自動運行実験

滋賀県大津市は京阪バスと協力して3月21日、市中心部で運転手のいない自動運転の路線バスを運行させる実験を行った。
この自動運転バスの実験は運転手も同乗して安全確認を行う形で、地元の人たちを乗せて琵琶湖とJR大津駅の間の約700mの大通りを9往復した。バスの屋根や車体には位置情報や信号、障害物を感知する装置が取り付けられていて、時速20kmで走行しながら自動で車線変更したり、赤信号で停車したりした。
大津市は乗車した人たちの意見を聞いたうえで、今秋には運転手を乗せずに走行する実験も行う計画で、問題がなければ将来的には市の中心部などで走らせたいとしている。

関西の中小企業でベトナム人著増 近畿経済産業局

関西の中小企業でベトナム人著増 近畿経済産業局

近畿経済作業局が関西中小企業における外国人材の雇用状況をまとめた「関西におけるベトナム人増加の実態」によると、関西におけるベトナム人労働者の伸びが全国に比べ著しく、2018年に初めて中国を上回った。
全国では中国がトップで、ベトナムは2位。都市別でみると、大阪府はベトナム人、東京都は中国人、愛知県ではブラジル人が最多だった。
2018年の関西におけるベトナム人労働者を在留資格別にみると、資格外活動(留学生のアルバイトなど)が41%、技能実習が40%、専門的・技術的分野の在留資格が13%などと続いた。
全国では技能実習が最も多く、前年比35.4%増の14万2,883人。専門的・技術的分野の在留資格が3万1,979人で前年比59.0%増えたのが目立った。

イチローが現役引退を表明 28年のプロ野球人生にピリオド

イチローが現役引退を表明 28年のプロ野球人生にピリオド

日本のプロ野球(オリックス)で9年、大リーグで19年にわたってプレーし、日米通算4,367安打をマークしたシアトルマリナーズのイチロー選手(45歳、本名:鈴木一朗)が3月21日、現役引退を表明した。日本人野手として初めてメジャーリーグに挑戦し、数々の記録を打ち立てるなど、記憶にも残る偉業を残した。
引退を決めた時期については「キャンプ終盤だった。もともと日本の試合でプレーするところまでが契約上の予定だったが、キャンプ終盤でも結果を出せず、それを覆すことができなかった」と述べた。さらに、これまで最低50歳まで現役を続けると公言しながら、この日を迎えたことについて「最低50歳までと本当に思っていたし、それが叶わず有言不実行の男になってしまったが、その表現をしなかったらここまで来られなかった」などと話した。

2月訪日外客数3.8%増の260万4,000人 2月の最多更新

2月訪日外客数3.8%増の260万4,000人 2月の最多更新

JNTO(日本政府観光局)の推計によると、2月の訪日外客数は前年同月比3.8%増の260万4,000人で、2月として過去最高を記録した。
今年は春節の旅行需要の一部が1月に移動した市場もあって中華圏からの訪日者数は微増にとどまった。ただ、ベトナムはテト休暇により60%を超える高い伸びとなったほか、タイも好調な伸びを示した。
市場別では台湾、英国、イタリアを除く17市場で、2月として過去最高を記録した。

ベトナムから介護のインターン生 横浜市が受け入れ開始

ベトナムから介護のインターン生 横浜市が受け入れ開始

横浜市はこのほど、慢性的に不足している介護サービスを担う外国人を多く招こうと、インターンシップを受け入れる取り組みを開始した。同市が2018年7月、ベトナムの自治体や大学などと締結した覚書に基づく初めての取り組み。
この第一陣となる2人の女性がこのほど横浜市を訪問した。2人は22歳の大学の看護学部の4年生で今後、横浜市内の特別養護老人ホームで約9カ月間、働きながら介護の知識・技術や日本語を学ぶ。その後いったん帰国。ベトナムの大学を卒業後、技能実習生として横浜市に戻ってくる予定。
この覚書の枠組みは、送り出し側が意欲のある人材を推薦し、受け入れ側が家賃や日本語の学費の補助、生活支援を行う。インターン生になる条件は、日本語能力試験の「N4」をクリアしていること。横浜市によると、すでに第2陣として8人のベトナム人が入国審査を受けている。

東北大 越の貿易大・チュイロイ大と学術交流協定を調印

東北大 越の貿易大・チュイロイ大と学術交流協定を調印

東北大学(本部:宮城県仙台市)は3月15日、ベトナムの2大学と大学間学術交流協定を締結したと発表した。すでに学術交流協定を結んでいるベトナム・ハノイの貿易大学とは協定の更新することで、また今回新たにチュイロイ大学(旧・水資源大学)と大学間学術交流協定を締結した。
2月23日、この2大学との間で更新・調印した。現地で行われた調印式には大野英男総長ら関係者12名が出席した。

日立と理研 世界初ヒトiPS細胞の網膜色素上皮シートの自動培養に成功

日立と理研 世界初ヒトiPS細胞の網膜色素上皮シートの自動培養に成功

日立製作所と理化学研究所の共同研究チームは3月14日、再生医療用細胞の培養自動化を目指し、小型自動培養装置を用いてヒトiPS細胞由来の網膜色素上皮のシート状組織(RPE細胞シート)の自動培養に世界で初めて成功したと発表した。
また、自動培養により作製したRPE細胞シートが熟練技術者による手技培養と同レベルの品質であることを各種マーカーを用いた解析などにより実証した。この成果は自動培養による医療用細胞の安定的な供給への途を拓くもの。