トヨタ ロシアでの生産撤退を発表 再開 見い出せず

トヨタ自動車は9月23日、ロシアにおける生産拠点、サンクトペテルブルク工場での生産事業を終了、撤退することを発表した。同工場はロシアのウクライナ侵攻後、3月4日に部品調達ができなくなり操業を停止。その後は稼働再開に向けて生産ラインの保全を日々実施するなど準備を継続してきた。
しかし、戦況が長期化、半年が経過しても生産再開の可能性が見い出せないことから今回の決定に至ったとしている。日本の自動車メーカーが撤退方針を明らかにするのは初めて。ロシアの現地法人は、譲渡や売却をせず、清算する。

キムラタン 中国・上海市の販売子会社を清算

ベビー・子供服を手掛けるキムラタン(本社:神戸市中央区)は9月22日、中国の連結子会社、上海可夢楽旦商貿有限公司(所在地:中国・上海市)を清算すると発表した。
同子会社は2012年10月、100%出資で設立。中国においてベビー・子供服の販売を手掛けてきたが、販売額は当初目標に届かず、ここ数年は業績が低迷。新型コロナウイルス禍の影響も加わって、今後の収益の改善が見込めないと判断した。

ヤクルト インドネシアで低カロリー製品発売

ヤクルト本社(本社所在地:東京都港区)は9月22日、海外子会社のインドネシアヤクルトが、10月1日から低カロリータイプの「ヤクルトライト」を発売すると発表した。ヤクルトライトは、ヤクルトと比較してカロリーを50%低減した製品。
容量65ml/本✕5本パックの希望小売価格は、ジャワ島内で1万3,000ルピア(約121円)、ジャワ島外で1万3,500ルピア(約125.5円)。スーパーマーケット店頭や病院等で販売。ジャワ島およびバリ島から販売開始し順次、他地域へ拡大していく予定。10〜12月の1日平均の販売目標は2万5,000本。
近年インドネシアでは糖尿病患者数の増加を受け、消費者の健康志向が高まり、低糖質および低カロリー製品のニーズが高まっていることに対応する。

フジクラ 香港に電子部品・コネクタの販売子会社

フジクラ(本社:東京都江東区)は9月21日、香港で電子部品・コネクタ製品の販売子会社を設立すると発表した。現在、香港にある子会社Fujikura Hong Kong Ltd.で行っている電子部品・コネクタ製品の販売を新たに設ける子会社に移管して、効率的な事業体制として整備する。
新会社「藤倉香港貿易有限公司」の資本金は100万香港ドルで、フジクラが全額出資する。10月1日に設立し、事業開始する。

コマツ 中国の鉱山機械事業の4拠点売却し再編

コマツ(本社:東京都港区)は9月21日、100%子会社のコマツマイニングが中国の坑内掘り石炭(ソフトロック)向け鉱山機械事業の4生産拠点を売却し、同事業の生産を再編すると発表した。
売却するのは山東省青島市、安徽省准南市、黒竜江省鶏西市、佳木斯市の4拠点。中国における坑内掘り石炭向け鉱山機械事業の構造改革の一環。

ホンダ 10月上旬減産に 鈴鹿で4割,埼玉で3割

ホンダは9月22日、10月上旬の鈴鹿製作所(所在地:三重県鈴鹿市)と埼玉製作所(同埼玉県寄居町)の減産見通しを発表した。従来計画と比べ、鈴鹿製作所で約4割、埼玉製作所で約3割減らす。新型コロナウイルスの感染拡大や長期化する半導体の供給不足の影響を勘案したもの。具体的な減産見込み台数は明らかにしていない。

トヨタ 10月国内で7万台減産 半導体不足響く

トヨタ自動車は9月22日、半導体不足により10月に国内で約7万台の減産となる見込みであることを明らかにした。同社の全14工場28ライン中、国内7工場10ラインで、2〜12日間稼働を停止する。
なお、10月の世界生産台数は、前年同月の63万台弱を約3割上回る80万台程度(国内約25万台、海外約55万台)を計画している。

日立造船 中国で脱炭素型リン回収プラントが完成

日立造船(本社:大阪市住之江区)は9月21日、国際協力機構(JICA)中国事務所と中国科学技術部が共同で実施する21年度日中連携事業で、中国遼寧省瀋陽市で建設を進めていた農畜産廃棄物からのリン回収実証プラントが完成したと発表した。
同日中連携事業は、中国における「環境(省エネルギーを含む)」「医療」「防災」の課題解決に貢献できる技術を有する日系企業と中国側パートナーが協力し、実証実験などを通じて中国における産業化を目指すとともに、日系企業のビジネス展開の促進を目的とするもの。
日立造船は、畜ふんを炭化してリンを回収するためのエネルギーを自立型炭化システム「EFCaR(エフカル)システム」を活用した農畜産廃棄物処理の実証事業を2024年度まで行う。
今回の実証事業では処理量4.8万トン/日の実証設備を建設し、EFCaRシステムの個別効果の検証や将来的な事業化を念頭に置いた現地導入体制、サプライチェーン等の実現可能性の確認などを目指す。

日産自と東北大 コロナウイルス不活化技術を開発

日産自動車(本社:横浜市西区)は9月21日、東北大学と共同で新型コロナウイルスを不活化する技術を開発したと発表した。自動車塗料の添加剤「HALS」を利用し、オミクロン型ウイルスのタンパク質を破壊してヒトへの感染を防ぐ効果を確認したとしている。
ドアノブの外装品に塗ったり、ハンドルなどの内装材の塗料に混ぜたりすることで、ウイルスの不活化につながる可能性がある。

川崎重工 タイの発電事業向けガスエンジン4基受注

川崎重工業は9月21日、タイのエンジニアリング会社、ESCO社(EGCO Engineering&Services Company Limited)から、同国の発電事業、REN Korat Energy IPS Project向けに「カワサキ グリーンガスエンジン」4基を受注したと発表した。
このプロジェクトは、タイの大手電力事業者、Ratch Group、タイ国営配電会社傘下のPEA Encom、工業団地オーナーのNavacorn PLCの3社が共同出資するIPS事業会社、REN Corat Energyがタイ東北部のナコーン ラーチャシーマ工業団地内に30MW級のガスエンジン発電所を建設するもの。
Ratch Groupが運営する発電事業向けの受注は、2021年7月のRatch Cogeneration Expansion Projectに続く2件目となる。